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《間違いだらけの高齢者ホーム選び》「家族にとっていい施設」が「本人にとっていい施設」とは限らない 「合わない」と感じたときは我慢せずに「転ホーム」の検討を

入居後、合わないと感じたときは我慢せずに「転ホーム」の検討が必要になる(写真/PIXTA)
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 人生100年時代のいま、「老後」も「最期」も多様化している。老後をひとりで過ごす人も増えており、いざ支援や介護が必要になったとき、日々の暮らしを支えてくれる「高齢者ホーム」は心強い存在だ。だが選び方を間違えれば、安心して過ごせるはずの場所で心身ともに追い詰められることにもなりかねない。身近に起こり得る失敗例から、高齢者ホーム選びの判断を誤らないためのポイントを見ていこう。【全4回の第4回】

口数が減って、うつ状態に……

「家族にとって条件のいい」ホームが、本人にとっていいとは限らないケースもある。都内在住のDさん(56才)は、母親の入居後に身をもって思い知らされたという。

「予算、エリア、ケア内容、雰囲気、どれも問題ありませんでした。でも、入居すると母の口数がだんだん減って、うつ状態になってしまったんです。

 認知症かと心配していたら、母は『みんな自分の部屋にいて、話す相手がいない』とポツリ……ひとりで気楽に過ごせる方がいいと思っていたのですが、レクリエーションや入居者同士の交流が少なくて、社交的な母の性格とは合わなかったようです」

 介護・福祉ライターの浅井郁子さんは、施設は“生活支援や介護を受ける場所”だけではなく、同時に、毎日を過ごす生活の場でもあると強調する。

「衣食住が整い、清掃が行き届いているだけでは、心身ともに充実した生活は送れません。しかも入居後は、食事や入浴の時間が決まっているなど一定の制限も生まれます。だからこそ、俳句の会があったり麻雀ができるといった、長年親しんできた趣味や譲れない習慣を続けられるかが重要です。事前に、本人の希望を聞き取ってあげてください」

高齢者ホームの選び方
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 老人ホームコンサルタントの小嶋勝利さんも、親の希望に耳を傾けないのは失敗のもとだと声を揃える。

「“いい施設”は人によって異なります。子供だけで施設を見に行くことも多いですが、事前に本人が求めていることを考えて整理してから見学に臨みましょう。施設に伝えれば、得意なこと、対応が難しいことも確かめられます」

 どれだけ慎重に選んでも、入居後に予期せぬトラブルが起きる可能性はゼロではない。そんなときは、施設を変える「転ホーム」も選択肢になる。

「合わない、信頼できないと感じたときは、別の施設を探せばいい。がまんし続ける必要はありません。幅広いサービスを提供する施設は、どうしても費用が高くなるので、現時点で必要なサービスを備えている施設に入居し、状況が変わったら転居することを考えるのもひとつの手です。

 頼る人がいない場合でも、地域包括支援センターやケアマネに相談すれば助けになってくれるはずです」(小嶋さん)

 人生の締めくくりとなる大切な「住まい」だからこそ、後悔しないよう、しっかり見極めて選びたい。

高齢者ホームの種類
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※女性セブン2026年10月1・8日号