
40代で2億円の資産を築いた生活コスト削減コンサルタントの生方正さんに話を聞くと、お金が貯まるゲン担ぎは縁起がいいというだけでなく、財布の合理的な使い方ともいえるそうです。使っているうちにレシートなどがかさばり、散らかっていく財布の中をきれいに整頓する方法を教えてもらいましょう。
* * *
億万長者がすすめる日々の財布の習慣
財布の中に入っているものを日常的に確認することで、合理的にお金を使うことができます。私が実践している、お札に関する2つのテクニックをご紹介します。
お札を種類別に分け、向きをそろえる
お札は金種ごとに分け、肖像画の向きをそろえて財布にしまいましょう。金運アップ目的でやっている人もいるかもしれませんが、これには合理的な理由があります。

まず、金種や向きをそろえることで、財布の中に入っている金額が一目で分かりますよね。するとお札をスムーズに取り出すことができるので、お店での会計時間を短くして後ろの人に迷惑をかけることを避け、不要なプレッシャーを感じなくて済みます。
つまり、お店側にとってもありがたい習慣です。自分だけでなく多くの人の時間を短縮でき、自分自身の時間の節約につながります。
金額が少ない順番で財布のお札を整頓する
私は内側から1000円札→5000円札→1万円札の順に、財布に入れています。逆の順番だと、一番サイズが大きい紙幣である1万円札により他の紙幣が隠れてしまい、他の紙幣がどのくらい入っているかひと目で把握しづらいからです。

1万円札が手前にあると、会計時に1万円札の奥に隠れた他の紙幣を出しづらくなり、手前の1万円札で支払いがちになるので、受け取ったお釣りで財布の中がすぐふくらんでしまいます。なので、高額紙幣は奥にしまうのがベストです。
小銭は額面以上の価値になることも
お札だけでなくレシートや小銭の整理もこまめに行う習慣をつければ、財布がスッキリして使いやすくなりますよ。
帰宅したら財布を整理して支出を把握
必要のないレシートはその日のうちに財布から出しましょう。私は帰宅したらすぐに、財布の中の不用品を取り出し、自分の決めている標準金額にしています。日々確認することで、不要な物を整理できるだけでなく、その日の支出も把握できるからです。

財布の中に不要な物があると、中身を取り出しづらくなるうえに財布が厚くなって型崩れの原因にもなります。たかがレシートとあなどらず、こまめに財布の整理整頓をするように心がけることが大切です。
小銭は少量を持ち歩き、お釣りをチェック
私は3枚しか硬貨を持ち歩いていません。500円玉1枚と100円玉2枚を財布に入れて、買い物で釣り銭を受け取ったときは、帰宅後にコイントレーに移しています。財布に入れる小銭を減らすことで財布を軽くするとともに、型崩れを防げるからです。
支払いでポイント還元を受けるならば、基本はキャッシュレスでOK。現金はコインロッカーに使ったり、友人とお茶をして割り勘にするときなどに使っています。

また、小銭を受け取ると、額面より高い価値を持つプレミアム硬貨が手に入ることがあります。よく聞く「ギザ10」や、1500円ほどの値がつく昭和62年鋳造の500円硬貨、1400円ほどの価値がある平成21~25年製の50円硬貨などです。出合える確率は低いですが普段から意識していれば見つかるかもしれませんよ。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/イワイユウ