今度こそやせると誓いながら、「運動する時間がない」「太りやすい体質だから仕方がない」と言い訳をして、つい食べすぎてしまうのが世の常。しかし、いつもの食事をちょっと工夫するだけで、やせやすい体は簡単に手に入る。
「おからパウダー」の筋肉倍増効果でやせる
「運動嫌いな人にこそ、『おからパウダー』をすすめたい」と話すのは、自身もその力を借りて体重を25㎏落としたダイエット外来医師の工藤孝文さん。大豆製品は加工方法によって食物繊維の量が大きく異なるが、おからパウダーは豆腐の約4倍も含まれる。
「おからパウダーは水分を含むと4~5倍に膨らむので、食事の前に摂取すると満腹感で食べすぎ予防になるうえ、食物繊維が糖質の吸収を遅らせてくれます。筋肉の材料になる良質なたんぱく質と、血流をよくする大豆ペプチドも豊富で、筋肉量と基礎代謝を上げて体脂肪を減らす効果も。しかも大豆イソフラボンには美肌効果もありますから、女性のための理想的な食材と言っても過言ではありません」(工藤さん)
市販で購入できるほか、簡単に手作りもできる。生おからを耐熱容器に入れて軽くほぐし、ラップをせずに500Wで3分ほど電子レンジにかけたら、水分が飛び切るまで弱火で炒るだけ。
おからヨーグルトの作り方は?
「おからパウダーは無味無臭なので飲み物に入れてもいいし、小麦粉代わりに料理に使うと、ふんわり仕上がっておいしさもアップ。小麦粉を使う量が減るので糖質のセーブにもなります。
特にダイエットに効果的なのは、無糖ヨーグルト(大さじ8)におからパウダー(大さじ2)を混ぜる『おからヨーグルト』です。食物繊維豊富なおからパウダーと、乳酸菌やビフィズス菌が豊富なヨーグルトを一緒に食べることで、『天然のやせ薬』とも呼ばれる『短鎖脂肪酸』が増えて、脂肪や糖の吸収を抑えられます」(工藤さん)
おからパウダーの1日の摂取量は大さじ2が目安。おからヨーグルトを作る場合は、1:4の配分に。
食べ続ければ必ず「やせ体質」へと変化する最大の理由は、おからの成分「βコングリシニン」にある。「やせホルモン」といわれる善玉ホルモン「アディポネクチン」の分泌を増やす作用があるのだ。
「アディポネクチンは内臓脂肪から分泌され、血管を通って全身を巡ります。脂肪燃焼、血糖値ダウンの働きがあって、やせている人ほど分泌が多く、肥満の人ほど少ない。アディポネクチンが活発になると、運動したのと同じ脂肪燃焼効果が得られるという結果が近年の研究で判明しています」(工藤さん)
注意が必要な人も
脂肪の吸収を抑えながら、脂肪を燃焼すると聞けば、いいことずくめのようだが、控えた方がいい人もいる。
「妊娠中の場合、大豆イソフラボンが女性ホルモンに影響を与える可能性があるので、摂取は避けてください。大豆アレルギーの場合も、もちろんNGです」(工藤さん)
食べるタイミングは朝と夕食の前が最適。腸内環境が変わるといわれる2週間を目安に続けたい。
※女性セブン2019年3月21日号
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