
血管や骨の若々しさを維持し、肌の潤いを保つなど、美にも心身の健康にも大きな影響を与える「女性ホルモン」。しかし、加齢による減少や乱れは心身の不調を招く。
食事からは女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをする大豆イソフラボン含有食品を食べれば補えると思いがちだ。管理栄養士の望月理恵子さんが語る。「たしかにイソフラボンは『植物性エストロゲン』とも呼ばれ、女性ホルモンをサポートする働きがあります。しかし、食べ物で女性ホルモンを直接増やすことはできません。大切なのは女性ホルモンの“材料”となるたんぱく質やコレステロール、合成を助けるビタミンB群やビタミンEを一日の食事でバランスよく摂ることです」(望月さん)。女性ホルモンをサポートしバランスを整える最強の食材を使った簡単レシピで、カラダを内側から整えよう。
※電子レンジは600Wを使用しています。
朝食:材料(PFC)がそろってこそ女性ホルモンは正しく働く
「女性ホルモンを食事で整えるには、三大栄養素のP(たんぱく質)、F(脂質)、C(炭水化物)を、バランスよく摂ることが大前提。その上で、【1】女性ホルモンに似た働きをする大豆製品や亜麻仁油、【2】女性ホルモンの材料となり、分泌の司令塔を支えるアボカドや卵、【3】ホルモン分泌や運搬機能を助ける赤身の魚、【4】腸内環境を整えてホルモンの吸収を高める発酵食品を摂ると効果的です」(望月さん)
納豆アボカドトースト&マグカップ豆腐トマトスープ
良質なたんぱく質と脂質を補給できる
女性ホルモンの補給(大豆イソフラボン):納豆 × 良質な脂質とビタミンE:アボカド
作り方(1人分)
トースト
【1】アボカド1/2個をフォークで潰してレモン果汁少々を振ったあと食パン1枚に塗り、付属のタレを混ぜた納豆1パック分をのせる。
【2】マヨネーズを適量かけてトースターでこんがり焼き、亜麻仁油小さじ1を回しかける。
スープ
【1】マグカップにトマトジュース150ml、水50ml、コンソメ顆粒小さじ1/2を入れ、軽くかき混ぜる。
【2】豆腐100gをスプーンでひと口大にすくいながら【1】に加える。ラップをふんわりとかけ、電子レンジで約2分、全体が温まるまで加熱する。
【3】電子レンジから取り出し、塩・こしょうで味を調える。好みで亜麻仁油を少量たらしてもよい。
Point食材「アボカド」

「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEが豊富でホルモンを分泌する卵巣や脳下垂体に直接働きかける。卵巣ケアに役立つ良質な脂質・オレイン酸も豊富。
納豆アボカドTKG&鮭と豆腐の甘酒みそ汁
定番TKG(卵かけご飯)+アボカドで女性ホルモンの分泌を促進

女性ホルモンの補給(大豆イソフラボン):納豆 × 良質な脂質とビタミンE:アボカド
作り方(1人分)
みそ汁
【1】鍋にだし汁カップ1を入れて温め、さいの目に切った豆腐50gと鮭フレーク大さじ2を入れる。
【2】火を止め、みそ大さじ1/2と甘酒を(米麹)大さじ1溶き入れる。好みで亜麻仁油小さじ1を入れても美味。
作り方(1人分)
TKG
【1】茶碗にご飯を1膳分盛り、しょうゆ(または納豆付属のタレ)を数敵たらし混ぜ、卵1個を割り入れて全体をよく混ぜ、TKGを作る。
【2】付属のタレを混ぜた納豆1パック分を【1】にのせ、アボカド1/2個分もスプーンで一口大になるよう、すくってのせる。
Point食材「納豆」

女性ホルモンのエストロゲンと似た構造を持つ大豆イソフラボンが、1パックあたり約33㎎含まれ、更年期の不調や肌・髪のハリをサポートする。
主菜・副菜:体調や心身の健康、美肌、美髪を目指す
女性ホルモンの乱れは更年期症状に加え、毛髪や肌など美容トラブルも起こしやすい。日々の食事にポイント食材をプラスし、女性ホルモンのバランスを整えよう。
鮭と豆腐のクリーミー甘酒豆乳うどん
アスタキサンチンの抗酸化力で、ホルモン分泌をサポート

