2019年、ファッション界ではどんなものが流行るのか? ファッションシーンを華やかに彩りそうなのは、「淡」と「縞」だ。ファッションジャーナリストの高はし賀子さんが話す。
色はシャーベットカラー、柄はストライプ!
「最も注目したい色は、ダークで淡い色合いのシャーベットカラー。流行が予想されるウルトラバイオレットを映えさせることもできて、使い勝手のよい色です。流行になりそうな柄はストライプで、特に古着テイストの縞柄ワンピースがトレンドになりそうです」
素材は、「スポーツ系」が時流に乗る。
「2020年の東京五輪に向けてスポーツ系素材のトレンドが勢いづきそうです。実際、プラダやフェンディの2019年春夏新作パンプスはスポーティーがテーマ。他のブランドでも塩化ビニールやパラシュート素材といった、軽くて丈夫なアウトドア素材を使ったアイテムが多く見られました」(高はしさん・以下同)
技術革新とエコ、対照的な流れも
昨年は「着用→全身採寸→注文」というサイクルを持つ「ZOZOSUIT」により、完全オーダーメードがブームになった。今年も技術革新がファッションを大きく変える。
高はしさんが着目するのは「3Dプリンタ」だ。
「昨年、日本のDMM.comが3Dプリンタの技術を利用して制作した服をパリコレクションで披露し、話題を集めました。アディダスも一部を3Dプリンタで作ったシューズ『アディダス4D』を発売。3Dの技術が普及すれば、“頭の中にあるイメージの現実化”が可能になり、従来のデザイナーと一線を画する人もどんどん参入して、ファッション界が活性化されるでしょう」
大量生産大量消費ではなく、「エコ的」な商品への流れもますます強まりそうだ。
「シャネルやグッチなどは動物性のファーを避けるようになりましたし、フランスでは、古物や廃材など不必要なものにデザインを施して価値あるものに変える『アップサイクル』がブームの兆しです。たとえば、日本人デザイナーの島津冬樹さんは、世界各国の段ボールを財布やバッグの一部として販売して称賛されています。また、サスティナブルな生産側への配慮も目立ってきています。環境や作り手の生活を配慮したブランドや企業が今後は経済の中心になる予測です」
トレンド一辺倒の時代は終わり、“個”を重んじる傾向はファッション業界にも。
「すでに日本橋三越や伊勢丹などではパーソナルショッピングデスクやパーソナルスタイリストを導入して、顧客の求めに応じてオリジナルなスタイリングを提案しています。今年はこうした個人向けのサービスの流れが加速しそうです」
“自分らしく装う”ことがモードになっていく。
※女性セブン2019年1月17・24日号
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