エンタメ

フジ西山喜久恵アナ「思ったことは迷わず即やる」中尾ミエの水泳チームにも参加

“きくちゃん”の愛称で知られるフジテレビアナウンサー・西山喜久恵さん(52歳)。かつては「女子アナ30歳定年説」といわれていたテレビ業界で、今年で入社30年を迎える大ベテランだ。

フジテレビアナウンサー・西山喜久恵さん

フジテレビアナウンサー・西山喜久恵さんの笑顔の秘密とは?

現在はチーフアナウンサーとして、アナウンス業務以外に後輩の指導にあたる管理職となり、忙しい日々を過ごす。50代を過ぎても局の顔として、変わらない笑顔を届けることのできる秘密に迫りました。

週2回、日々の生活に定着した「水泳」

『めざましテレビ』の人気コーナー「きょうのわんこ」のナレーションでおなじみの西山さんは、親しみやすい笑顔がトレードマーク。「なんだかいつも楽しくて幸せそう」――画面を通してそんな雰囲気が伝わってくるのは20代の頃から変わらない。

取材した日、『めざましどようび』の衣装だという、エレガントな紫がかったピンクのワンピースを颯爽と着こなしていた西山さん。華奢だけれど、美しくしなやかな立ち姿からは、「元気な人」という印象を受けた。現在52歳。年を重ねてモットーとしているのは「思ったことは迷わず即やる」ことだという。

「自分が二十歳の頃には、50という年齢になることすら想像できなかったのですが、いざなってみると、まだまだ実感がない。“人生100年”の折り返し、これからの人生を真剣に自分らしく過ごしていくにはどうしたらいいのだろうって思い始めました」(西山さん・以下同)

15年ほど前に習い始めたという水泳は、週に2回、1~1時間半ほどで1km以上泳ぐといい、今ではマスターズの大会(日本マスターズ水泳協会が行う競泳競技大会)にも出場するほどの本格派。

「娘は1歳の頃から水泳を習っていて、今は選手コースで頑張っています。ちょうど小学校に上がって子育てが一段落した頃、娘の影響もあって、私も泳いでみたいなと思うようになったんです。水泳教室に通い始めたらそこからすごく楽しくなって、今では泳がないと気持ち悪いくらい日々の生活に定着しています」

人生のロールモデルは中尾ミエさん

刺激を受けている水泳の“先輩”は意外な人だった。

フジテレビアナウンサー・西山喜久恵さん

「チーム・ミエ」に参加しているという

「以前、中尾ミエさん(75歳)にインタビューさせていただいた時、中尾さんも水泳をやっていらして、2人ですごく盛り上がったんです。中尾さんは『チーム・ミエ』というご自身の水泳チームを持っていて、マスターズの大会に出るような本格的なチームなんです。

そのインタビューで中尾さんが私に、『あなたも入りなさいよ』って(笑い)。その場の盛り上がりで言ってくださっているのだろうと思っていたら、インタビューが終わったら『連絡先よこしなさい』って。それで本当に入れていただくことになりました。

もちろん水泳は大好きで、それまでも週に2回は泳ぐようにしていたのですが、やるんだったら真剣にやろう、もっと楽しもうと思うようになりました。中尾さんのポリシー、“やるんだったらちゃんとやろうよ、楽しもうよ”という姿勢に非常に刺激を受けました」

「よし、私も!」――後輩の影響で始めたインスタグラム

なんでもアクティブに「やりたいと思ったことは迷わず即やる」西山さんが、後輩アナにならって最近始めたのがインスタグラムだという。

「『50歳を過ぎてインスタをやるなんて…』とも思ったのですが、うちの若いアナウンサーたちがみんなとても楽しそうにやっているのを見て、『よし私も!』と思って始めてみました」

西山さんのインスタには、愛犬ハル(豆柴)のかわいい日常が『きょうのわんこ』調に、「~なハルなのでした」と紹介されていたり、プールに華麗に飛び込む様子、番組のゲストとのツーショットなど、小さな日常から仕事場の様子まで、多彩な話題にあふれている。

フジテレビアナウンサー・西山喜久恵さん

インスタを始めて犬仲間が増えたと明かす西山さん

「いざ始めてみると、『きょうのわんこ』を担当しているせいか犬仲間が増えました(笑い)。リール(自分の好みの動画や画像が、途切れることなく次々と流れてくる機能)でかわいい柴犬を延々と見ていられる…そういう時間も私にとってはなにより贅沢な時間です。

夜な夜なインスタに投稿されたかわいいワンちゃんたちの様子を見て、一人ニヤニヤしています。家事や仕事などが夜中の1時ぐらいに終わって、インスタを見ていて気づいたら2時半ぐらいになっていた時などもあって、『だめだだめだ寝なきゃ!』って(笑い)」

アナウンサーとしての仕事、後輩の指導や管理職としての業務、母、妻…西山さんもまた多くの働く女性たち同様、仕事と家庭のダブルワークで忙しい日々を送っているけれど、インスタに触れる時間がつかぬ間のリラックスタイムになっているようだ。

「管理職としての仕事も増えてきたので、忙しい時はリモートワークでも半日ずっとパソコンの前に座っていて、気がついたらトイレにも行ってなかった!というような日もあるんです(笑い)。でもどんなに忙しい時でも、仕事が終わって家事なども全部済んだ後に、30分だけでも自分の好きなもの…雑誌や本、録画していたテレビ番組などを見るような、ほんのちょっとの自分の時間をなるべく意識して取るようにしています」

手元の原稿が見えなくなるお年頃

20代の頃から変わらない西山さんの元気なイメージが、水泳によるものだというのは大いに納得できたけれど、女性の50代はデリケートなお年頃。女性特有の不調や体調の変化を、感じることはないのだろうか。

フジテレビアナウンサー・西山喜久恵さん

四十肩、五十肩がないのは水泳のおかげ?

「もちろんすごくだるいなという時はありますよ。あとは視力です。もう老眼です。ここ最近、手元の原稿が見えにくくて切実なんですよ。なので老眼鏡をかけて原稿を読んでいます。あとは念には念を入れて、原稿の文字を大きく書いておいたりとか(笑い)。

水泳をやっているおかげで、四十肩、五十肩を経験していないのがうれしいですね。冷え性もなくなりました。以前は冬になると末端冷え性がひどくて大変だったんです。水泳は全身運動なので、終わった後は冬でも汗が出てくるんです。たぶん体が芯から温まっているんでしょうね」

年齢を理由に自分に限界を決めない

先の見えないコロナ禍が1年半も続く中でも、新たな挑戦や楽しみ方を見つけている西山さんだが、どのように年を重ねていこうと考えているのだろうか。

フジテレビアナウンサー・西山喜久恵さん

限界を決めずにやっていきたいという

「自分に限界を決めない。『これは私の年齢で挑戦するのは無理だから』と思ったり、人から『年甲斐もなくやめなさいよ』って言われたとしても、自分でやりたいと思ったことや楽しみたいと思ったことは、限界を設けずにやろうと思っています。水泳も、『この歳で大会に出るなんて!』って驚かれることもあるんですけど、そんなことは関係ない。やりたいと思ったことは、やってみようと思っています」

◆西山喜久恵(にしやま・きくえ)

1969年6月22日生まれ。広島県尾道市出身。上智大学文学部英文学科卒業。血液型AB型。1992年フジテレビ入社、アナウンス室チーフアナウンサー。担当番組は、『めざましどようび』(毎週土曜6時~8時30分)、『めざましテレビ(きょうのわんこ・ナレーション5時25分~8時)ほか。

撮影/宮本信義 取材・文/田名部知子

関連キーワード