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魚住りえさんが指南!雑談力アップ&オンラインで好印象を与える簡単テク

魚住りえさん
ボイスデザイナー・スピーチデザイナーとして活躍中の魚住りえさん
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フリーアナウンサーでボイス・スピーチトレーナーとして人気を集める魚住りえさん(49歳)。「魚住式スピーチメソッド」は多くの人に支持され、今年9月に出版した『1秒で心をつかめ。一瞬で人を動かし、100%好かれる声・表情・話し方』(SBクリエイティブ)も話題を呼んでいます。そこで、魚住さんに、雑談力を上げるコツや、コロナ禍で増えたリモートワークで好印象を与える方法などを教えてもらいました。

雑談で誰とでも話題を続けるためには?

エレベーターを待っているときや仕事の休憩時間などに誰かと居合わせ、黙っていると気まずいが、親しくもないので話題がない…。そんな経験、誰しももあるだろう。

「私も以前は雑談が苦手でしたが、今では初対面の人とでも長時間話していられます。雑談は助走のようなもので、話しているうちに共通点が見つかったりして、相手との距離が近づくきっかけになります。

まずはお天気の話でもいいですし、“新庄さんが日本ハムの監督になって球界が面白くなりそうですね”なんて時事ネタでもいい。雑談に苦手意識がある人は、話のきっかけになるニュースをチェックしておくのも手です」(魚住さん・以下同)

ベッドの中で新聞を読んでいる
ニュースのチェックも大事(Ph/GettyImages)
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「オウム返し+質問」も効果的

その時に気を付けなければいけないのが、政治や宗教の批判や、プライベートに踏み込むような話題だ。その人の信念や価値基準に深く関係してしまうので、当たり障りのない話題を入り口にしたほうがいい。

「無理に話題を作らなくても、相手の話にうなずいたりあいづちを打つだけでもいい。“先日はお時間をくださってありがとうございました”“その靴、素敵ですね。どちらで購入されたんですか??”とポジティブな話題と質問を挟むと、距離が縮まっていくはずです。

オウム返し+質問も、簡単で効果的なテクニックです。たとえば、“先月からヨガを始めたんです”と言われたら、“ヨガを始められたんですかね。なにがきっかけだったんですか?”と返す。話がスムーズに流れ、話を聞こうとする姿勢が伝わって印象が良くなります。もちろん、笑顔も忘れずに」

魚住りえ
「笑顔も忘れずに」と語る魚住さん
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リモート通話で好印象を与えるテクニック

コロナ禍により、リモートワークが定着しつつある。オンラインで第一印象を良くするためには、話し方や聞き方だけでなく、映り方が重要になる。

「画面が暗いと重い印象になってしまいます。スタンドライトなどで顔に照明が当たるようにするか、窓に向かって座り自然光を浴びるといいですね。カメラのレンズが顔の位置より高くなるようにセットすると、見下ろすような高圧的な映りを避けられます。

画面越しでは感情や表情が伝わりにくいので、いつも以上に表情を豊かにしたいですね。ジェスチャーやうなずきも大きめにするのが、オンラインでの“おもてなし”です」

リモート通話はテクニック次第で好印象に(Ph/GettyImages)
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電話で顔が見えなくても口角を上げて話す

心理学でよく用いられる「メラビアンの法則」では、人と人がコミュニケーションを図る際、「視覚情報が55%」といわれている。電話ではその情報が絶たれるので、話し方や声のトーンが重要になる。

「電話は圧が強すぎるとよくありません。かといって、低いと暗いテンションになるので、中間くらいを心掛けたい。具体的な方法としては、口角を上げて話すと、3000ヘルツという印象のいい周波数になりやすいです。これは耳の構造上、一番人間が聞き取りやすくて耳心地がいいといわれる周波数です。多くのアナウンサーやナレーターが、この音域の声で話しています。

音階で言うなら“ソ”や“ラ”の高さなので、普段よりも少し高めの声を意識して、口角を上げて発音すると、3000ヘルツ付近の周波数になります。ですから顔が見えない電話の時こそ、口角を上げて笑みをたたえながら話す方が、同じ声量、同じトーン、同じ速さで話しても、雰囲気がよくなります」

1秒の積み重ねが人間関係を大きく変えていく

『1秒で心をつかめ。一瞬で人を動かし、100%好かれる声・表情・話し方』では、「1秒」に焦点を当て、好印象を与えるさまざまなテクニックを紹介している。

「人と会わなくなって気持ちが落ちている人、人間関係に悩んでいる人などに、コミュニケーションの自信を取り戻していただきたい。ほんの1秒考えるだけで、印象がガラリと変わります。これを実践していただければ、コロナ前より友達が増えるかもしれないですし、出会いによって世界が広がっていくかもしれません」

日常での1秒、オンラインでの1秒。その積み重ねが人間関係を大きく変えていく。

◆フリーアナウンサー・魚住りえさん

魚住りえさん
フリーアナウンサー・魚住りえさん
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1972年3月2日生まれ。大阪府出身。高校3年生のときに出場したNHK全国高校放送コンテストで、約5000人の中から朗読部門3位に入賞。1995年に日本テレビにアナウンサーとして入社。2004年にフリーに転身し、テレビ、ラジオ、講演など幅広く活躍。2011年からは「魚住式スピーチメソッド」を立ち上げ、話し方を磨くための指導も行っている。2021年9月に出版した著書『1秒で心をつかめ。一瞬で人を動かし、100%好かれる声・表情・話し方』では、瞬時に人を惹きつける声の磨き方、抑揚のつけ方、表情などについて解説。https://www.rie-speech.jp/

取材・文/小山内麗香

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