全国の名産品をはじめとした、豪華な返礼品がもらえる、ふるさと納税。返礼品をもらえるうえに、税金の控除を受けられるとあって魅力的な制度として、認知が広がってきました。そんなふるさと納税をさらにお得に利用する方法を、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに教えてもらいました。
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そもそも、ふるさと納税って何？
ふるさと納税とは、生まれ故郷だけではなく、応援したい自治体に対して、寄付をすることで所得税の還付や住民税の控除を受けることができる制度です。
生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができるふるさと納税
ふるさと納税は所得になどにより控除の上限はありますが、寄付金額から2000円を除いた全額が控除の対象となります。そして控除だけでなく、自治体の農水畜産物や地酒といった名産品などの返礼品がもらえることが大きなメリットです。
寄附金控除を受けるには所得があることが前提
ふるさと納税は、寄付金額から2000円の自己負担分を引いた額が、寄付金控除の対象となります。1年間（1月１日～12月31日）の所得金額が確定する年末に、控除の対象となるおおよその限度額を知ることができます。限度額の目安は、総務省のサイト
（https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html#block02）や、ふるさと納税ポータルサイトなどで事前に確認しておきましょう。
寄付をしたら「確定申告」もしくは「ワンストップ特例制度」を利用して、寄附金控除の申請を行います。「ワンストップ特例制度」は、確定申告や住民税申告をする必要のない給与所得者や年金所得者などが利用できる制度です。5つ以内の自治体への寄付、かつ申請用紙を寄付した自治体へ送ることで、確定申告をしなくても住民税の控除を受けることができます。
申請用紙は翌年の1月10日必着なので、年末にふるさと納税をする場合は早めに郵送しましょう。6自治体以上の寄付、期限内に申請書類が提出できなかった場合は、確定申告をしましょう。
ふるさと納税の注意点
この際、注意していただきたいのはふるさと納税を行う名義。控除が受けられるのは所得税や住民税を納めている方になりますので、専業主婦の方など、一定以上の収入がない方はふるさと納税をしても、寄付金控除を受けることができず純粋な寄付となり、お取り寄せと同じようなものになってしまいます。
楽天ポイントも貯められる！ふるさと納税をお得に使う方法
ここからは、ふるさと納税をさらにお得に活用する方法をお教えします。
好きなタイミングで返礼品に交換！ 便利なポイント制
1つ目は寄付先の選び方。応援したい自治体、応援したい地域を選ぶのはもちろんですが、返礼品で選んでいるという方も多いのではないでしょうか。でも、生鮮食品や工芸品などいろいろと魅力的な返礼品があって、どれにするか迷ってしまうこともあると思います。
ここでおすすめしたいのはポイント制の活用です。寄付時に、返礼品ではなくポイントを取得し、そのポイントを期間内に自分のタイミングでポイントを返礼品と交換できるというものです。ポイント制を使うと、年間の所得がある程度確定した段階で寄付を行い、あとからゆっくり返礼品を考えることができます。
また有効期限内であれば年をまたぐこともできるので、例えば冬に寄付を行い、ポイントを翌年の夏まで貯めておいて、夏が旬の食べ物を返礼品に選ぶこともできます。ポイント制の自治体なら、追加で寄付をすることでポイントを増やして、より豪華な返礼品を選ぶこともできます。
楽天市場でふるさと納税
ふるさと納税をお得に活用する方法の2つ目は、おなじみ楽天市場。ふるさと納税を行うことができるのは「ふるさとチョイス」「さとふる」「ふるなび」といったふるさと納税専用のサイトだけではないんです。
楽天市場やYahoo！ショッピングといったオンラインのショッピングモールでも扱いがあり、支払い方法はクレジットカードなど自治体によって異なります。つまり、楽天市場では楽天ポイントの使用することもできますし、ふるさと納税の支払いも金額に応じてポイントを貯めることができます。
「さとふる」と「ふるなび」は、楽天ポイント提携モールの楽天リーベイツにも取り扱いがありますので、経由してふるさと納税をすることで、楽天ポイントが貯められます。
ふるさと納税は純粋な寄付としても活用できる
今の時期、コロナ禍の影響で苦境に立たされている農家や事業者を支援する返礼品も用意されており、通常のものよりも量が多くなっているものなど、返礼品のラインナップもさまざま。
また、ふるさと納税は被災地への返礼品なしの純粋な寄付としても活用することができます。被災状況によっては、災害対応で忙しい被災地の自治体に代わって、被災していな自治体が代理で受付業務を引き受けていることがあります。
◆教えてくれたのは：節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー（AFP）、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士（登録）、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成／吉田可奈