ザルやボウルといった水切りグッズ、洗剤類など、たくさん物を入れたくなるシンク下や、鍋やフライパンなどの調理器具で雑多になりがちなコンロ下。広い収納スペースを、有効活用する方法はないでしょうか?
整理収納アドバイザーの中山真由美さんによれば、さまざまなアイテムを活用して、収納スペースを有効に使うのがベストな整理法とのこと。家庭のキッチンを上手に使って片付けてみてください。
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シンク下は様式によって収納方法、整理術が変わる
キッチンのシンク下の収納は、大きく分けて「スライド式収納」と「観音扉式収納」の2パターンです。上から取り出すか、横から取り出すかで整理の方法が変わるので、自宅のキッチンの様式に合わせて、収納の仕方を考えてみましょう。
◆スライド式収納は立てて整理収納するのがベスト
上から取り出すスライド式収納の場合は、ザルやボールなどを積んでしまうと下にあるものが見えなくなって使いにくくなってしまいます。
そこで、引き出しの高さに合わせてファイルボックスや100円ショップで売っているカゴに立てて収納するのがおすすめです。ザル、ボウルの他にも、洗剤のストックと水切りネット、ミルサーとおろし金など、それぞれをカテゴリごとに分け、立てて収納を。上から見てどこに何があるのか確認できて、料理もしやすくなります。
◆観音扉式収納はコの字ラックでスペースを活用
観音扉式収納は、高さがありますよね。そこにキッチンのアイテムを置くだけだと、上のスペースが空いてしまいます。そこで、コの字ラックを使って、棚を増やしてみましょう。KEYUCAやアイリスオーヤマでは、家庭に合わせて使えるように、さまざまな大きさのラックが売っていますよ。
収納スペースに奥行きのある場合は、奥に水道管や浄水器の部品、非常用の水など、使う頻度が低いけれど必要なもの、引っ越すときに備えて持っていなければならないものなど、あまり取り出す必要のないものを置きましょう。
持っているキッチンのアイテムの大きさや高さに合わせて、ラックを2段にも3段にもできます。また、料理用バッドなど薄くて幅のあるものは、ラックの下や横に置いてすき間収納をするのもOK。
パズルのように組み合わせて、どうしたら取り出しやすく、使いやすいか、イメージしながら整理しましょう。シンク下を整理することで、脳トレにもなります(笑い)。
キッチンアイテムはいくつ必要?
家族が多いと、鍋や調理器具もたくさんなければならない、ということはありません。一度、料理のときに使うアイテムを見直してみるのも、片付けのコツです。
◆代用できるかどうかが手放す基準
適性の量を決めるには、ライフスタイルや自分がどんな料理を作るのかを考えることがポイントです。ちなみにパスタ鍋は大鍋で代用可能なので、あえて持たなくてもいいかもしれません。代用できるかどうかを手放す基準にしてみてくださいね。
ザルやボウルも、大きさの違うものが3つずつあれば、湯切りや下ごしらえをするものが多い料理をするときにも困りません。メーカーやデザインを揃えると見た目がスッキリしますし、お気に入りのものを持つと愛着が湧いて料理が楽しくなりますよ。
教えてくれたのは:整理収納アドバイザー・中山真由美さん
なかやま・まゆみ。整理収納アドバイザー、お部屋と心のカウンセラー。個人宅や法人の整理収納サービス事業を立ち上げ、これまでに2000件以上の片付けのお悩みを解決。片付け業界の先駆者として、講師活動、監修など幅広く精力的に活動し、テレビやラジオにも出演。雑誌には12年間毎月欠かすことなく取り上げられ、これまでに出版した書籍は9冊にのぼる。2020年からは、自身の働き方の見直しと片付け業界の活性化を図るために、個人での活動をスタートしている。中山真由美さんのオフィシャルブログ
構成/イワイユウ