立春が過ぎ寒さが和らぐ日も増え、旅がしやすい季節が近づいてきました。そろそろ、家族や友人との旅行を計画している人も多いのではないでしょうか。旅行代金が20%オフになる全国旅行支援の割引率は大きいですが、各自治体の予算到達で終了となる見込みです。「全国旅行支援が使えない場合でも、JR東日本の公式割引やクレジットカードを活用することでお得に旅ができます」と話す、生活コスト削減コンサルタントの生方正さんに話をうかがいました。
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えきねっとなら5%~最大50%の割引も
JR東日本の切符は、みどりの窓口ではなくネットで買うことで大きな割引を受けられます。JR東日本では5%~最大50%の割引が適用される、えきねっと限定の割引きっぷ「えきねっとトクだ値」(https://www.eki-net.com/top/tokudane/)を販売しています。
「えきねっとトクだ値」を利用するにはえきねっとの会員登録が必要です。無料なので、まずは登録を済ませてしまいましょう。
えきねっとでお得な切符を探す
割引率は列車や区間などによって変わり、割引で販売される席数にも限りがあります。旅行の日程が決まったらお得な切符があるかどうかをえきねっとで確認するとよいでしょう。早く予約するほど高い割引率が設定されていますが、区間によっては当日でも5%から10%引きの切符が買えます。
「大人の休日倶楽部」は一考の価値あり
男性は満50~64歳、女性は満50~59歳の人は、JR東日本の「大人の休日倶楽部ミドルカード」を作って切符の割引を受ける方法もあります。適用エリアはJR東日本・JR北海道で、乗車券が片道・往復・連続で201km以上の利用であれば、このカードを支払いに使うことで窓口購入でも5%の割引が受けられます。
クレジットカード年会費524円と「大人の休日倶楽部」年会費2100円を併せて年間2624円かかりますが、初年度はどちらの年会費も無料です。さらに2023年4月30日までは入会キャンペーンを実施しているので、最大5000円相当のJREポイント(JR東日本のポイントサービス)を受け取ることもできます。まずは1年間使ってみて、元が取れそうなら継続するとよいでしょう。
また、男性満65歳以上、女性満60歳以上であればJR東日本・JR北海道のきっぷが30%割引になる「大人の休日倶楽部ジパング」への入会ができます(クレジットカード年会費+「大人の休日倶楽部」年会費は4364円)。
期間限定の「大人の休日倶楽部パス」がさらにお得
「大人の休日倶楽部」(https://www.jreast.co.jp/otona/)会員になると会員限定のフリーパス「大人の休日倶楽部パス」を購入できるようになります。フリーエリアごとに、「東日本」「東日本・北海道」「北海道」の3種類が販売されています。販売期間と利用期間が決まっていて、有効期間は連続する4日間などいくつかの制限はありますが、旅のスケジュールに合うのであれば、1万5270円(大人の休日倶楽部パス東日本)でJR東日本の新幹線にも乗れる(指定席利用は6回まで)とてもお得な切符です。
鉄道開業150年記念のJR東日本パス
2023年に限っては、えきねっとでのインターネット購入限定で鉄道開業150年を記念した「JR東日本パス」が発売されています。連続する3日間使い放題のパスが2万2150円で、新幹線の指定席には4回まで乗ることができます。利用期間は3月2日~15日、販売期間は2月2日~3月10日までです。
旅行でポイントを賢く稼ぐには?
交通費や宿泊費など、大きな出費となる旅行はポイ活のチャンスでもあります。信頼できる友人との旅行であれば、切符代やレンタカー代などを自身のクレジットカードでまとめて払うのもよいでしょう。
ポイントサイトを経由する
宿泊はインターネットで予約を取ることが多いと思いますが、「楽天リーベイツ」や「LINEショッピング」などのポイントサイトを経由することで、旅行予約サイトのポイントと提携サイトで付与されるポイントの二重取りが狙えます。
例えば、「楽天リーベイツ」には「Expedia」、「Booking.com」、「Agoda」などの大手旅行代理店が多数掲載されています。楽天リーベイツから各予約サイトにアクセスするだけで、1~3%程度の楽天ポイントが貯まるのです。
ホテル予約だけではなく、レンタカー予約や航空券購入でも同様に、ポイントサイトを経由することで二重取りができます。さらに、クレジットカードなどポイントが獲得できる方法で決済すれば、ポイントの三重取りをすることも可能です。
ここで注意したいのが、ホテルの予約を入れる前に必ずホテルの公式サイトから同じ日程の料金をチェックすること。ホテル公式で予約をする方が安くなるケースも少なくありません。ポイント狙いで安い価格を逃しては本末転倒になります。
ビューカードならさらにお得
JR東日本エリアを旅する機会が多いかたは、JR東日本の商業施設などで、クレジットカードのポイントとは別に「JREポイント」が貯まる「ビューカード」を持つのがおすすめです。駅でのお土産購入など、対象店舗での買い物でポイントが二重取りできるのです。
「JREポイント」は1ポイント=1円で、対象店舗やJREモールふるさと納税での支払い、Suicaへのチャージなどに使うことができます。そのほか、Suicaグリーン券への交換、JRE POINT WEBサイトで商品券やグッズとの交換もできます。
また、アトレなどの駅ビルでもJREポイントが貯まるので、普段の買い物でポイントを貯めることもできます。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん
うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/村澤ヒロカズ