クレジットカードを使うことでポイントを貯めている人も多いでしょう。せっかくならコンビニやファミリーレストランなど、使用頻度の高いお店で活用して、効率的にポイントを貯めたいもの。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、コンビニやファミレスでお得に使えるクレジットカードを教えてもらいました。
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今後も増えていくキャッシュレス決済
日本のキャッシュレス決済の普及率は決して高いとは言えません。日本カード株式会社(https://www.nippon-card.co.jp/)によると、キャッシュレス決済の普及率は、同じアジアの隣国、韓国が2020年の調査で93.6%なのに対し、日本は2022年の調査でも32.5%にとどまっています。
なお、2018年に経済産業省が発表した「キャッシュレス・ビジョン」では、「キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目指す」と記載されているため、今後、国の方針としてキャッシュレス決済が推進されることが予想されます。
非接触型決済で還元率がアップする「三井住友カード(NL)」
コロナ禍で人と人との“接触”に気を遣う機会も増えた昨今、注目したいのは非接触型決済です。従来のように、クレジットカードを相手に渡したり、差し込み口に入れたりせず、機械にかざすだけで決済が完了します。
クレジットカードでも非接触型決済機能を持つものが出てきています。主なものでは、Visaのタッチ決済やMastercardコンタクトレス。この2つに対応している「三井住友カード(NL)」は年会費永年無料で作ることができ、対象店舗で上記2つの決済方法で利用した際にポイント還元率がアップします。
コンビニやファミレス、カフェなどで5%還元
対象店舗はセブン-イレブン、ローソン、サイゼリヤ、はま寿司、マクドナルド、ドトールなど。さらに2023年1月からはガストやバーミヤンなどのすかいらーくグループの飲食店も対象店舗に追加されました。
これらの対象店舗にて、Visaのタッチ決済・Mastercardコンタクトレスで決済すると、利用金額の合計200円(税込)につき、通常の還元率0.5%に4.5%がプラスされた計5%のポイントが還元されます。
VisaとMastercardどちらがいい?
非接触型決済を導入しているVisaとMastercardですが、どちらを選ぶのがいいのでしょうか。Mastercardは海外でも特にヨーロッパ圏で使える国や地域が多いこと、コストコをよく利用する人であれば、コストコでのクレジット支払いが可能なことがメリットです。ただし、国内でのポイ活目的の利用に限っていえば、対応可能な加盟店がより多いVisaに軍配が上がるでしょう。
「三菱UFJカード」は1000円以上の使用で5.5%ポイント還元
タッチ決済に限らず、対象店舗でのクレジットカード支払いで5.5%相当のポイントが還元されるのが、三菱UFJニコスが発行する「三菱UFJカード」(年会費1375円※初年度は無料、年に1回のショッピング利用で翌年度も無料)、「三菱UFJカード ゴールドプレステージ」(年会費1万1000円※初年度は無料)です。
対象店舗はセブン-イレブン、ローソン、コカ・コーラ自販機(タッチ決済、QUICPay、Coke ON)、ピザハットオンライン、松屋と少なく、還元ポイントは1か月の利用金額合計1000円ごとに算出されるため、条件はやや厳しいです。ただ、基本の還元率0.5%に加えてスペシャルポイントが5%加算され、5.5%還元となるのは、対象店舗やサービスのヘビーユーザーにはうれしい還元率と言えるでしょう。
また、2023年7月31日まではキャンペーンを実施しており、キャンペーン登録&MUFGカードアプリのログインで5.5%が最大10%の還元が受けられます(最大10%となるのは期間中の利用金額の累計10万円まで)。
とはいえ、「三菱UFJカード ゴールドプレステージ」の場合は2年目からの年会費は1万1000円です。「楽Pay」(登録型リボ払いサービス)に登録し、利用条件を満たすことで年会費が優遇されますが、本当にメリットの方が大きいか、よく考えてからカードを作成するようにしましょう。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/吉田可奈