
空気が凜と冷えたその日、グレーの参拝服に身を包んだ天皇家の長女・愛子さまは、玉砂利が敷かれた参道を静かに歩まれていた。曽祖父母の墓前で玉串を捧げ、深く拝礼する愛子さまの横顔には、何かを覚悟されたかのような引き締まった表情が浮かんでいた。
12月3日、愛子さまは、昭和天皇と香淳皇后が眠る東京都八王子市の武蔵陵墓地を訪れていた。11月、初めての海外公務となったラオスご訪問を無事に終えられたことを報告するためだ。
「ラオス側は、愛子さまを天皇陛下への接遇と見紛うほどの厚待遇で迎え、愛子さまもそれに全力で応えられました。現地で贈られた民族衣装をすぐに着用し、周囲への感謝を伝えられた愛子さまのお姿は、両国民の記憶に長く残るのではないでしょうか」(皇室記者)
現地新聞は愛子さまの来訪を一面で報じたほか、日本国内でも、愛子さまがラオスの人々と笑顔で交流される様子が連日報道された。
「一方その笑顔の裏で、愛子さまは相当なプレッシャーと緊張に耐えられていたようです。晩餐会の直前に出席した儀式の際は、膝の上でハンカチをぎゅっと握るようなしぐさをされていましたし、カメラが回っていない場所では、笑顔を作る余裕がないようにお見受けする瞬間もありました」(宮内庁関係者)

緊張が極限に達していたのか、滞在中予定されていた囲み取材は中止となった。
「自由な質問が飛び交う囲み取材は、愛子さまの素顔が垣間見える貴重な機会であるだけに、取りやめとなったことに対して一部では落胆の声も上がっていました。しかし、愛子さまが重圧に耐えながら、移動中や睡眠の時間も惜しんで資料を読み込まれるお姿を間近で見ていた関係者の間では、“当然の判断だ”との声も飛び交っていました。
愛子さまは2026年以降、年1回のペースで海外ご訪問に臨まれるとみられています。今回自信を深められた愛子さまが、カメラの前で国民に語りかけられる場面も、今後見られることでしょう」(前出・宮内庁関係者)
愛子さまのこうしたお姿に、国民も熱視線を送っている。2024年4月に開設された宮内庁公式インスタグラムでは、愛子さまに関する投稿が圧倒的な人気を誇っているという。
「お召し物の華やかさやバリエーションの豊かさは、若い女性皇族ならでは。愛子さまの魅力を伝えるには、写真で見せるインスタがぴったりなのです。
ラオスご滞在中、宮内庁はひっきりなしにインスタを更新していましたが、背景には“インスタで多くの発信を”という方針がある。SNSの主な利用者層である若者に、皇室に興味を持ってほしいという狙いがあるのです。
一方で、そのフォロワーを分析してみると、半分以上が40代以上で、60代以上の人々が、愛子さまの写真を見るためにインスタを始めるという事例もよくあるとか。愛子さまが幅広い世代から人気を集めていることがうかがえますね。宮内庁は2026年以降も愛子さまのお写真を積極的に投稿し、愛子さまと同世代の若い国民に情報発信していきたい算段のようです」(別の宮内庁関係者)
※女性セブン2025年12月25日・2026年1月1日号