大豆イソフラボン:豆乳 × アスタキサンチン:鮭
作り方(1人分)
【1】鍋に豆乳150ml、水50ml、甘酒(米麹)大さじ1、白だし大さじ1と、凍ったままの冷凍うどん1玉を入れて火にかける。
【2】うどんがほぐれて温まったら、絹豆腐1/4丁(75gほど)をスプーンですくいながら加え、鮭フレーク大さじ3を入れる。
【3】豆腐が温まるまで弱火で1分ほど煮たら、器に汁ごと盛り付ける。
Point食材「豆乳」

大豆イソフラボンを含み、植物性たんぱく質がホルモンの材料に。イソフラボン含有量は、調整豆乳より無調整豆乳の方がやや多い。
かつおとアボカドのユッケ風
鉄分がホルモンやミネラルを全身に巡らせる

鉄分:かつお × ビタミンE:アボカド
作り方(2人分)
【1】かつおのたたき100gはキッチンペーパーで水気をとり、一口大に切り、アボカド1個も同じくらいの大きさに切る。
【2】【1】をボウルに入れ、焼き肉のタレ大さじ2、亜麻仁油大さじ1と和え、器に盛る。
※まぐろの刺し身を使うとポキ風になる。炒めてもおいしいが、亜麻仁油は器に盛り付けてからかけるとよい。
Point食材「かつお」

たんぱく質と鉄分が豊富で、ホルモンやミネラルを全身に運ぶ役割がある。ホルモンの合成・代謝を助けるビタミンB群も。
豆腐と卵のふんわり甘酒かに玉風
豆腐をプラスし、動物性・植物性のWたんぱく質を

大豆イソフラボン:豆腐 × アミノ酸スコア100たんぱく質:卵
作り方(2人分)
【1】ボウルに卵2個、水切りして崩した豆腐1/2丁(150g)、ほぐしたかに風味かまぼこ4本、甘酒大さじ1、しょうゆ・鶏ガラスープの素各小さじ1/2を加えて混ぜる。
【2】油をひいて熱したフライパンに【1】を流し入れ、半熟状にふんわり炒めて形を整え、器に盛る。
【3】耐熱容器に水1カップ、しょうゆ・酢・みりん・鶏ガラスープの素各小さじ1、片栗粉小さじ2を入れてよく混ぜ、ラップをせずに電子レンジで約1分加熱してあんを作り、【2】にかけ、ほぐしたかに風味かまぼこ1本をのせる。
Point食材「卵」

必須アミノ酸がバランスよく含まれる「アミノ酸スコア100」の良質なたんぱく質と、女性ホルモンの原料となるコレステロールも。
豆腐と卵のレンジ甘酒茶碗蒸し
豆腐と甘酒のやさしい甘みが腸内環境を整える

オリゴ糖:甘酒 × 大豆イソフラボン:豆腐
作り方(2人分)
【1】ボウルに卵2個、甘酒(米麹)・白だし各大さじ2、水1/2カップを入れ、泡立て器や箸で白身をよく切るように混ぜる。
【2】絹豆腐1丁(300g)をスプーンですくいながら加え、豆腐を軽く崩す。
【3】耐熱容器に【2】を入れ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(200Wまたは解凍モード)で約5〜6分、中心が固まるまで加熱する。
Point食材「甘酒」

善玉菌のエサになるオリゴ糖や、ホルモン代謝を助けるビタミンB群が豊富。自律神経を安定させストレスを軽減させるGABAも。
まぐろの即席豆乳みそ汁
ビタミンB6がホルモンの代謝やバランスを整える

鉄分・ビタミンB群:まぐろ × 大豆イソフラボン:豆乳
作り方(2人分)
【1】鍋に水1カップと乾燥わかめ小さじ1を入れて火にかけ、沸騰したら火を弱める。
【2】豆乳1/2カップとまぐろの刺し身6切れ(60g)を入れ、まぐろの色が変わったら火を止め、みそ大さじ1を溶き入れる。
Point食材「まぐろ」

ビタミンB群が豊富に含まれ、特にB₆が多く女性ホルモンの代謝やバランスを整える働きを持つ。血流促進にも◎。
ひじきと豆腐の甘酒つくね
しょうがの温め効果もホルモン整え作用をサポート

