今年は桜のつぼみも例年よりはやく膨らみ、まもなく春本番となりそう。春の訪れを喜ばしく感じる反面、連日花粉に悩まされ、その飛散情報に戦々恐々としている人も多いのでは?
そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんが、花粉症などアレルギー症状緩和のカギを握る腸内環境を整え、免疫力サポートや美容効果も期待できるヘルシーレシピを伝授!
毎年、ついに花粉症デビューか?と、この時期の目のかゆみやくしゃみにビクついているライターFが徹底レポートします!
朝食にも小腹対策にもお役立ち!栄養たっぷりグラノーラ
――焼きたての香ばしい香りとバナナの甘い香りがたまらないですね。
有里:香りまでおいしいですよね。グラノーラは、おうち時間にぜひとも手作りしてみてほしいもののひとつ。近年は市販品も種類豊富で充実していますが、意外に手間なく作れておいしいですし、自分好みにアレンジできるのも魅力です。
――グラノーラって、いろいろな材料がはいっているので複雑そうなイメージでしたが、基本的に混ぜて焼くだけで作れるのですね!
有里:そうなんです。一度作ると、今度はあれを入れて作ってみよう、これもおいしいかも、といろいろ作ってみたくなってハマりますよ。栄養もたっぷり摂れてヘルシーだし、おすすめです!
――そのまま食べてもおいしいし、忙しい朝や、ちょっと小腹が空いたときのヘルシーおやつにもよさそうですね。
有里:はい。私もいつもストックしています。
――楽しみです!
《材料》(3~4人分)※調理時間目安35分(バナナの下焼きを含めず)
バナナ…2本 オートミール…1カップ 卵白…1個分(軽く泡立てておく) ナッツ…50g(くるみ、アーモンドスライスなど、お好みで) メープルシロップ…大さじ2~3 塩…ひとつまみ シナモン、亜麻仁パウダーなど…少々
《作り方》
【1】 バナナは皮をむいて2~3等分に切ってから縦に薄くスライスし、予熱なしの130℃のオーブンで60分ほど焼いておく。
【2】 ボウルに卵白以外のすべての材料を入れてよく混ぜ、最後に卵白を加えてザックリと混ぜる。
【3】 オーブンを150℃に予熱しておき、耐熱皿にオーブンシートを敷いて【2】を平たく広げ、30~35分焼く。
【4】 焼き上がった【2】に【1】のバナナを混ぜて、あら熱が取れたらできあがり。(保存容器に入れる)
実はアンチエイジングにも効果的!栄養の宝庫バナナの魅力
――バナナはおいしくて手軽に栄養を摂れるのが魅力ですが、房ごと買うと、食べ切る前に真っ黒になってしまうことも多くて。ヘルシーなアレンジレシピを教えていただけるのはうれしいです。
有里:バナナはアスリートフードと呼ばれるほど栄養価が高いので、私も現役の頃から朝食や間食に毎日のように食べているのですが、一般的には毎日食べるというかたは少ないかもしれませんね。
―一年中いつでも食べられるからこそ、そのまま食べるだけでは飽きてしまうのですよね。かといって、お菓子にアレンジするのはカロリーや糖分が気になって。
有里:そんなかたには、まさにこのグラノーラがおすすめ。もともと栄養豊富なグラノーラにバナナをプラスすることで、さらに栄養バランスがよくなりますし、バナナにはアンチエイジングなどの美容効果も期待できますからね。
――バナナにアンチエイジング効果が?
有里:はい。バナナを買ってしばらく置いておくと、シュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出てきますよね。それこそがポリフェノールが含まれている証。熟したバナナには高い抗酸化力があり、活性酸素を取り除くなどのはたらきが期待できます。
――なるほど。熟してから食べたほうがいいということですね。
有里:はい。その甘さから、バナナは太りやすいという認識をもっているかたもいるかと思いますが、それだけで1食として成り立つほど栄養価が高いことを考えれば、決してカロリーは高くありません。
それに、豊富に含まれた食物繊維が腸内環境を整え、便秘解消や免疫力アップにはたらきかけ、花粉症の症状を和らげるのにも効果的ですし、エネルギー代謝をサポートするビタミンB群も豊富なので、ダイエットにも有効です。
――すごい! バナナに対する見方が変わりました!
食物繊維たっぷりのオートミールで腸内環境改善!
――オートミールは、もともとオーツ麦のことですよね?
有里:はい。「oats(オーツ麦)」と「meal(食事)」をかけあわせたネーミングで、脱穀したオーツ麦に調理しやすく加工を施したものです。グラノーラ以外に、クッキーなどにもよく使われますね。
――おいしくてヘルシーで、いいですよね。
有里:私もよく食べています。オートミールは、なんといっても食物繊維が豊富。しかも、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が理想的なバランスで含まれているので、腸内環境改善の強い味方です。
――腸内環境を整えることは、免疫力を高めることにもつながるのですよね。
有里:その通り。腸内環境がよくなると体のバリア機能が向上しますので、今の時期だと花粉症の症状緩和も期待できます。
――それはうれしい! こんなにおいしいのに、ヘルシーで美容や健康にもメリットがあるなんて、いいことずくめですね。さっそく次の休みに大量に作りたくなりました。
有里:グラノーラのストックがあると、時間がない朝にも助かりますし、小腹が空いたときにも栄養のあるものをつまめて便利ですよ。バナナは、輪切りにして他の材料と一緒に混ぜ込んで焼くのもいいですが、別に低温で焼いておくと、キャラメルのようにこんがり香ばしくなっておすすめです。
――そのひと手間で、いっそうおいしくなるということですね! 有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!
有里:こちらこそ! オートミールもバナナも、そのままではなかなか食べ続けられないというかたも、このグラノーラなら続くはず! むしろ、おいしくて止まらなくなるかもしれません。ダイエット中に甘いものがほしくなったときや、便秘に悩んだときのレスキューレシピとしても“アリ”だと思います!
* * *
栄養バランスはもちろん、消化吸収されやすくエネルギー代謝にも優れたバナナ。低温でじっくりと焼いてキャラメルのような風味をまとったバナナと、オートミールや好みのナッツ、ドライフルーツ、スパイスなどを組み合わせて焼き上げたグラノーラは、おいしくヘルシーで栄養がギュッと詰まった、まるでご褒美のような一品。
アレンジも自在なので、自分の好みや体調に合ったグラノーラを楽しんでみてはいかがでしょうか。
レシピ考案:市橋有里さん
いちはし・あり。1977年11月22日、徳島県生まれ。アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。2000年、シドニーオリンピック日本代表。「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。https://ameblo.jp/ariblo-ichihashi/
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