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まるでマフラー!首に巻いて温度調節もできる暖房機「ヒーター ネック」

ドウシシャから首に巻くだけで体を暖めてくれる家電、『ウェアラブルヒーター ネック』が誕生した。新発想による暖房機はどのように生まれたのか? 商品化までにはさまざまな課題が山積されていた。

ウェアラブルヒーター ネック
写真2枚

昨年の夏、首に掛けて持ち運べる扇風機「ハンディファン」が話題となり、知名度も高まったが、この冬もまた、首元から“ホット”な話題が発信された。ドウシシャから首元につける暖房機『ウェアラブルヒーター ネック』が登場したのだ。開発したのは、同社で暖房機を担当する五十嵐司さん。昨年、ハンディファンが市場で爆発的にヒットし、認知されたことから、冬もハンディファンに代わる商品ができないかということが開発のきっかけだった。

開発当初、市場にはヒーター内蔵のジャケットなどが販売されていたが、多くは高価だった点に注目。手頃な価格で、さらに気軽に携帯できるものを世に出したい、という発想が核になった。そこでひらめいたのが、首に巻いて使えるマフラーの形状だった。

次に着目したのが、熱源となるヒーター部だ。同社はセラミックヒーターなどの開発のノウハウはあったが、使用する電熱ヒーターはそれらのヒーターとは別物であり、苦労した。

低温やけどにならない温度設定

ウェアラブルヒーター ネックをつけている女性
写真2枚

最も苦労した点は、温度設定の調整。温度は強(48℃)/中(44℃)/弱(40℃)の3段階で調節できる。しかし長時間着用していると、低温やけどをする恐れがあるため、「強」モードでも低温やけどにならない温度設定にした。また、1時間半で電源が自動でオフになる安全装置機能も備えた。「温度は1、2℃の違いでも体感温度はそれ以上に感じ方は異なる。この点を社員がモニタリングし、最適な温度を割り出しました」と、五十嵐さんは話す。

『ウェアラブルヒーター ネック』は、衣類。そのため、「組成表示」や「取扱絵表示」などが印字されている表示ラベルをつける必要があった。衣類を取り扱うアパレル部門にタグの作り方や本体の長さなどをアドバイスしてもらいながら開発を進めた。

完成した製品は、モバイルバッテリーが付属され、約4時間のフル充電で約15時間(強モード時)使用できる。また、コンパクトに折りたためてかばんに入れて気軽に持ち運べるため、通勤時やスポーツ観戦、アウトドアなど、さまざまなシーンで使えることが特長となった。2019年10月に発売すると、“首に巻くヒーター”とメディアで注目を集めた。

ハンディファンに続き、これからは『ウェアラブルヒーター ネック』を目にすることが増えるかもしれない。

【DATA】

バッテリーを取り外すことで手洗いが可能なため、清潔な状態を保てる。長さ800×厚み10×幅100mm、約110g。カラーはグレー、ベージュ、ブルー、ピンクの全4色。6980円。問い合わせ:0120・104・481

※女性セブン2020年2月13日号

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