健康・医療

《健康にも美容にも》夏疲労の回復に「1食半分のアボカド」すごいパワーを医師、管理栄養士が解説

アボカド
光老化もエアコンによる乾燥も頭皮ダメージもむくみもスッキリ解消する、アボカドのスゴいパワー(写真/PIXTA)
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夏に蓄積した肌と髪のダメージに悩む人は多い。食べるだけで内側から疲労をリカバリーできて、アンチエイジングに役立つ栄養素を豊富に含む「魔法の食材」、アボカドに秘められた驚きのパワーとは──。

年々厳しさを増している夏の暑さのなか、強い紫外線やエアコンによる乾燥で皮膚や頭髪はカサカサ、ゴワゴワに。株式会社ドクタートラスト所属の管理栄養士、宮野友里加さんが解説する。

「真夏の強い紫外線を浴びると、肌荒れなどの炎症が起こり、肌の弾力を保つコラーゲンなどがダメージを受け、皮膚の慢性的な老化(光老化)の症状であるシミやしわの原因になります。頭皮や髪も紫外線の影響を受け、髪を洗う際に毛髪中のたんぱく質が多く水に溶け出たり、内部の構造が変化することで、枝毛や切れ毛を招きます。

特に50代以降の女性は、更年期や閉経に伴い女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少します。エストロゲンは肌の弾力や水分保持、頭皮のコラーゲン生成などにも影響するため、減少によって肌や髪は弱った状態になります」

エアコンによる乾燥も肌の天敵だ。

「エアコンによって室内が乾燥して肌の水分が失われると、肌のバリア機能が低下して肌荒れやかゆみが生じやすくなります。髪や頭皮も乾燥してパサつきやフケ、かゆみにつながるのです」(宮野さん)

暑さによる食欲不振など、夏バテも加わると、髪や肌にさらなる悪影響が及ぶ。糖尿病専門医で藤保クリニック院長の飯島康弘さんが言う。

「夏バテで食事がしっかりとれていない状態が続くと、皮膚や髪の再生や代謝を助ける栄養が不足し、老化を早めてしまいます。必要な栄養素をしっかり摂り、体の内側からケアすることが重要です」

エイジングケアに役立つビタミンE

夏疲れした髪や肌を回復させるために「魔法の食材」として注目されるのがアボカドだ。

「ビタミンEやオレイン酸、ビオチン、葉酸など、アボカドに含まれる栄養素は、皮膚や体の健康を維持するために必要です。しかし夏バテや不規則な食生活などで食事の量や内容が偏ると、不足しやすい栄養素でもあります。アボカドを食べれば、それらを一度に摂ることができる。時短でさまざまな栄養補給ができるという意味で、アボカドはまさに『魔法の食材』なのです」(飯島さん)

アボカドに含まれる「ビタミンE」は、「若返りのビタミン」ともいわれる。管理栄養士の三城円さんが語る。

「ビタミンEには強い抗酸化作用があり、紫外線などによって生じる酸化ストレスから細胞を守る働きがあります。

アボカドはビタミンEの一種であるα-トコフェロールを100gあたり3.3mgも含み、野菜や果物の中ではトップクラスです」

ビタミンEは肌の老化対策だけでなく、頭皮のケアにも役立つという。

「ビタミンEには血管を丈夫に保つ作用があり、健康な頭皮環境の維持にもつながります」(宮野さん)

また、アボカドに含まれる「ビオチン」は、髪の健康維持に重要だ。

「ビタミンBとも呼ばれるビオチンは、糖質、脂質、たんぱく質の代謝にかかわる補酵素で、正常な皮膚や毛髪を保つために必要な栄養素です。ビオチンが不足すると脱毛が起こることがあります」(三城さん)

便通や腸内環境を整えるために重要な「食物繊維」も豊富に含まれている。

「腸内環境は肌や髪の健康に必要な栄養素の消化・吸収や、体内での利用にもかかわっています。近年は、腸内環境と脱毛症との関連についての研究が進んでおり、腸内環境を整えることが、髪の健康に影響する可能性が示唆されています」(宮野さん・以下同)

加えてアボカドに豊富に含まれる「カリウム」は、むくみ予防にもつながる。

「カリウムには、体内の余分なナトリウムの排出を促し、水分バランスを調整する働きがあります。和食中心の日本人の食生活は塩分の摂取量が多くなりがちですが、カリウムを豊富に含むアボカドを食事に取り入れることで、むくみの軽減や血圧の上昇抑制が期待できます」

たんぱく質と組み合わせる

ではアボカドをどう食べるのが効果的なのか。

「ビタミンCはビタミンEと並ぶ抗酸化作用のある栄養素で、体内では相互に関係しながら働きます。レモンやトマトなどビタミンCを多く含む食品と組み合わせるのがおすすめ。トマトに含まれるリコピンなどの抗酸化作用の強い栄養素の吸収をアボカドの良質な脂質が高めてくれますし、体に吸収しやすい環境をつくれます。アボカドを潰し、レモン汁と塩こしょうを混ぜてドレッシング代わりにして、トマトやレタスにかけて食べるのが最もシンプルで効果的です。

まぐろの赤身とアボカドを混ぜるのもおすすめ。脂ののったトロのような味わいになって食べやすく、鉄分や骨の健康を助けるビタミンDの補助になります」(飯島さん)

アボカドとマグロのサラダ
高たんぱくで低カロリーなまぐろと、良質な脂質と食物繊維を含むアボカドの組み合わせは、栄養バランスが抜群(写真/PIXTA)
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三城さんは、肌や髪の材料となるたんぱく質を補うための食べ合わせについてこう付け加える。

「サーモン、鶏胸肉、卵、豆腐、魚介類、ヨーグルトなどとの組み合わせがおすすめです。サーモンならたんぱく質に加えて、血液や脳の健康を保ち中性脂肪を減らす効果のあるEPA、DHAや抗酸化作用のあるアスタキサンチンも補えて、卵ならさらにビオチンも摂れます。豆腐は植物性たんぱく質を摂りやすく、アボカドとの食感の相性もいいです」

アボカドと相性バツグンな食材のリスト
アボカドと相性バツグンな食材
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メリットが多い半面、注意点もある。

「アボカドは100gで176kcal、脂質は17.5gと、果物としては高カロリーで脂質も多く含んでいます。目安として1食あたり2分の1個程度にすると、栄養素とカロリーや脂質のバランスがとれるでしょう」(飯島さん)

暑い夏でダメージを受けた髪や肌をいたわるために、「アボカド生活」を始めてみて。

※女性セブン2026年9月17日号