健康・医療

《ひとつまみで健康&若返り?》今注目!ブロッコリースプラウトの栄養やパワーを引き出す食べ方を医師が解説

ブロッコリースプラウト
ブロッコリースプラウト特有の成分が健康と美容を支える(写真/PIXTA)
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「一食につきひとつまみで太らない」──驚きの健康効果が話題になったとたん、スーパーでは連日売り切れ続出中の「ブロッコリースプラウト」。健康と美容を支える特有の成分がもたらすパワーは「太らない」だけにとどまらない。

日本人の食生活に欠かせない野菜として、今年4月に農水省が定める指定野菜に追加されたブロッコリー。たんぱく質やビタミンCが豊富で栄養価の高さに定評があるが、より健康効果が期待できるのが、ブロッコリーの新芽である「ブロッコリースプラウト」だ。

体を“細胞レベルから若返らせる”強力な抗酸化作用があり、肝臓の解毒酵素をサポートする成分を豊富に含む。さらに、血糖値上昇の抑制や腸内環境の改善、エイジングケアにも役立ち、幅広く体をメンテナンスしてくれると注目を集めているのだ。

ブロッコリースプラウトが注目されている最大の理由は、特有の成分「スルフォラファン」にある。

解毒をサポート肝臓をデトックス

たけしファミリークリニック院長の北垣毅さんが解説する。

「発芽して間もない新芽なので、成長に必要な栄養が凝縮されています。なかでも注目したいのが、肝臓の機能を向上させる『スルフォラファン』のもとになる『グルコラファニン』。ブロッコリーの10~50倍、多いものでは100倍も含まれています。肝臓には体内の有害物質を処理する解毒酵素や、体の酸化を防ぐ抗酸化酵素が備わっており、スルフォラファンには、これらの酵素の働きを強化する作用がある。肝臓が持つ機能を高めることで、“肝臓のデトックス効果”が期待できるのです」

肝機能が改善することによって、さまざまなメリットが期待できる。

「スルフォラファンには血糖値の上昇を抑えるなど、血糖値をコントロールする作用があることがわかっています。さらに腸内細菌のバランスを整えて、腸のバリア機能を強化するという研究データもあります」(北垣さん・以下同)

特に40代以降の女性には、心強い味方になりそうだ。

「女性は更年期を迎えると女性ホルモンのエストロゲンが減少し、コレステロールや中性脂肪が増えやすくなります。それに伴い血糖値も上がりやすくなり、肝機能も低下して疲れやすさを感じる人も少なくありません。スルフォラファンはこれらの改善に役立つので、積極的に取り入れたい成分のひとつですね」

美容面での効果も見逃せない。

「肌のハリや弾力を保つコラーゲンは、体内で糖化するとしわやシミの原因になります。スルフォラファンの抗酸化作用には、糖化の原因となる『AGE(終末糖化産物)』の濃度を下げる働きがあるので、美肌を保ち、エイジングケアにも役立ちます」

フードコーディネーターで管理栄養士の清水加奈子さんも、そのメリットに着目する。

「ブロッコリースプラウトにはビタミンBやBなどのビタミンB群も豊富に含まれています。ビタミンB群は糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーに変えるために欠かせない栄養素で、食べたものを効率よくエネルギーとして利用します。そこに、スルフォラファンの脂肪合成を抑制する力も加わり、強力なダイエット効果が期待できます。

ほかにもβ-カロテンやビタミンK、カルシウムも豊富で、少量で効率よく栄養を摂れるのも魅力です」

ブロッコリースプラウトに含まれる「スルフォラファン」の効果をリスト化したもの
ブロッコリースプラウトに含まれる「スルフォラファン」の効果
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噛めば噛むほど効力が増す

ブロッコリースプラウトは優秀な食材だが、より効率よく摂るためにはコツがある。北垣さんが言う。

「実は、ブロッコリースプラウトの中には、最初からスルフォラファンそのものが含まれているわけではありません。含まれているのは、そのもとになる『グルコラファニン』と、スルフォラファンを作り出す酵素『ミロシナーゼ』です。噛んだり刻んだりして細胞が壊れることで両者が反応し、スルフォラファンが作られます。そのため、しっかり噛むか、よく刻んで食べることが大事です」

では、どのように食卓に取り入れるとよいか。清水さんがアドバイスする。

「ビタミンCなどの水溶性の栄養素やスルフォラファンは加熱すると減少したり、吸収率が著しく低下するため、生で食べましょう。ブロッコリースプラウトだけでは不足しがちなたんぱく質や糖質、脂質と組み合わせると、栄養バランスもよくなります。

肉料理に添えたり、巻き寿司の具にするのもいいですね。丼物にのせると彩りがよくなり、これからの季節は冷やし中華の具にするのもおすすめです。基本的にパックから出してすぐ食べられるので、調理の手間もかかりません」

トマトサラダ
食べ方の秘訣は、【1】生で【2】よく噛む、またはよく刻む(写真/PIXTA)
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サラダで食べるなら調味料の選び方にもポイントがある。

「油と合わせることでβ-カロテンやビタミンKといった、油に溶けやすい脂溶性ビタミンの吸収率がアップします。オメガ9系脂肪酸のオリーブオイルやオメガ3系脂肪酸のアマニ油など、体にいい油と組み合わせてください」(清水さん)

摂取量の目安も押さえておきたい。

「理想としては1日20g程度です。市販されているパックは約50gなので、半量を目安にしましょう。食べる時間帯は特に気にする必要はなく、いつでもかまいません。スルフォラファンは体内で数日間働くとされていますが、一度にまとめて食べるよりも、毎日少しずつ摂る方が効果は期待できます。無理のない範囲で毎日続けることが大切です」(北垣さん)

将来の健康のために、今日から食卓に加えてみよう。

※女性セブン2026年7月9・16日号