テレワークや外出自粛で家にいる時間が増えて、トイレにつく汚れが目立つようになったという人は、トイレ掃除を見直してみましょう。
羽田空港の清掃員の新津春子さんは、清掃に関するさまざまな国家取得を保持し、全国ビルクリーニング技能競技会では史上最年少で優勝経験を持つ、掃除のプロフェッショナル。新津さんによれば、トイレの汚れを防止できる方法があるのだとか。また、意外と知らない温水洗浄便座の掃除法も教えてくれました。
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トイレをきれいに保つコツとは
家にいる時間が増えた分、トイレを使う回数も増えましたよね。もちろん、汚れも使うたびにたまります。できるだけ見たくない、便器とたまった水の境目にぐるっとできる“さぼったリング”を防止するコツをお教えします！
黒ずみのそもそもの原因は便器の傷
便器は表面がコーティングしてあります。毎日の掃除で使う硬いブラシや研磨剤入りの洗剤で傷がつき、その傷の中に汚れが入ると黒ずみになるのです。
親水性のトイレ用洗剤を使うのがおすすめ
トイレの汚れは“さぼったリング”の黒ずみが目立ちがちですが、水が出てくる部分はすべて汚れが蓄積します。
傷は直せないので、親水性のトイレ用洗剤を使ってみてください。親水性の洗剤は洗浄と同時にコーティングもできます。このコーティングは一時的なものですが、毎日使うことで黒ずみが付きづらくなります。
温水洗浄便座ノズルの掃除の方法
気にしていない人が多いですが、温水洗浄便座にももちろん汚れは溜まります。とはいえ、掃除の方法ってわからないですよね。そこで、私たちプロが実践している掃除法をお教えします。
脆弱なノズルに注意してやさしく洗う
最近は、温水洗浄便座のトイレが増えました。家のトイレにつけている人も多いと思いますが、温水洗浄便座のノズルは、実は汚れがたまりやすいところ。
手動やボタンでノズルを出せるタイプは自分で掃除することができますが、ノズル部分は脆弱なのでブラシでこすると折れてしまう恐れがあります。
水をスプレーでかけて、片方の手で支えながら、研磨剤の入っていない薄いスポンジでやさしく洗ってください。穴の部分は歯ブラシで洗いましょう。
このとき、ノズルだけでなく、ノズルが出入りするところもやさしく拭くと、より清潔を保てますよ。
温水洗浄便座ノズルの掃除に洗剤は使ってもよい？
温水洗浄便座を掃除するとき洗剤を使用すると、故障する可能性があります。基本的に水で洗うものと思ってくださいね。
温水洗浄便座ノズル掃除に用意するものまとめ
温水洗浄便座ノズルを洗うとき：研磨剤の入っていない薄いスポンジ、スプレー容器、歯ブラシ
◆教えてくれたのは：新津春子さん
にいつ・はるこ。1995年、日本空港技術サービス（現：日本空港テクノ）に入社。1997年に（当時）最年少で全国ビルクリーニング技能競技会1位に輝く。以降、指導者としても活躍し、同社ただ1人の「環境マイスター」として、羽田空港全体の環境整備に貢献し、『プロフェッショナル 仕事の流儀』（NHK総合）で5回にわたって取り上げられた。著書に『子どもと一緒に身につける!ラクして時短の「そうじワザ」76』（小学館）など計12冊+DVD1部。http://www.jatec.co.jp/house-cleaning/
構成／イワイユウ