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皇后雅子さま、スタイリストをうならせた今旬のロングカーデ着こなし術

襟とボタンの付いたカーディガンにパンツスタイルの雅子さまとジャケットにタートルネックをお召しの天皇陛下がソファに腰掛けている
ベージュのロングカーデにインナーはタートルでほどよくカジュアルダウン(2012年12月、Ph/宮内庁提供)
写真20枚

もうすぐ4月にはいり春本番。とはいえ、朝晩は肌寒かったりと、ちょっとした羽織ものが欠かせません。なかでも活躍するのがカーディガン。そこで、皇后雅子さまがたびたびお誕生日の公開写真で着用されてきたロングカーデの着こなしをスタイリストの横山麻里さんとともに振り返ります。

ジャケット感覚のものもありコーデの幅を広げるロングカーディガン

最近のロングカーディガンについて、横山さんはこう語ります。

「ロングといっても、マキシ丈くらいの長いものから、お尻が隠れる丈など、ロングといってもさまざまです。以前は、ロングカーディガンには、パンツを合わせるスタイルがよく見られましたが、最近ではスカートやワンピースにも合わせるコーディネートも増えています。

また、素材もいろいろなものがあり、コートやジャケット感覚で羽織れる厚手のものや、透け感のある薄手のものもあり、コーディネートの幅が広がるアイテムです」(横山さん・以下同)

襟付きのジャケットテイストカーディガンでほどよくきちんと感も

2012年の誕生日に合わせて公開されたお写真では、襟とボタンの付いたカーディガンできちんと感も漂っていました。

襟とボタンの付いたカーディガンにパンツスタイルの雅子さまとジャケットにタートルネックをお召しの天皇陛下
雅子さまはグラデーションコーデ(2012年12月、Ph/宮内庁提供)
写真20枚
襟とボタンの付いたカーディガンにパンツスタイルの雅子さまとジャケットにタートルネックをお召しの天皇陛下がソファに腰掛けているそばには愛犬がいる
愛犬は天皇陛下(当時・皇太子)のインナーに色を寄せたバンダナを首に(2012年12月、Ph/宮内庁提供)
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「襟付きやゴールドボタンで、きちんと感があるなかにも、ジャケット未満なので、堅苦しくなりすぎず、女性らしさが漂うカーディガンですね。ロングカーディガンが、パンツよりも明るいトーンなので、雅子さまのようにワイドパンツを合わせても、重くならずにまとまっています。

また、Iライン効果で、スッキリとした着こなしになっています。今季はツイード素材のロングカーディガンが多くのブランドから出ています。ジャケットの代わりにもなり、きちんと感がプラスされるので、これからの『はじめまして』が増えるシーズンには活躍しそうです。きれいめパンツやワンピースに合わせて、コンサバな着こなしもいいですし、デニムを合わせて、大人カジュアルな着こなしも素敵です」

リラクシーなカーディガンにパールアクセでクラス感をプラス

2013年は、結婚20周年を迎えられた節目の年。誕生日に合わせ公開されたお写真では、雅子さまはベージュのガウンにベージュのパンツというワントーンコーデをご披露。

ベージュのガウンに白のインナーをお召しの雅子さま
ベージュのガウンに白のインナーというシンプルなコーディネート(2013年12月、Ph/宮内庁提供)
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ベージュのガウンに白のインナーをお召しの雅子さま
パンツもベージュを合わせワントーンに(2013年12月、Ph/宮内庁提供)
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「ボタンレスのハイゲージロングカーディガンで、リラックス感のある大人の雰囲気が感じられるコーディネート。パールのジュエリーでクラス感がプラスされ、カジュアルすぎないコーディネートにまとまっています。

Tシャツ×デニムのワンツーコーディネートにも、ロングカーディガンをサラッと羽織るだけで、お出かけ仕様に。ハイゲージをセレクトすれば、きれいめに、ローゲージをセレクトすれば、ラフな印象になります」

