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生乾き臭、生活臭が減るって本当?「斬新」と話題のサーキュレーター【スマート家電レビュー】

台風やゲリラ豪雨などで外干しができないことも多いこの時期。洗濯した衣類を部屋干しする際には、素早く、しっかり乾かさないとどんどん雑菌が発生し、生乾き臭も漂います。

除菌・消臭しながら洗濯物を乾かすサーキュレーター

そこで頼りになるのが、衣類乾燥機能のあるサーキュレーター。家電ライターの田中真紀子さんは、マクセルのサーキュレーター型除菌消臭器『オゾン除菌消臭器 オゾネオ部屋干しネクスト』をおすすめします。その名の通り、部屋干しする洗濯物などに対し、オゾンの酸化力で除菌と消臭をしてくれるサーキュレーターです。

マクセルのオゾン除菌消臭器 オゾネオ部屋干しネクスト
オゾンの酸化力で除菌と消臭をしてくれるサーキュレーター
写真5枚

「室内に干している洗濯物に当てることで、ファンの風が乾燥を早めます。同時に、本体から放出されるオゾンが、有機物、カビ臭物質、雑菌などの悪臭を酸化させ、洗濯物の気になるニオイの原因菌を分解してくれます」(田中さん・以下同)

1着ずつしっかり除菌する機能も

もうひとつ、1着ずつ除菌してくれる「衣類ダイレクトショット」機能も注目です。

マクセルのオゾン除菌消臭器 オゾネオ部屋干しネクストを部屋の一角に掛けた洋服を除菌消臭している様子
専用カバーに入れた衣類の菌を抑制する「衣類ダイレクトショット」機能
写真5枚

「これは洗濯する前の、着用後の衣類に使います。付属の専用カバーに衣類を入れて下からオゾン風を当てて使うと、外出時に着用したコートやスーツの菌の抑制にも。特に、洗濯できないスーツや制服などは、帰宅するたびにオゾンで除菌すれば清潔に保てます」

では、実際の使用感などはいかがでしょうか。5つの視点でレビューしてもらいました。

【使用感】洗濯物の生乾き臭だけでなく生活臭も低減!

機能としては、2種類。部屋干ししている洗濯物全体に風とオゾンを当てて衣類を乾かす「部屋干しショット」と、専用カバーで衣類を覆い、衣類に直接オゾンを含んだ風を当てて、ニオイや菌の増殖を抑える「衣類ダイレクトショット」です。

マクセルのオゾン除菌消臭器 オゾネオ部屋干しネクストが部屋干しの洗濯物を除菌し乾かしている様子
部屋干しの洗濯物全体に風とオゾンを当て衣類を乾かす「部屋干しショット」機能
写真5枚

田中さんは、部屋干ししている洗濯物に使う「部屋干しショット」機能を試しました。

「『部屋干しショット』では、左右に60度の自動首振り運転ができます。上下は、真上(0度)、45度、90度と3段階から手動で角度調整ができますが、洗濯物に当てる位置を探すのが難しく、もう1段階ぐらいあるといいなと思いました。使用時はオゾン特有のニオイが漂いますが、発生するオゾンは、健康に害がない0.05ppm以下とのことです」

オゾン風が発生するイメージ
オゾン風が発生するイメージ
写真5枚

洗濯物の乾き具合や、生乾き臭への効果は、いかがでしょうか。

「風量は『L』(弱)と『H』(強)から選べますが、『H』でも風がパワフルというわけではないため、速乾性は高くありません。ただ、洗濯物が乾いた段階でニオイが残っておらず、除菌・消臭効果は実感できました。同時に、いわゆる生活臭も抑えられているようで、我が家ではこの時期帰宅すると感じることが多い生ゴミ臭やペット臭が低減されています。これは使い続けたい!と思える消臭効果です」

サーキュレーター単体として使うことも可能。

「風量は、パワフルなサーキュレーターほど強くないものの、遠くまで風が届くので、サーキュレーターとして使うのもアリだと思います。ただ、やはりおすすめなのは、部屋干しをする機会が多い人、室内のニオイが気になる人です」

【手軽さ】軽量かつコンパクトで持ち運びしやすい

本体は約2.4kgと軽くてコンパクト。

「使用したい場所に軽々と持ち運べます。スタイリッシュな見た目もいいですね」と、田中さん。ニオイが気になるシューズクローゼットや玄関にも気軽に持ち運べ、そのまま置きっぱなしにしても違和感ないデザインです。

「なお、本体下部にある操作ボタンは位置的に見にくく操作しづらいですが、リモコンを使えば楽に操作できます。リモコンは本体に格納できるので、紛失の心配もありません」

【時短】洗濯物が乾く時間は早くなる?

サーキュレーターの風量自体はそこまで強くないため、乾燥時間が激減するわけではないとのこと。

「部屋干しで使う場合、衣類乾燥除湿機やパワフルなサーキュレーターに比べると乾燥時間はやや遅めですが、何も使わないよりは当然早いです。あわせて除菌もしてくれるので、乾燥まで時間がかかるほど増える菌を抑制し、部屋干し臭を抑えてくれる安心感もあります」

秋冬になれば、コートやスーツなど、自宅では洗いづらい衣類を除菌する「衣類ダイレクトショット」機能が重宝しそうです。これを使えば、例えば衣類スチーマーなどを使って時間をかけて除菌する必要はなく、専用カバーをかぶせて本体のスイッチを押すだけで自動的に除菌してくれるので、時短になるでしょう。

ただし、「衣類ダイレクトショット」は、毛皮、革ジャン、和服、ゴム、ウレタンなど使えない衣類もあるので、ご注意を。

【コスパ】1台2役のサーキュレーターと考えればコスパよし

価格は、税込で1万7380円。

「除菌・消臭機能と部屋干しできるサーキュレーター機能を持ち合わせている点で、ちょうどいいお値段ではないかと思います。ただサーキュレーターとしてのパワフルさが欲しい人には少し物足りなさを感じるかもしれません」

【意外性】オゾンを含んだ風を洗濯物に当てるという斬新さ

オゾンとサーキュレーター機能を合わせた発想が意外とのこと。

「オゾンを使用した除菌脱臭器はありますが、これとサーキュレーター機能を合わせることで、近年増えている洗濯物の部屋干しに対応しようという発想は斬新でした」

部屋干しだけでなく、湿気がこもりがちなクローゼットや、ニオイが気になる玄関やキッチンにも役立ちそうな本製品。サーキュレーターの購入を考えている人は、選択肢に入れてみてもよさそうです。

【DATA】

マクセル『オゾン除菌消臭器 オゾネオ部屋干しネクスト』
販売価格:1万7380円(税込)
販売場所:家電量販店、楽天市場やAmazonなどのECサイト、マクセル公式ショップほか
https://www.maxell.jp/consumer/mxap-ard200.html

◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

田中真紀子
家電ライターの田中真紀子さん
写真5枚

白物家電・美容家電を専門とするライター。雑誌やウェブなどの多くのメディアで、新製品を始めさまざまな家電についてレビューを執筆している。https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/

取材・文/桜田容子

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