新型コロナ感染症の流行で、日常的なものとなったマスク。もうマスクなしのほうが違和感があるという人もいるかもしれない。
『マスクしたまま30秒!!マスク老け撃退顔トレ』(集英社)の著者で女優やタレントからの信頼も厚い、歯科医師で口もと美容スペシャリストの石井さとこさんによると、この生活習慣の変化が見た目にも影響してくるという。
「マスクをつけることは新型コロナウイルスなどの感染症を予防することに有効ですし、感染拡大が収束したあとも、マスクをする生活は続くと思います」と語る石井さん。では、マスクをつけて過ごす習慣によってどんなことが起こるのだろうか?
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マスク生活の注意点
◆口呼吸による乾燥
マスクをつけていると、口呼吸になりやすいのだとか。
「口呼吸は鼻呼吸と違い、雑菌などの異物がダイレクトにはいってきやすいです。また、口内が乾燥しやすくなるのに加えて、マスクをつけていると飲み物を飲む機会も減ってしまいますよね。口の中が乾燥し、唾液が減ると雑菌が増え、これが口臭の原因にもなります」
まめに飲み物を飲むようにする、マウスウォッシュなどを活用して口内を清潔に保つように心がける、といった意識をすることが必要なのだそう。
◆表情筋の衰え
そして、マスクをつけ続けることが、老け見えの原因にもなるという。
「まず、これまでのように誰かとおしゃべりをすることが少なくなっているのではないかと思います。その上、マスクによって顔が隠れるため、表情筋を使う機会が減り、筋肉が弱ってしまいます。口角が下がってきたなと思ったら要注意。そのまま放置していると、ほうれい線やマリオネットラインと呼ばれる顎のわきのしわがはいってきたりします」
この2つのしわは、老け見えの原因に。これには、表情筋を鍛える顔トレが有効とか。まずは鏡を見て、口角が下がってきていないかチェックしてみて。
マスク生活は歯列矯正を始めるチャンス
デメリットばかりではない。マスク生活は歯をキレイに整えるチャンスにもなる。口もとが隠れるため、この機会に歯列矯正を始める人が増えているという。
「歯列矯正をするとより念入りに歯磨きを行うようになります。矯正のためのワイヤが外れたあともその意識が続いているかたが多く、丁寧に歯磨きをすることで口内トラブルも減少します」
歯の健康を保つことにもつながるため、歯列矯正をやろうか迷っているなら、この機会に始めてみるのがおすすめとのこと。
教えてくれた人:石井さとこさん
いしい・さとこ。歯科医師。口もと美容スペシャリスト。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者。歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクについてのアドバイスに定評がある。2005年から2012年までミス・ユニバース・ジャパン ナショナルディレクターからの要請で、歯をプロデュースするオフィシャルサプライヤーを務める。女優・モデル・タレント・アナウンサーなど、多数のビューティセレブからの信頼も厚い。最新著は『マスクしたまま30秒!!マスク老け撃退顔トレ』(集英社)。また、口内ケア商品のプロデュースも行っている。https://www.cosmekitchen-webstore.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?pid=4571499050365&cat=&swrd=
●ブログ:https://ameblo.jp/satoko-ishii/
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