淡いワントーンコーデにスカーフの差し色がポイントに

2014年のお誕生日のお写真では、お気に入りのシャネルのスカーフをポイントにしたコーディネートでした。

白のタートルネックのインナーに、ベージュのカーディガンとベージュのパンツをお召しの雅子さま
お気に入りのシャネルのスカーフがアクセント(2014年12月、Ph/宮内庁提供)
写真20枚
白のタートルネックのインナーに、ベージュのカーディガンとベージュのパンツをお召しの雅子さまとパープルのカーディガンをお召しの愛子さま、アーガイルのセーターをお召しの天皇陛下がソファに腰掛けて愛犬をなでている
愛犬もそろいフォーショット(2014年12月、Ph/宮内庁提供)
写真20枚
白のタートルネックのインナーに、ベージュのカーディガンとベージュのパンツをお召しの雅子さまとパープルのカーディガンをお召しの愛子さま、アーガイルのセーターをお召しの天皇陛下がソファに腰掛けている
雅子さまのスカーフの色を拾うような天皇陛下(当時・皇太子)と愛子さまの装い(2014年12月、Ph/宮内庁提供)
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「ベージュやホワイトの淡色ワントーンコーディネートで、上品な印象にまとまっています。洋服がシンプルなデザインなので、アクセサリーやスカーフ使いがアクセントになっています。

ハイゲージのシンプルなロングカーディガンは初心者でも取り入れやすいアイテム。ベーシックカラーのワントーンコーディネートに、今季トレンドのイエローやグリーン、ピンクの小物を合わせれば、旬な雰囲気にアップデートできます」

→雅子さま、シャネルストールの着こなし術はコチラ

白のツインニット風ロングカーデでさわやかな雰囲気に

2015年は、12年ぶりに園遊会に出席されるなど、体調の快復に向けて大きく前進された年。それもあってか、顔映えのいい白のトップスで明るい表情が際立っていました。

白のツインニット風のロングカーディガンをお召しの雅子さまがソファに腰掛けている
パールのネックレスと大ぶりのイヤリングがエレガント(2015年12月、Ph/宮内庁提供)
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白のツインニット風のロングカーディガンをお召しの雅子さまがソファに腰掛けている
白、ベージュ、黒のグラデーションコーデ(2015年12月、Ph/宮内庁提供)
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白のツインニット風のロングカーディガンをお召しの雅子さまとアーガイル柄のニットをお召しの愛子さま、ブルーのワイシャツに濃いグレーのパンツをお召しの天皇陛下がソファに腰掛けている
洋服はシンプルでも存在感のあるアクセサリーを合わせると華やぐ(2015年12月、Ph/宮内庁提供)
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「白のツインニット風のロングカーディガンで、パッと明るくさわやかな雰囲気のコーディネートですね。ボリュームのある甘めのジュエリーも白で統一することで、気品漂う印象になっています。

白は、着回しやすく、顔周りも明るくなるので、大人女性にとてもおすすめです。今季なら、トレンドのロングプリーツスカートやカラーパンツに合わせれば、一気に春らしいスタイルになります。ロングカーディガンは動くたびに裾が揺れるので、女性らしさが出て、コーディネートが華やぎます。ローファーやボリュームアクセサリーなど、メンズライクなアイテムとの相性もいいです」

ショールカラーのカーディガンで優雅な佇まい

2016年のお誕生日に公開されたお写真では、天皇陛下(当時・皇太子)と愛子さまともどもベージュトーンのコーディネートでした。

ショールカラーのカーディガンに同色のパンツをお召しの雅子さまがソファに腰掛けている
パールの間隔のあいたネックレスが存在感大(2016年12月、Ph/宮内庁提供)
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ショールカラーのカーディガンに同色のパンツをお召しの雅子さまがソファに腰掛けている
ベージュが主役のコーディネートにパールアクセがアクセント(2016年12月、Ph/宮内庁提供)
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ショールカラーのカーディガンに同色のパンツをお召しの雅子さまとベージュのニットに白のワイシャツをお召しの天皇陛下とベージュのカーディガンに白のブラウスをお召しの愛子さまがソファに腰掛けている
同系色でまとめたリンクコーデをご披露(2016年12月、Ph/宮内庁提供)
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ショールカラーのカーディガンに同色のパンツをお召しの雅子さまとベージュのニットに白のワイシャツをお召しの天皇陛下とベージュのカーディガンに白のブラウスをお召しの愛子さまがソファに腰掛けている
インナーも白でそろえられ明るい印象に(2016年12月、Ph/宮内庁提供)
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「ショールカラーのように襟元にボリュームのあるロングカーディガンは、ワントーンコーディネートでも、動きが出ます。また、雅子さまのようにインナーに白を合わせることで、より襟元が引き立ち小顔効果も。イヤリングや短めのネックレスで視線を上に集めることで、スタイルアップにもつながります。

