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《『踊る大捜査線』映画最新作》趣里が新キャストとして登場、産後2か月足らずの超スピード復帰で織田裕二の“相棒”に 深津絵里、柳葉敏郎は不在か

『踊る大捜査線』で主演を務める織田裕二と新キャストとして出演する趣里
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 14年ぶりの『踊る大捜査線』の新作に、大きな期待を抱くファンは少なくないだろう。今作では、以前と変わらない湾岸署の懐かしい面々に加えて、新キャストも登場するというが、青島刑事が迎え入れた仲間は意外な人物で──。

「自分でテストもやります!」──10月下旬、早朝の東京・新宿に織田裕二(57才)の威勢のいい声が響き渡った。

「この日は『踊る大捜査線』シリーズの最新作となる映画『踊る大捜査線 N.E.W.』(以下、『N.E.W.』)の撮影が行われていて、おなじみのモッズコートを着た織田さん演じる青島刑事が新宿歌舞伎町を走り抜けるシーンでした。本番前のテストで最初はスタントマンのかたが走っていたのですが、途中から織田さんが“自分がやる”と言い出し、何回も全力疾走。この作品に対する彼の覚悟を感じました」(映画制作関係者)

 還暦間近とは思えない機敏な身のこなしを見せた織田の姿に、撮影現場の士気は高まっているという。10月中旬から撮影が始まったばかりの『N.E.W.』は、来年劇場公開の予定だ。テレビ局関係者が話す。

「前作までのキャストである真矢ミキさん(61才)やユースケ・サンタマリアさん(54才)も出演すると聞いていますが、あっと驚く新顔も登場するそうで……。『踊る〜』シリーズにまた新たな魅力が加わることになります」

『踊る大捜査線』の出発点は、いまから約20年前。1997年に放送された連続ドラマだ。東京・お台場にある架空の警察署「湾岸署」を舞台に、本庁と所轄の力関係や警察官僚が掌握する組織の実態を迫力あふれる映像で描く。ノンキャリで叩き上げの刑事・青島俊作を織田が、キャリア組の警察官僚・室井慎次を柳葉敏郎(64才)が演じたほか、深津絵里(52才)や故・いかりや長介さん(享年72)という盤石の布陣で固め、フジテレビが誇る大ヒットシリーズに成長した。

 しかし、最新作の『N.E.W.』の制作が実現するまでには、いくつものハードルがあった。

息を切らしながら全力疾走を繰り返す織田(2025年10月)
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「2012年の映画『踊る大捜査線THE FINAL 新たなる希望』を最後に、制作されてこなかった理由の1つが、いかりやさんの不在です。闘病の末、2004年に亡くなったいかりやさんは、みんなの“お父さん”的な存在だったため、その喪失感はあまりに大きかった。

 それでも、フジテレビ側の説得もあり、2010年の『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』と2012年の『THE FINAL』まで走り抜きました。これでスタッフも織田さんをはじめとした出演者も、文字通り“ファイナル”、続編はもうないという思いになっていました」(前出・テレビ局関係者)

 しかし、国民的ドラマの復活を望むファンの声は根強く、徐々に再始動の機運が高まっていった。そして昨年、スピンオフ映画で柳葉が主演の『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』の2作が公開されたことを機に、本格的に続編に向けて動き出した。

「かつて織田さんと柳葉さんは演技の方向性で対立し、それによって確執が取り沙汰され、共演NGだといわれていた時期もありました。でも、それは過去のこと。柳葉さんがスピンオフに主演したことで『柳葉さんがやるなら』と織田さんも新作撮影に前向きになったそうです。もっとも室井は昨年のスピンオフ作品で亡くなったように描かれているので『N.E.W.』には登場しないようですが……。

 いま、織田さんは並々ならぬ熱量で撮影に挑んでいます。懸念していた諸問題もクリアになり、安心して撮影に臨めるようになったことが大きいのでしょう」(前出・テレビ局関係者)

産後2か月足らずの超スピード復帰

 織田が最後まで懸念していたのが、恩田すみれ役を演じる深津が出演するか否かということだったという。

「すみれは、『THE FINAL』で青島を助けるためにバスで倉庫に突っ込み、生死がはっきりしなかった。ただ、昨年のスピンオフ作品ですみれが生きていることが明かされたのです。これによって、『N.E.W.』に深津さんが登場するのではないかとファンの期待は高まっていました」(別の映画制作関係者)

 しかし、深津といえば、出演作品を慎重に選ぶことで知られている。

「深津さんは脚本を読んで、自分が納得いく作品でなければ出ない人。今回も、フジテレビ側の熱烈なオファーがあったものの、撮影には参加しないと聞いています。もしかしたらサプライズ的な演出があるのかもしれませんが……」(前出・テレビ局関係者)

 一方で、新作にはすみれを彷彿とさせる“新キャラ”が出てくるという。

「青島とともに捜査に当たるサポート役の女性刑事が登場します。演じるのは、趣里さん(35才)。小柄ながら機敏で気が強いキャラクターはすみれを思わせるとか。青島の“相棒”とも言える重要な役どころで、趣里さんは11月中旬から現場入りし、織田さんとともに事件現場を駆けずり回るそうです」(芸能関係者)

 8月にダンスボーカルグループ「BE:FIRST」のRYOKIこと三山凌輝(26才)との結婚を発表した趣里は、同時に妊娠していることも明かし、9月26日に第1子出産を報告したばかりだ。

真剣な表情を見せる織田(2025年10月)
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「妊娠中も趣里さんは、仕事に穴をあけないように必死で頑張っていました。今年4月から5月にかけて映画『教場』の撮影に臨み、早めにクランクアップ。『N.E.W.』には、産後2か月足らずでの超スピード復帰となりますが、“絶対にやり遂げる”と決意を固めているそうです」(前出・芸能関係者)

 趣里の出演に大きな意味があると話すのは、別の芸能関係者だ。

「彼女の出演には、織田さんが大きな期待を込めているといいます。趣里さんの父である水谷豊さん(73才)が主演を務める『相棒』は、2000年に2時間スペシャルの単発ドラマとしてスタート。テレビ朝日が、“『踊る大捜査線』のような国民的ドラマを生みたいから、長く続けてほしい”と水谷さんに懇願したそうです。

 近年は、水谷さんが新相棒の候補に織田さんの名前を挙げているという報道もあり、“2大国民的ドラマ”を背負う2人は互いを意識する因縁の相手ともいえます。

 今回の趣里さんの出演には水谷さんも驚いたことでしょう。織田さんは14年ものブランクが空いた『踊る〜』をさらに発展させていきたいという思いを、趣里さんに託したのかもしれません」

 スクリーンで青島が躍動する日は近い。

女性セブン2025111320日号

最新作となる映画『踊る大捜査線 N.E.W.』の撮影中(2025年10月)
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14年ぶりの最新作(2025年10月)
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息を切らしながら何度も撮影を行う(2025年10月)
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歌舞伎町では威勢のいい声が響き渡っていた(2025年10月)
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多くのエキストラも参加(2025年10月)
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笑顔を見せる場面も(2025年10月)
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新宿・歌舞伎町での撮影だった(2025年10月)
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スタッフと話し合う場面も(2025年10月)
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還暦間近の織田(2025年10月)
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重要な役どころを任された趣里
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趣里を見守る水谷
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