大豆イソフラボン:豆腐 × オリゴ糖:甘酒 × たんぱく質:卵
作り方(2人分)
【1】木綿豆腐1丁(300g)はしっかりと水切りし、乾燥ひじき大さじ1は水で戻しておく。
【2】ボウルに【1】と卵1個、すりおろしたしょうが小さじ1、片栗粉大さじ5を入れ、なめらかになるまで手やスプーンでよく練り混ぜ、6等分にしてラップで巾着のように包む。
【3】ラップの巻き締めを下にして耐熱皿に並べ、レンジで約5分、種が固まるまで加熱する。
【4】フライパンにラップを外した【3】とみそ・しょうゆ各小さじ2、甘酒(米麹)大さじ1と1/2、みりん大さじ1を混ぜた甘辛みそダレを加え、弱火にしてタレを絡め、水分が飛んでとろみがつくまで煮詰める。
※冷蔵で約3〜4日保存可。お弁当にもおすすめ。
Point食材「豆腐」

毎日摂りたい大豆製品のひとつ。イソフラボン含有量は木綿も絹もほぼ同じだが、絹豆腐の方が消化しやすいため、夜に向いている。
お弁当にもおすすめ白ご飯に合う常備菜
鮭とかつおの生ふりかけ
ビタミンDが骨粗しょう症対策にもなる

ビタミンD:鮭 × ビタミンB群・鉄分:かつお
作り方(作りやすい分量)
【1】かつおの刺し身(またはたたき)5切れ(50g)はゆでて火を通し、皮を除いて身を細かくほぐす。
【2】フライパンに【1】としょうゆ・砂糖各大さじ1/2、酒・みりん各大さじ1、すりおろしたしょうが小さじ1を加えて弱火で炒り、水分が飛んでパラパラになったら鮭フレーク50gを加えて混ぜる。
※生鮭(1切れ)を使う場合はゆでて火を通し、皮と骨を除いて身をほぐし、かつおと一緒に炒りつける。冷蔵で約3〜4日保存可。
Point食材「鮭」

強力な抗酸化成分アスタキサンチンが活性酸素から卵巣を守り、女性ホルモンの分泌機能を健やかに保つ。ビタミンDが骨とエストロゲン生成をサポートする。
豆腐と卵のそぼろ
良質なたんぱく質たっぷり。ホルモンバランスの安定を助ける

大豆イソフラボン:豆腐 × 良質なたんぱく質:卵
作り方(作りやすい分量)
【1】木綿豆腐1丁(300g)はしっかり水切りをする。
【2】フライパンに【1】を入れ、崩しながらポロポロになるまで炒めて水分を飛ばす。
【3】割りほぐした卵2個分としょうゆ・みりん各大さじ1と1/2、砂糖大さじ1を加え、さらに汁気がなくなるまで炒り上げる。
※ご飯にのせて丼にしたり、レタスに巻いたり、おにぎりの具材にしてもおいしい。冷蔵で約2~3日保存可
Point食材「豆腐と卵」
デザート系ドリンクでも「女性ホルモン」をサポート
甘酒豆乳ヨーグルトドリンク
甘酒とヨーグルトの腸活Wパワー。最強の美容・ホルモンケア飲料

乳酸菌&ビフィズス菌:ヨーグルト × リグナン:亜麻仁油
作り方(1人分)
【1】甘酒(米麹)50ml、豆乳50ml、プレーンヨーグルト50gを入れ、スプーンでなめらかになるまでよく混ぜる。
【2】食前に亜麻仁油小さじ1/2をたらす。
Point食材「亜麻仁油」

大豆イソフラボンと同様に植物性エストロゲンの一種「リグナン」や、子宮や卵巣の血流を促すオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)を含む。
Point食材「ヨーグルト」

豊富な乳酸菌やビフィズス菌が腸内環境を整え、ホルモンの吸収を高める。ストレスによるホルモンバランスの乱れを防ぐカルシウムも豊富。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・望月理恵子さん

Luce代表、健康検定協会理事長。栄養学に基づいたレシピ開発に定評がある。
取材・文/佐藤有栄、山下和恵 デザイン/速水竜太 撮影/菅井淳子
料理スタイリング/三谷亜利咲 器協力/UTUWA
※女性セブン2026年11月12・19日号