健康・医療

脳科学者が語る「趣味」を持つ効果 「植物を育てたい」など小さな目標でも脳にプラスに

趣味を持つべき理由とおすすめの見つけ方

最後に、生きがいにも習慣にも通ずる、趣味を持つことのメリットを解説します。

趣味が複数ある人は認知症リスクが低い

西さんによると、趣味が多い人ほど認知症を発症しにくいというデータがあるそうです。楽しいことに打ち込んでいると、ストレスが解消されるからだと言います。ストレスは認知症やうつのリスクを高めるため、解消する趣味がある人ほど認知症になりにくいのです。

さらに、趣味はひとつよりも2つ、3つと数が多い人のほうがさらに認知症を発症しにくいそう。趣味をたくさん持つことが、脳を元気に保つ秘訣と言えます。

趣味がない人はどうやって見つけるべき?

趣味がたくさんあるのがよいとわかっても、無理して趣味を作ってしまうと楽しく感じない、続かないということもあるでしょう。そういったかたには、やりたくなる趣味を見つける方法があると西さんは話します。

開いた本
趣味がない人は心を動かされるものを探してみて(Ph/photoAC)
写真7枚

それは、趣味全体を俯瞰して、感情が動いたものを見つけることです。心がフフッと喜ぶような、小さな感情の動きの中に自分にあった趣味が隠されています。心を動かされるものを探し、すべて手帳に書き出したら、自分がやってみたいと思う順に番号をつけてみましょう。あとは実際にやってみて、本当に合うかどうかを判断していくと、自分の趣味が自然と決まっていきます。

◆教えてくれたのは:脳科学者(工学博士)、分子生物学者・西剛志さん

西剛志さん
脳科学者(工学博士)、分子生物学者の西剛志さん
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東京工業大学大学院生命情報専攻卒。博士号を取得後、特許庁を経て、2008年に企業や個人のパフォーマンスをアップさせる会社を設立。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めて1万人以上をサポートしている。テレビやメディアなどにも多数出演。著書シリーズは『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)をはじめとして累計17万部を突破。http://www.trdesign.jp/designer.html

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