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《洗剤たっぷりじゃなくてOK》食器、衣類、靴…環境にやさしく汚れを落とすコツを植物系食器洗剤メーカーが伝授

皿を洗っている
環境にやさしいコツは、節水など財布にもやさしい
写真30枚

掃除に洗濯、食事作りと日々の家事に終わりはない。なかでも「汚れを落とす」という作業は、食器洗い、洗濯、拭き掃除、ほこりや菌を落とすなどいくつもの家事に広範囲にかかわる。だからこそ、環境にやさしいコツをつかむことで、SDGsを叶えるだけではなく、節水など財布にもやさしくなる。“手肌にも地球にもやさしい”を掲げ、『ヤシノミ洗剤』などのロングセラー商品を生み出してきたサラヤに環境にやさしい汚れ落としのコツを教えてもらいました。

植物系食器洗剤の先駆け的存在

ヤシの実由来の洗浄成分を使用し、“手肌と地球にやさしい”を掲げる『ヤシノミ洗剤』が誕生したのは、1971年。環境への負荷が少ない植物系食器洗剤の先駆け的存在だ。サラヤ株式会社 広報宣伝統括部 統括部長・廣岡竜也さんは、コンセプトはいまも昔も変わらないと話す。

「植物性の洗浄成分を使って、無香料・無着色・排水で環境を汚さない。これは開発時から一貫する思いです。環境に負荷をかけないことはもちろん、肌にもやさしい洗剤を作りたかった。そのため合成添加物も極力入れずに作っています。

洗剤の原料となる植物油は、無色透明で無臭の状態にするまで精製するのは手間もコストもかかります。だけど、色や香りをつけたところで洗浄力が上がるわけではないし、手肌にも環境にも負担となります。だったら不要なものは入れない、というのが結論です」

スーツを着た男性
サラヤ株式会社 広報宣伝統括部 統括部長・廣岡竜也さん
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環境にやさしい洗剤を作るからこそ、“環境にやさしい洗い方”も啓発している。

「やはりこれも“ひと手間”なんです。洗剤を使って洗う前に、汚れはあらかじめ落としておく。それは食器でも衣類でも靴でも同じです。そのひと手間で、洗剤や水の使用量が減るばかりでなく、排水による汚染も軽減できます」

植物由来の洗剤は“汚れを落としにくいのでは?”という声もたびたび聞かれるという。

「洗浄成分の配合量には非常にこだわっています。ヤシノミ洗剤に限らず全ての洗剤には界面活性剤が使用されていますが、界面活性剤にはたくさんの種類があり、その組み合わせはメーカー独自の配合です。サラヤでは少ない使用量でもしっかり汚れが落ちるよう洗浄成分を配合しています。人と地球の未来のためにも、必要最低限の洗剤使用量でしっかり汚れが落ちるのが理想です」

汚れを落とすコツ:洗い物編

食器をつけおきしている
食器や鍋はつけおきで汚れを浮かす
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ボウルや洗いおけを活用して水につけておく。その際にほんの少しだけ洗剤を入れて。汚れが浮いて落としやすくなり、洗う手間も減り、水や洗剤の使用量も節約できる。

皿の汚れを水で落としている
汚れをいきなり水で落とすのはNG
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いきなり水で流したり、スポンジを使うのはNG。大量の水や洗剤が必要になるばかりか、排水に汚れが大量に混じり環境に負担がかかる。

古紙で皿の汚れを落としている
落ちにくい油汚れは古紙などでしっかり落とす
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炒めものをした後の油汚れや、カレーやミートソースなどのベトベトした汚れは水やスポンジを使う前になるべく落としておこう。キッチンペーパーを使用するのもいいけれど、新聞紙やキッチンスクレーパーなどを利用するとよりエコ。

皿を洗っている
汚れが少ないものから洗っていく
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洗い物は順番にもコツがある。比較的汚れが軽いものから洗うことで洗剤をつぎ足す回数が減る。汚れがひどいものから洗うと、油汚れがほかの食器にうつったり、スポンジを何度も洗ったりするなど洗剤も水も使用量が増えてしまう。

