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今さら聞けない「NISA」の基本|メリットや種類、注意点について専門家が指南!

お金を貯めるために節約も大切ですが、それと同時にやっておきたいのが運用。でも、何から始めたらいいかわからない、という人も多いと思います。

NISAと書いたブロックが並んでいる
NISAについてお金の専門家が解説!(Ph/Photo AC)
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そこで今回はお金のプロフェッショナルである節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、少額から投資できるという「NISA(ニーサ)」の基本について教えていただきました。

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NISAなら運用で得た利益が非課税に

NISAとは、開設した「NISA口座」内で、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品で得た利益に対する税金がかからなくなる制度です。

お金とグラフ
利益に対しての税金が免除されるNISA口座(Ph/Photo AC)
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NISA口座で毎年120万円までの投資枠

NISA口座を使って投資をすると、年間120万円までの投資枠があり、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税の対象となります。また、金融商品を保有している間に得た配当金や値上がりした後に売却して得た利益(譲渡益)も、購入した年から数えて5年間課税されません。

なお、現行のNISAは2023年までの制度となり、2024年以降は新NISA(仮)として仕組みや非課税投資枠が変わります。

NISA専用の口座の開設が必要

始めるには、銀行や証券会社などでNISA専用口座を開設する必要があります。NISA口座はつみたてNISA口座(詳しくは後述)も含めて1人1つまでなので、開設先は手数料や取り扱い金融商品なども見比べながらベストな金融機関を選びましょう。NISA口座やつみたてNISA口座は、手続きをすることで金融機関を変更することもできます。

通帳を見る人と電卓を叩く人
投資を始めるならNISAについてもチェックを(Ph/Photo AC)
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新規での投資が対象なので、現在保有している株式や投資信託をNISA口座に移すことはできません。また、NISAで取引した損益はほかの口座との合算(損益通算)はできません。つまり、NISAでマイナス、ほかの口座でプラスになっていても相殺はできません。

NISAはあくまでも投資。責任を持った運用を

NISA口座で出た利益が非課税になる有利な制度ですが、あくまでも投資です。最終的に利益がどのくらい出るのか、はたまたマイナスになってしまうのか、そのリスクはつきものですので、ご自身で責任を持って投資先を選択して、資産運用を行うようにしましょう。

NISAは3種類。それぞれの特徴とは?

年間の非課税投資枠の上限が120万円、非課税期間が5年のNISA以外にもバリエーションがあるので、自分に合うものを選ぶことができます。

小銭の上に若葉が芽生えている
NISAにはいろんな種類があります(Ph/Photo AC)
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初心者でも始めやすい「つみたてNISA」

NISAには特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度「つみたてNISA」というものがあります。

「つみたてNISA」の年間上限は40万円で、非課税期間は20年間と長くなります。分配金が頻繁に支払われないので、活発に運用するというよりは積立で着実に資産を増やしていくイメージです。金額も小さく、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限って購入可能なので運用もNISAよりは簡単なため、投資初心者は「つみたてNISA」から始めてみることをおすすめします。

未成年が対象の「ジュニアNISA」

NISAには0~19歳の未成年者が対象で、年間上限80万円、非課税期間5年間の「ジュニアNISA」があります。口座開設者が18歳になるまでは払い出しができず、それ以前に払い出しをした場合、非課税分を遡及課税される点に注意が必要です。また、ジュニアNISAは、2023年12月末で廃止となります。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/吉田可奈

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