「『やせるおかず』シリーズもそうですけれど、私の料理は不要な手間を省いて、いかにストレスなく、おいしく仕上げるか、がテーマ。そして、おいしいおかずがたっぷりあれば、糖質の多い炭水化物も控えめにできる。その結果、健康的なダイエットが続く…というシンプルなセオリーなんですよ」
そう語るのは、料理研究家で編集者の柳澤英子さん。体重73kg、服のサイズは15号だった52才の時に、柳澤さんは「やせるおかず」を「作りおき」して食べるオリジナルダイエット法を考案して実践。わずか1年で26kgの減量に成功した。そのダイエットレシピをまとめたのが「やせるおかず」シリーズで、説得力のあるレシピ集はこれまでに、260万部超の超ベストセラーとなっている。
手をかけた料理はお店で。日常の食事は無理をしない
8年経った今も、リバウンド知らず。体重47kg、服のサイズは7号をキープ中という柳澤さんは、とても60才目前とは思えない艶のある黒髪、そしてハリのある肌が印象的だ。
「料理はもちろん楽しい。だからこそ、毎日の食事では、ため息をつきながらの無理はしません。手をかけた料理はプロのお店でいただき、自炊は“気楽においしい”で充分」
そんな柳澤さんが、昨年10月に上梓した『料理のその手間、いりません』(小学館)は、かつて、ため息をつきながら手間ひまをかけて料理を作っていた自身の経験をもとに「しなくていいこと」をまとめたエッセイ集だ。「台所の呪いを解く方法」という、やや凄みのあるサブタイトルが目につく。
「本当に呪われているんです、日本の女性たちは『料理上手は手間ひまを惜しまない』という常識に」と、柳澤さん。
「特に、教養もあって仕事もデキる20代の女性の呪われ方はひどい。彼氏ができて結婚が視野に入った途端に、『女のくせにちゃんと料理ができないなんて…』となっちゃう。まったくもってひどい話なんです。
だから、“ちゃんと料理”の常識にとらわれる必要はないよ…と伝えたかったんです。料理は結果オーライ。おいしければその過程は関係ないよ…って」
しなくていいことがわかれば、料理は楽しい
「しなくていいこと」の5番目に【無理して毎日自炊する必要はない】がある。
「料理をしなきゃ」「毎日自炊しなきゃ」がストレスになるくらいなら、やらない方がマシ。時間がない日はお総菜でカバーしたり、外食OKにすると気持ちが楽になると説く。
また、すぐに作れる簡単なレシピを1品でいいから覚えておき、それをいい器に盛って食卓に出せば「手抜きに見えない」という裏技も伝授している。
「丁寧に時間をかけた料理はもちろん素晴らしい。でも、“私には無理”と思ったら、簡単に作れる料理のレパートリーを増やせばいいと思うんです。便利なこの時代、その工夫は知恵です。手間を省いて料理と食卓での食事を楽しむこと、それがいちばん大切なことなのですから」
教えてくれたのは:柳澤英子さん
やなぎさわ・えいこ。料理研究家・編集者。52才の時に「食べてダイエット」を可能にする独自の食事法を始め、1年で26kgの減量に成功。そのレシピをまとめた『やせるおかず 作りおき』(小学館)シリーズが大ヒット。料理が苦にならない簡単なアイディアレシピは、幅広い層から支持されている。
写真/鈴木正美
※女性セブン2019年2月7日号
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