スポンジを洗っている
スポンジは常に清潔にしておこう
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スポンジに汚れがついたままだったり不衛生なままだと、食器の汚れを落とすどころかかえって逆効果に。洗い物が終わったら、スポンジの汚れをしっかり落として清潔に保つようにしよう。

まな板や包丁を消毒している
まな板や包丁は定期的に消毒を
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毎日使う調理器具は汚れが蓄積する。使うたびにスプレータイプの消毒液や除菌アイテムで、都度汚れを落としておくことで、洗い物の負担も軽減。

汚れを落とすコツ:掃除編

窓を拭いている
窓ガラスは定期的なスプレー掃除でクリアをキープ
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窓ガラスは定期的なスプレー掃除でクリアをキープ年末の大掃除など、窓ガラスの掃除は「年に1度」や「数か月に1度」という人は少なくない。しかし、汚れをためてしまうとそのぶん落とすのに余分な洗剤や水などを使うことに。窓ガラスの汚れの主な原因は「皮脂」「ほこり・砂」「水滴」なので、それらを定期的に拭き取っておこう。水拭きでは落ちにくいのでスプレータイプの洗剤を使うと◎。

冷蔵庫の中を拭いている
放っておくと落ちにくくなる食べ物の汚れは、効率よく汚れを落とすことで時短にもつながる
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庫内でジュースや牛乳をこぼしたり、保存容器から汁が漏れてしまったり、肉や魚のドリップがついてしまったりということは多々ある。雑菌の繁殖やにおいの原因にもなるので、定期的に消毒液などを使用して拭き取りを。その際には食品にかけても安全なアルコールスプレーなどを活用して。

テーブルを拭いている
拭き掃除はS字を描くように
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テーブルの上や床、窓などを拭くときに意識したいのが「S字」と「一方向」。まず、S字で拭くことで拭き残しがなくなる。また、上から下、奥から手前など一方向で行うと汚れが広がらない。さらに食器洗いと同じで、汚れの少ない比較的きれいな場所から拭き掃除をすることで、使用する用具への負担が減らせるため、用具を洗う回数が減り、節水や時短につながる。なお、微生物や菌はほこりに付着するので、まずはほこりを取り除くことから始めて。

汚れを落とすコツ:洗濯・靴編

衣類をつけおきしている
衣類もつけおきで汚れを浮かして落とす(写真/PIXTA)
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衣類も洗濯機に入れる前に「予洗い」しておこう。ぬるま湯につけるだけでも効果はあるが、洗濯用洗剤を少量入れておくとより効果アップ。いまの季節、汗で汚れた衣類は時間が経てば経つほど雑菌が増え、汗染みにもなりやすい。洗濯機に入れっぱなしだと洗濯槽の菌も増えてしまうので、洗いおけなどを活用してつけおきしておこう。

洗濯をしている
洗濯物はためずに毎日洗って、頑固な汚れを作らない(写真/PIXTA)
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えりの汚れ落としを使っている
強力な汚れは早い段階でケア。汚れが沈着する前に洗い流しておく(写真/PIXTA)
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洗濯物は「たまってから洗う」のではなく「毎日洗う」のが基本。ためてしまうと、雑菌が繁殖したり、汚れが沈着して落ちにくくなってしまう。毎日洗う場合も、脱いだ衣類は洗濯機の中ではなく、風通しのいいかごなどに入れておくといい。

靴下を手洗いしている
泥汚れや食べ物の汚れは手洗いすればぐんと落ちやすくなる(写真/PIXTA)
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靴下の泥汚れ、襟や手首の汗染み、ソースやケチャップなどのしみは、洗濯機に入れる前に手洗いしておく。軽く水で叩いて落とすだけでも◎。

服の汚れを手洗いしている
洗剤でもみ洗いも有効(写真/PIXTA)
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洗剤が使えるなら、洗剤でもみ洗いしておくと、洗い上がりが格段に違う。

スニーカーを乾かしている
なによりもまず乾かす
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衣類や靴の泥汚れは予洗いも大切だが、その前にまずは乾かそう。乾かすことで、繊維の中の土を出すことができる。洗剤は油汚れに効果を発揮するので、泥などの汚れはできるだけ取り除いておくことが大切。

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