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古村比呂、がんになって感じた「迷惑はかけるもの」の意味とは?

がんと付き合う3つの「あ」

笑顔を絶やさずに闘病経験を語る古村さんは、軽やかに日々を過ごすコツをいくつも体得している。

「自分に“よく頑張ったね”と労いの拍手をする、ボイストレーニングで大声を出す、泣ける映画を観て涙を流す、などでストレスを発散、心のデトックスをしています。そして今年は“1日1笑”にこだわりたい。どんな話にもオチをつけて、コロナも含めて笑い飛ばしたいですね。

それでも、どうしようもなくつらいこともあるかもしれません。そういうときには、とことん落ち込むこと。どん底まで行くと、おのずと浮上するものです。そのサインを知ることで、安心して落ち込むことができます。矛盾した言葉ですけど(笑い)」

古村比呂さん
がんが発覚した当時の気持ち、これから願う事などについて古村さんにインタビューしました
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がんの経験を生かしたエンターテインメントを作る

現在の主治医に教わったのは、がんと付き合う3つの「あ」という教訓だ。

「がんが再々発したことがわかり、もうがんとは闘わない、共に歩んでいこうと思い始めた時に、“あせらない”“あわてない”“あきらめない”と言われました。がんと診断されても、今すぐどうにかなるわけではありません。最善の解決法を、あせらず、あわてずに考える。

そしてあきらめない。これは意外だったのですが、“治療をあきらめない”ではなく、“人生をあきらめない”こと。がんになったからといって、失うことだけではありません。私も数々の出会いがありました。私は人生をあきらめず、今この瞬間を大切に生きていきます」

古村比呂さん
みんなが笑って過ごせる場所を作りたい
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今後の目標は、がんサバイバーとしての経験を生かしたエンターテインメントをつくること。

「まだ具体的に構想を練れていないのですが、みんなが笑って過ごせる場を作っていきたい。仕事も、舞台を中心に活動したいです。コロナ禍で自粛ムードが広がったことで、みんなが集まって楽しめる場が必要だと感じました。この時間、この空間に来たら、泣いていいんだ、笑っていいんだと安心できる芝居を提供できるのが理想ですね。一方通行じゃなくて、リアルで共鳴し合いたいです」

◆女優・古村比呂さん

古村比呂さん
女優・古村比呂さん
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1965年11月24日生まれ。北海道出身。1985年、クラリオンガール準グランプリ、東映映画『童貞物語』にて映画デビュー。1987年、NHK朝の連続テレビ小説『チョッちゃん』のヒロインを務める。2012年に子宮頸がんが発覚し、子宮を全摘出。2017年、がんが再発して抗がん剤治療を行うが、半年後に再々発。2019年2月より、経過良好のため抗がん剤治療を中断中。今年3月、『手放す瞬間 子宮頸がん、リンパ浮腫と共に歩んだ私の10年』(KADOKAWA)を出版。5月より公開中の映画『パティシエさんとお嬢さん』に出演。https://ameblo.jp/komurahiro/

撮影/浅野剛 取材・文/小山内麗香

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