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麻生れいみさん、大相撲観戦の魅力「コツコツ努力する姿に勇気もらえる」

会場に行ってのスポーツ観戦が難しいコロナ禍。大相撲も入場者数の制限が行われており、テレビ中継で楽しむ人が多いのではないでしょうか。そんな相撲観戦が趣味だという管理栄養士の麻生れいみさん(57歳)が、相撲の魅力や通の楽しみ方を語ってくれました。

“大相撲通”ならではの楽しみ方

麻生さんは幼少期、祖父の肩を叩きながら一緒にテレビ画面に映る大相撲を観戦していました。

麻生れいみさんとお相撲さんとのスナップ
栄養指導を行う伊勢ケ浜部屋の力士たちと麻生れいみさん
写真3枚

「そのため、大人になっても相撲には関心があったのですが、5年ほど前に相撲部屋の栄養指導を頼まれてからは、試合を意識して見るようになりました。特にAbemaTVで午前8時から放送される『大相撲LIVE』で、序ノ口などの若い力士の取り組みがあるのですが、これがおもしろい。無名のうちからお気に入りを育てておくのが通なんですよ」(麻生さん・以下同)

基本的にテレビ放送は幕内以上のため、幕下力士の取り組みは国技館に行かなければ観戦できませんでした。

「幕下はとてもドラマティックです。高校を卒業したばかりの初々しい若者もいれば、上の番付から落ちてくる力士もいる。万年ブービー賞のような力士もいれば、階級を一気に駆け上がっていく力士もいます。NHKで放送される幕内はある程度強さが安定していますが、幕下は混沌としているからこそのおもしろさがあるんです」

北の富士、元若乃花の2人の解説を楽しむ

午後になるとNHKで大相撲の放送が始まります。

「お茶の間で人気の元横綱の北の富士さんが歯に衣着せぬ解説をするのですが、毎回のように名言が飛び出すのでとても楽しい。AbemaTVでも元横綱若乃花・花田虎上さんの解説があって、こちらも勉強になります。本場所が始まるとAbemaTVとNHKの両方を見るので忙しく、相撲中心の生活になります。

1年間に6場所開催されますが、終わると大相撲ロスになって、心にぽっかり穴が開いた感じなるほどはまっています」

コツコツ努力する力士の姿に勇気もらえる

相撲観戦が趣味になったきっかけは、伊勢ケ浜部屋で栄養指導を行ったこと。受けた力士らは健康的に体重を増やし、十両からすくすくと階級を上げていったと話します。

「太るのも才能なんです。食べてもなかなか太れない力士もいますし、どうしても糖尿病になりやすい。太ることは彼らの仕事でもあるので、健康的に増量するように指導します。たとえば、白米ばかり食べずに質のいい脂質を入れます。人間の細胞は脂質で作られているし、エネルギー効率がいいのです。

空腹時に炭水化物を入れると血糖値スパイクで血管に傷をつけ、糖尿病ばかりか、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクにもつながります。野菜から食べると血糖値が緩やかに上がるので、健康的に太れます」

相撲部屋の写真
大相撲に刺激を受けることも多いという
写真3枚

照ノ富士の優勝が多くの人のエールに

相撲観戦をしていると勇気をもらえるのだと麻生さん話します。最たる例として、横綱に昇進した照ノ富士関の優勝を挙げます。

「照ノ富士関は昨年も優勝しているのですが、彼は両ひざの手術をして、糖尿病やC型肝炎、腎臓結石もして大関から序二段に落ちました。そこから再び幕内で優勝したのは史上初の快挙といわれています。

照ノ富士関は復帰するまでに毎日、結果が出る日が来ると信じて必死に前向きに鍛錬をしてきたと言います。これは力士だけではなく、生活習慣病予防もダイエットも、コツコツとしなければいけないことに励むすべての人へのエールになっていますね。1日1日の積み重ねはとても大切だし、すごいことだと思います」

奥深い相撲の歴史を紐解いていく楽しみ

日本の伝統文化である相撲の歴史は長く、起源を辿ると神話の時代まで遡ることができます。

 

「相撲はとても奥が深く、知れば知るほど惹かれていくこと間違いなしです。古事記に力比べで国譲りを遂行した様子が相撲の起源ではないかと言われているので、スポーツ好きな人はもちろん、歴史好きや神話好きの人にも相撲観戦はおすすめです。

元々相撲は農作物の収穫を祈る儀式として開催されて、五穀豊穣や天下泰平を祈念する神事だったわけです。そういうことも、これからゆっくり紐解いて、相撲の楽しみ方を深めていきたいと思っています」

◆この人に聞きました:管理栄養士・麻生れいみさん

 

管理栄養士・麻生れいみさん
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1964年2月9日生まれ。東京都出身。大手出版社の編集・ライターを経て、管理栄養士に。東京医療保健大学大学院に在籍、医療栄養学研究に勤しむ。ダイエット指導においては、健康的に20kg減量に成功した経験を基に、これまで約6000人以上を指導。食育栄養インストラクター。全国アスリート臨床栄養協会理事、日本健康食栄協会代表。STUDIO ASO主宰。https://ameblo.jp/reimi-aso/

取材・文/小山内麗香

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