ここ最近は、久しぶりに短め丈のボトムもトレンドアイテム。パンツではなく短め丈のスカートを合わせ、ロングカーディガンを羽織ればスタイルアップしますし、露出も減らせて、大人の着こなしになります」

リブ素材のボルドー色カーディガンで華やかに

2018年、平成最後の誕生日に公開されたお写真では、お気に入りカラーのボルドーのカーディガンをお召しに。

白のボウタイブラウスに白のパンツ、ボルドーのカーディガンをお召しの雅子さまがソファに腰を掛けている
ボルドーは雅子さまのお気に入りカラーのひとつ(2018年12月、Ph/宮内庁提供)
写真20枚
白のボウタイブラウスに白のパンツ、ボルドーのカーディガンをお召しの雅子さまがソファに腰を掛け愛犬をなでている
愛犬の由莉(ゆり)も花柄のスカーフがボルドー色でリンク(2018年12月、Ph/宮内庁提供)
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「カジュアル感のあるリブのカラーカーディガンですが、雅子さまのようにインナーにボウタイブラウスを合わせたり、きれいめパンツをはくことで、高貴で上品な着こなしになります。また、ブラウスとパンツのカラーを合わせることで、カラーカーディガンが主役のコーディネートが成立。

色の主張が強い、カラーカーディガンを取り入れるのであれば、抜け感の出る白のトップスとボトムを合わせると、まとまりがよくこなれて見えます。春の暖かい気候になれば、トレンドのシアー素材のマキシ丈のロングカーディガンを取り入れるのもおすすめです」

→雅子さま、パールファッションコレクションはコチラ

スカートライクなデザインカーデでパンツスタイルでも女性らしさ満点

2017年のお誕生日は、赤みの強いボルドーカラーのカーディガンに、同色のパンツを合わせられ、ドレッシーなパンツスタイルでした。

ボルドーのプリーツデザインのカーディガンにボルドーのパンツとパンプスをお召しの雅子さまがソファに腰掛けている
足元もボルドーで統一(2017年12月、Ph/宮内庁提供)
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ボルドーのプリーツデザインのカーディガンにボルドーのパンツとパンプスをお召しの雅子さまがソファに腰掛けている
デザイン性がありおしゃれなセットアップ(2017年12月、Ph/宮内庁提供)
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ボルドーのプリーツデザインのカーディガンにボルドーのパンツとパンプスをお召しの雅子さまと同じくボルドーカラーのタートルネックに黒のジャケットとグレーのパンツをお召しの天皇陛下がソファに腰掛けている
天皇陛下も雅子さまと同じボルドーのインナーをお召しに2017年12月、Ph/宮内庁提供)
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「裾がプリーツデザインのロングカーディガンで、全体が華やかな印象ですね。インナーの白トップス以外は、同色でまとめ、柔らかい女性らしさが出ています。カラー+デザイン性のロングカーディガンは上級者。思い切って、目を引く同色カラーで全体をまとめているのがおしゃれ度を加速させています。

雅子さまのように、1点ポイントになるデザイン性のある洋服を選び、その他はシンプルなデザインをセレクトすれば、バランスよくまとまります」

◆ファッション解説:スタイリスト・横山麻里さん

ほどよくフェミニンで上品なカジュアルスタイリングが参考になると、同世代の女性たちからの支持多数。大人女性のファッション誌を中心にカタログや広告で活躍中。

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