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冬は「重ね着」がおしゃれを左右!野暮ったくならないアラフィフの着こなしテクをスタイリストが指南

ニットなどがたくさんハンガーに掛けられたクローゼットの一角
重ね着必須の冬。野暮ったくならない大人の重ね着のコツをスタイリストに聞く(Ph/イマージマート)
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寒い季節は、暖かく過ごすために重ね着する機会が増えますが、せっかくならおしゃれも一緒に楽しみたいもの。でも、インナーの見え方やシャツの裾の出し方を間違えるとなんだか野暮ったい印象に。そこで、大人女性が素敵に見える重ね着のコツをパーソナルスタイリストの杉山律子さんに教えてもらいました。

“見せインナー”は横にまっすぐなものを選ぶとスッキリ

シャツのボタンを開けたときやVネックのセーターの胸元の開きが気になることがありますが、どんなインナーを仕込んだらいいのでしょうか。「ちょっとした合わせ方で残念に見えてしまうこともある」と杉山さんは言いますが、正解は?

「胸元からのぞくインナーは、見える部分が横にまっすぐのものを選ぶとスッキリとバランスよく見えます。

例えば、VネックのトップスにVネックやUネックのインナーを重ねてしまうと、ラインが喧嘩してキレイに見えません。デコルテが見えてスッキリするはずなのに、これではおかしなバランスに。

その点、見える部分が横にまっすぐなインナーならトップスのVラインを際立たせることができるんです。細かい部分ですが、コーディネート全体の印象を左右するので気をつけたいポイントです」(杉山さん・以下同)

白いインナーを足してくすみがちな顔色を明るい印象に

では、何色のインナーを選べばいいのでしょうか。

インナーは白なら失敗なし(Ph/イメージマート)
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「インナーは白を選べば間違いありません。白はコーデの救世主とも言える色です。コーデのどこかに白があるとまとまりやすく、胸元に白がちらっと見えるだけでも全体のバランスが整うんですよ。

胸元の白はレフ板効果で顔のくすみを飛ばし明るくしてくれるので、大人女性には特におすすめです。コーデに登場しやすい黒や濃いグレー、ベージュのトップスも顔周りにくると顔色がくすんで見えるんですが、あえて胸元を開けて白いインナーを足すことで明るい印象にすることができます。

クルーネックのニットの場合は、首回りに1~1.5cmくらい白が見えるように丸首のTシャツを重ねてもOKです」

裾見せはスリットがカーブになっているシャツを選ぶ

トップスの裾からインナーを見せるスタイルも近年のトレンドですが、「なんだかだらしない印象になってしまう」という声も。大人女性がおしゃれに見えるコツはあるのでしょうか。

チェック柄のニットカーディガンの下に白のTシャツを着て、パンツとブーツを履いた女性が車の前に立っているイラスト
首元の見せ方、裾の見せ方も、キーワードは“品”(イラスト/飛鳥幸子)
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「トップスの裾からシャツを見せる場合は、スリットがカーブになっているシャツを仕込むのがコツ。最近だとラウンドした裾のカットソーなどがあります。

上下同色でコーデを組んでのっぺり見えてしまうときなどにも、白いシャツの裾をトップスから出すとコーデにメリハリが生まれて効果的です。全身黒でさびしい印象になってしまったときも白を足すのがおすすめです」

裾出しの長さはボトムスとのバランスで決める

「裾のスリットがカーブ型のシャツの場合、見せる分量はあまり気にしなくても大丈夫なのですが、裾をがっつり見せたい場合は細身のボトムを選ぶとバランスよく決まります」

裾がまっすぐなアイテム同士を重ねるなら出しすぎない

トップスの下に白いTシャツを着る場合もありますが、裾からTシャツがのぞいていてもOK?

「その場合はTシャツが2~3cm見える程度にするのがベスト。トップスとTシャツのように裾がまっすぐ同士のときは、出しすぎるとだらしなく見えてしまうので注意して。

手持ちのトップスにちょうどいい丈感のTシャツを見つけて、あらかじめセット化しておくといざというとき、慌てずにすみますよ」

透けるニットの下にはキャミソール型のインナーを

インナーをどうするかで意外と悩むのが、透ける素材のトップスを着る場合です。シースルーっぽいニットをおしゃれに着こなすにはどうしたらいいのでしょうか。

「透ける素材のトップスを着るときは、大人女性ならインナーは絶対にキャミソール型のものを選びましょう。キレイめな印象で着こなせます。タンクトップ型のインナーが透けて見えると格好悪いので気をつけて」

近年人気の重ね着スタイルですが、インナー選びを間違えるとおしゃれが台無し。ちらっと見える部分こそ気を配って素敵に着こなしましょう。

◆教えてくれたのは:パーソナルスタイリスト・杉山律子さん

パーソナルスタイリストの杉山律子さん
パーソナルスタイリストの杉山律子さん(Ph/黒石あみ)
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一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。顔立ちや体型、内面からのぞく雰囲気に合わせた「一番、素敵に見えるスタイル」の提案に定評がある。著書に『手持ちの服でなんとかなります』(サンマーク出版)などがある。https://ameblo.jp/stylejiyugaoka719

取材・文/青山貴子

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