冷たく乾燥した空気に加えて花粉が飛び始めるこの時期は、肌の揺らぎや不調を感じている人も多いのでは? たとえマスクで隠せたとしても、肌の調子が悪いと気分も上がらないというもの。
そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんに、美肌効果のある食材を使った、とっておきの“美スイーツ”レシピを直撃!
マスク生活に慣れすぎて肌を出すことが怖くならないよう、素肌に磨きをかけたいライターFが徹底レポートします!
時短&カロリーダウン、そしてパリパリ食感の秘密は春巻きの皮!
――いい香り! そして、おいしそう!
有里:たっぷりのりんごとくるみに、シナモン、ブルーチーズ、メープルシロップ。女性は絶対好きな組み合わせだと思います。
――最高の組み合わせですね! でも、カロリーが心配です。
有里:大丈夫! 春巻きの皮を使うことで、一般的なピザ生地やパイ生地を使うのに比べて、カロリーや糖質、脂質を大幅にカットできるんです。
――なるほど! しかも、ピザ生地やパイ生地を使うのに比べて、だいぶ手軽に作れそうですね。
有里:その通り。春巻きの皮ならではのパリパリ食感もクセになりますよ!
――楽しみです!
《材料》(2人分)※調理時間目安15分
りんご…1個 くるみ…1/4カップ 春巻きの皮…3枚 ブルーチーズ…お好みで(または大さじ1) シナモン…少々 バター…適量 メープルシロップ…お好みで(または大さじ2) レモン汁…適量
《作り方》
【1】 りんごは洗って皮ごと4等分に切り、芯の部分を取って、変色を防ぐためレモン汁をかけておく。春巻きの皮は4等分か8等分に切っておく。
【2】 【1】の春巻きの皮にバターをぬり(多めのほうがよい)、半分はシナモンをふりかけておく。春巻きの皮それぞれにりんごをスライスしてのせ、くるみを散らす。
【3】 【2】をオーブントースターに入れて5~7分ほど、こんがりと焼く。ブルーチーズをちぎってのせ、シナモンをふりかけたほうにはメープルシッロップをかけてできあがり。
毎日ひとつかみ食べるとキレイになる!? くるみの美肌力
――りんごとくるみって相性抜群ですよね。
有里:風味も相性もよく合いますよね。くるみは、おいしくて美容効果も高いので、お菓子を作るときはもちろん、料理にも普段からどんどん入れちゃいます。
――くるみはナッツ類の中でも美肌効果が高いイメージがあるのですが、本当ですか?
有里:はい。くるみには、抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果的なビタミンEや、健康な細胞を作りだし、肌の代謝を促す亜鉛などが豊富に含まれています。
――美肌へ導いてくれる栄養素が豊富なのですね。
有里:そう。それに、腸内環境を整えるのに有効な食物繊維や、血行促進に効果的な「オメガ3脂肪酸」、さらに、睡眠の質を上げてくれる「トリプトファン」という成分も含まれていて、いろいろな面から美肌にアプローチしてくれます。
――くるみは美肌効果が高いといわれるのも納得ですね。
有里:一度にたくさん食べるのはよくないですが、毎日ひとつかみ、または10粒のくるみを食べるとキレイになる、なんてよくいわれています。
――くるみはそのまま食べてもおいしいし、パンやお菓子にも使いやすいから、毎日続けやすそうですね。
りんごの「プロシアニジン」が肌細胞の酸化を防ぐ!
――昔、“りんごダイエット”が流行りましたよね。
有里:ありましたね! りんごには食物繊維やカリウムなどが含まれていてデトックス効果が期待できるので、ダイエットのサポーターとして頼もしい存在ではありますが、最近は何かひとつの食材だけを食べるより、バランスよく栄養を摂りながらダイエットに取り組むことが推奨されています。
――さすがに、りんごだけでは栄養が偏ってしまいますよね。
有里:そうですね。でも、りんごは最近、そのアンチエイジングと美肌効果が注目を集めているんですよ!
――りんごにそんな効果が?
有里:はい。りんごにはポリフェノールが豊富に含まれているのですが、中でも「プロシアニジン」という、他のポリフェノールと比べても抗酸化力の高い成分の割合が高く、体の酸化、つまり老化を防いでくれます。それに、美肌に効果的なビタミンCもたっぷりですしね。
――りんごもくるみも、美肌やアンチエイジング効果が期待できるなんて、この「パリパリpizza」はまさに美スイーツですね!
有里:その通り。美肌効果たっぷりで、おいしくて、ハマりますよ! 私は現役の頃から春巻きが好物だったのですが、あまりたくさん食べられず、ついつい残った皮が冷蔵庫の中でカピカピの無残な姿になりがちで。
それをピザやパイ生地の代わりに使い始めてからというもの、3枚重ねて焼いたときの独特の食感にすっかりハマってしまいます。
――トースターで作れるというのもポイント高いですよね!
有里:手軽でいいですよね。今回はバルミューダを使って、200℃設定で7分焼き、途中、端が焦げないようにアルミホイルを被せました。
メーカーやお好みによってベストな焼き加減が違ってくると思いますので、最初は様子を見ながら焼いてみてくださいね。
――おいしすぎて、残った皮のリメイクというより、このピザを作るために春巻きの皮を買いに行ってしまいそうです。有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございます!
有里:こちらこそ! 面倒な手間も、長い調理時間も、そしてカロリーの心配もいらないおすすめレシピです。ブルーチーズが苦手なかたは、クリームチーズやカッテージチーズでもOK。もうちょっとリッチな味わいを楽しみたいときは、くるみをのせるタイミングで追いバターをするのも “アリ”だと思います!
* * *
ビタミンEが豊富なくるみと、ポリフェノールたっぷりのりんごは、どちらも抗酸化力に優れたアンチエイジングの心強い味方。カロリーも控えめなので、罪悪感なく楽しめる美スイーツです。
香ばしいりんごとくるみを包み込むようなシナモンやブルーチーズの豊かな味わいと生地のパリパリ食感は、リピート必至のおいしさ。肌が揺らぎやすいこの時期に、おいしい美肌ケアを楽しんでみてはいかがでしょうか。
レシピ考案:市橋有里
いちはし・あり。1977年11月22日、徳島県生まれ。アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。2000年、シドニーオリンピック日本代表。「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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