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話題の「窓ふきロボット」、使える家と使えない家がある? 意外な使い方や注意点を家電ライターが解説

エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』 の窓掃除イメージ
窓ふきロボットが年々進化。エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』は、効率的な清掃進路を自動で判断
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大掃除も佳境の今、気になるのが「窓ふきロボット」の存在です。どういう仕組みで動き、どんな家で重宝するのでしょうか? 家電ライターの田中真紀子さんに聞きました。

高所や2階以上の窓の外側も掃除できる

まず、窓ふきロボットとはどういう家電なのでしょうか?

「その名の通り、窓に貼り付き、自動で動いて窓をふき掃除してくれるロボット家電です。10年ほど前から海外で出始め、日本にも徐々に上陸。機能は年々進化しており、すでに導入している家庭からは、手が届きにくい高所や2階以上の窓の外側も掃除ができると好評。特に寒い冬は、冷たい水や外気に触れることなく窓掃除ができるので、喜ばれています」(田中さん・以下同)

使い方はシンプル。

「メーカーによって多少異なりますが、本体にモップ(クリーニングパッド)を装着し、水タンクに給水。それから本体を窓に貼り付け、電源オンで窓ふき掃除をスタート。吸引モーターで窓に貼り付いたロボットは、窓枠の位置をセンサーで把握し、上下左右と窓の隅から隅へと移動しながら水や洗剤液を染み出したり噴出したりしながら掃除します。

ランニングコストもほとんどかからず、任意で交換パッドや専用洗剤を買い足す程度です」

落下防止策の安全コードも

窓ふきロボットを外窓や高い位置で動かしているとき、落下による破損やケガも心配ですが、その点もしっかり対策されています。

「基本的には落下しない設計になっていますが、万一落下した際の事故を防ぐため、安全コードもついています」

壁の素材によっては浴室やキッチンの壁面にも使える

窓ふきロボットを使えるのは、窓だけではありません。

エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』 が浴室の壁を掃除しているイメージ
エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』は浴室の壁の掃除にも活躍
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「浴室の壁の掃除や水気取りにも便利。キッチンの壁でも、ホーローのようなつるつるした素材なら使えます。本体も軽量化され、高齢者がいる家庭で重宝するとは思います。ただし、“垂直に窓に貼りつけてから電源を入れて吸引させる”、“電源を切ると吸引をやめるので、電源をオフにするときは落ちないように支えておく”といったサポートが必要です。そのため、自分の手できちんと支えられるかどうか、本体重量もチェックポイントです」

窓ふきロボットのメリットをより享受できる家とは?

では、窓ふきロボットが活躍する家は、どのような窓が多いのでしょうか?

「窓1枚1枚の面積が広く、窓ふきに時間も労力かかる家庭です。一度設置したら、ほったらかしで全面を掃除してくれ、その間は他のことができます。また窓自体に高さがあり、手が届きにくい高所がある場合や、2階以上のバルコニーがない窓の外側の掃除にも便利です」

窓の面積が狭い、窓内の枠が多い窓には不向き

一方、効率的に使えない窓の形状は、次の通り。

「たとえば、枠が多い窓や、幅が狭い縦滑り窓、面積の狭い窓などは、窓ふきロボットがほとんど動けないので、非効率です。

特に1枚の窓が小さい場合、窓ふきロボットをしょっちゅう別の窓に付け替えなければならず、かえって手間がかかります。わが家でもリビング側の窓は、縦のスリット窓が5枚並んでいるので、使えません。また完全に窓が開かないタイプだと外側に貼り付けることが困難です。こうした点も踏まえて、窓ふきロボットを検討しましょう」

窓ふきロボットが使えない家では電動スクイジーを

このように、窓ふきロボットが使いづらい家では、水分を吸引してくれる電動スクイジーがおすすめだそう。

ケルヒャーの『窓用バキュームクリーナー』で窓を掃除する女性
枠が多い窓や、幅が狭い縦滑り窓、面積の狭い窓などは電動スクイジーが便利。ケルヒャーの『窓用バキュームクリーナー』は手で行うよりすっきり水分が取れる
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ケルヒャーの『窓用バキュームクリーナー』
ケルヒャーの『窓用バキュームクリーナー』
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「たとえば、ケルヒャーの『窓用バキュームクリーナー』。

窓掃除の際に面倒なのが、窓に残った水分を取り切ることですが、この窓用バキュームクリーナーを使うと、手で行うよりすっきり水分が取れ、タンクに溜まっていきます。下に水がたまらずすっきり落とせるのは爽快です」

窓の汚れは、気になっていてもつい見過ごしがち。

「窓ふきロボットは、ご家庭によって窓の条件が異なるため、手放しですすめにくいところがありました。

しかし最近は、お風呂の壁掃除にも使えるなど、窓以外でも使えると訴求し始めており、徐々に広まっていくのではと考えています」と、田中さん。

今注目の窓ふきロボットは、次の2点です。

【1】エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』

エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』
強力なファンでガラスにしっかり吸い付き安定した動きをする。エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』
4万9800円(税込)
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まず、床掃除ロボットのみならず、窓ふきロボットもバラエティ豊富に手がけるエコバックスの最新モデルから。

パッドでふき取った跡が残りにくい

エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』 が窓にくっついている
ふき取った跡が残りにくい
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「強力なファンでガラスにしっかり吸い付き、安定した動きで移動します。本体左右から噴霧する水粒子が細かく、パッドでふき取った跡が残りにくいのも特徴。最新ロボットナビゲーションと光学センサーを駆使し、効率的な清掃進路を自動で判断するため、1平方メートルの掃除を約2分50秒で完了します。スマートフォンからの操作も可能。本体重量は1.5kgです」

エコバックス『WINBOT W1 PRO(ウインボット・ダブリューワン・プロ)』 の窓掃除とスマホの連動イメージ
スマホからの操作も可能
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【2】HOBOT『HOBOT-2S』

 

HOBOT『HOBOT-2S』
清掃範囲を自動で検出する『オートエッジ検出』を搭載。HOBOT『HOBOT-2S』4万5800円(税込)
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しつこい汚れもジグザグ走行ですっきり

HOBOT『HOBOT-2S』が窓掃除をしている
汚れがしつこい場合は、ジグザグ走行をする『N字清掃モード』ですっきり
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「清掃範囲を自動で検出する『オートエッジ検出』を搭載し、一般的な掃き出し窓を約4分で、1平方メートルの掃除を2分42秒でふき掃除し、完了します。汚れがしつこい場合は、ジグザグ走行をする『N字清掃モード』ですっきり。ガラス以外に、曇りガラス、大理石、タイル(目地が5mm以内のもの)などさまざまなガラス、壁に対応しています。スマートフォンからの操作も可能。本体重量は1.3kgです」

HOBOT『HOBOT-2S』を手に持っている女性の手元
本体重量は1.3kg
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新年はピカピカの窓で気持ちよく迎えたいですね。まだ窓掃除が終わってないけれど、億劫でできなかったかたは、検討してみてもいいでしょう。

◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

田中真紀子
家電ライターの田中真紀子さん
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白物家電や美容家電を中心に家電に詳しいライター。雑誌やウェブなど多数のメディアで、新製品などをレビューしている。https://makiko-beautifullife.com

取材・文/桜田容子

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