症状を引き起こしにくい体づくりも
花粉の飛散量をチェックできるアプリもあるので、あまりに多い日は外出を避けるのも手です。それでも、完全に花粉に触れないようにするのは難しいもの。次の対策は、アレルギー物質を体内に取り込んでしまっても、症状を引き起こしにくい体づくりです。
「経験的に、花粉症の人はあまり野菜を食べていない印象があります。野菜を食べると免疫力のバランスが落ち着くと言われています。色の濃い野菜は抗酸化力が高いとされていて、特にパプリカは強い抗酸化作用を持つカロテノイドが豊富だといわれています。
ストレスが強い人もアレルギー症状が出やすいというエビデンスがあります。適度に運動をしたり、リラックスできる香りのする入浴剤を入れてバスタイムを楽しむなど、リフレッシュをすることでも症状が和らぎます。
眠っている間に分泌される成長ホルモンは、細胞を修復したり疲労を回復させたりする働きがあり、免疫力を維持してくれます。しかし、睡眠不足や質の悪い睡眠では、成長ホルモンが充分に分泌されないので、花粉症になりやすいと言われています」
花粉症の薬はあくまでも対症療法で、根本の解決になりません。薬に頼りすぎずに、食事、運動、睡眠のそろった規則正しい生活を心がけることで、健康的な体に整えましょう。
◆教えてくれたのは:内科医 ・橋本将吉(ドクターハッシー)さん
東京都出身。高齢者向けの訪問診療『東京むさしのクリニック』院長。2011年に「医学教育という専門領域から、日本と世界の明るい未来を創造する」という理念の元、リーフェホールディングス(旧リーフェ)を設立。医学生向けの個別指導塾『医学生道場 』(https://igakuseidojo.com/)の運営や、YouTuber『ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)』として健康情報の発信。2022年9月に健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』 (https://healthcare-academy.co.jp/)をリリース。2か月で300人を突破。
取材・文/小山内麗香