スキンケア

63歳皮膚科医が教える”老けない美容”、「W洗顔は不要」など洗顔&クレンジングのコツ

「老けない美容」を実践する形成外科・皮膚科医の石井美夏さん
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多くの女性が抱える「老化」の悩み。巷にはアンチエイジングに関する情報や商品が数多く出回っていますが、それらに振り回されている人も多いのではないでしょうか。著書『「コロナ老け知らず」女医の美肌習慣』(双葉社)が話題の形成外科医・皮膚科医の石井美夏さん(63歳)は、「残念なことに、世の美容の常識は医学の非常識であることが多い」と指摘します。石井さん自身も実践しているという、「老けない美容」について聞きました。

まず朝から!「老けない洗顔」のコツ

「細胞の生まれ変わりや、体を一定に保とうとする機能=ホメオスタシスに必要なのは、肌を不用意に傷つけないように『守る』こと。そして、肌が生まれ変わろうとする力を引き出すべく、必要充分・最小限の保湿で『鍛える』こと。これこそが、『老けない美容』の大前提です。お金も手間もほとんどかかりません」(石井さん・以下同)

そう語る石井さんが重視するのは、目が覚めたらまず行う「朝の洗顔」です。

朝の洗顔のポイントは?(Ph/イメージマート)
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朝の洗顔はシンプルに

そもそも、なぜ朝の洗顔が必要なのでしょうか。

「睡眠中のお肌で出た老廃物と、古くなった余分な皮脂を取り除いて、(肌自身が自然に行う)次のメンテナンスがうまくいくように備えてあげるのが、朝の洗顔の目的です。ゴシゴシ磨くためではありません。新しいお肌に積極的に生まれ変わらせるバックアップのためなのです。

だから、洗いすぎて傷をつけるなどもってのほか。必要な皮脂まで落とすような洗顔をしてしまうと、お肌のメンテナンスまで滞ってしまいます」

おすすめは「昔からある固形せっけん」

石井さんがベストと考える洗顔料は、「昔からある固形せっけん」。値段も手頃で、成分が単純なことが、肌への負担軽減につながるといいます。泡状のものなら、肌にはさらに優しく洗顔できます。ポイントは、「洗顔料の量」。

「朝はメイク落としの必要がないので、顔全体を泡でしっかり包み込まなくて大丈夫です。夜の洗顔の泡量の、半分から4分の1で十分。洗顔料はぬめりの残らない、泡切れのいいものを選びましょう。朝のすすぎ時間は30秒を目安にしてください。それ以上すすいでしまうと、必要な皮脂まで流れてしまいます。

泡状になっている洗顔料を使えば、トータル2分で済みます。忙しい朝でも苦にならず、お肌のつっぱり感もゼロ。続くスキンケアも、ごくごくシンプルなもので肌は十分潤います」

洗いすぎも洗わなすぎもNG

朝はシンプルな洗顔を勧める石井さんですが、「『水だけ洗顔』はやめたほうがいい」といいます。水だけ洗顔のデメリットとは?

「極端に皮脂の出が悪い人は水だけ洗顔で済むかもしれませんが、万人に当てはまるスキンケアではないと思います。残った余分な古い皮脂はニキビの元ですし、『過酸化脂質』と化して老化の原因・活性酸素を発生させ、肌を刺激してシミを作りかねません。つまり、洗いすぎも、洗わなすぎもNGということです」

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