マネー

資産2億円を築いた節約のプロが語る お金を貯められる人がやっているシンプルな方法

challengeと書いた付箋
節約のプロがお金を貯めるためにやっていることを伝授(Ph/photoAC)
写真6枚

毎年新年の目標を立てている人は多いですが、どのくらい達成できていますか? 目標達成できた人もできなかった人も、年末のこの時期に目標の立て方について考えておくと、来年の目標達成がしやすくなります。2億円の資産を築いた生活コスト削減コンサルタントの生方正さんに、多くの人が望む「お金を貯める」という目標を達成する方法を聞きました。

* * *

年末にこそ確認したい目標達成の出来不出来

「目標を達成できなかった」というだけでなく、「目標すら覚えていない」という人もいるかもしれませんね。仮に達成できなかったとしても、まずは、目標を立てられただけでもすごいことだと自分自身を褒めてあげてください。そのうえで、目標の立て方について見直してみましょう。

しめ縄とカレンダー
新年に立てた目標を達成できていますか?(Ph/photoAC)
写真6枚

お金を貯めたいのなら目標金額を決める

目標が達成できるかできないかの分かれ目は、目標の立て方によるところが大きいです。「目標」があいまいだと、具体的な行動に移しにくくなるからです。

たとえば「お金を貯める」といった目標の場合、毎月いくら貯めたらいいのかがあいまいで、そのうちに「お金を貯める」といった目標を立てたことすら忘れてしまうことも。そこで、「100万円貯める」など、具体的な数字を入れると目標が明確になります。

目的をはっきりさせることで達成しやすくなる

目標がはっきりしたら、次にやるべきことは「なんのためにそれをやるか」という理由です。100万円貯めることが目標であれば、「なぜ100万円貯めるのか」という目的をはっきりさせること。

通帳と電卓と貯金箱
まずは貯めたい金額を具体的に決めることが大事(Ph/photoAC)
写真6枚

「現在、貯金がほとんどなく、けがや病気などで働けなくなったときに備えて給料3か月分の生活費となる100万円を貯めたい」という人もいれば、「家族で海外旅行に行くために100万円貯めたい」という人もいるでしょう。目的はそれぞれ違っても、理由があれば、モチベーションが下がるときも、なんとか踏ん張って目標を達成できるでしょう。

目標達成できる人は物事を常に逆算思考する

一方で、「100万円貯める必要性を感じているけど、なかなか貯められない」という人もいるでしょう。そんなときは、目標をより細分化して考えてみましょう。大きすぎる目標は挫折の原因に。逆に、一見すると「達成するのは難しいかもしれない」と思うような目標でも、低いハードルに分割することで達成できるようになります。具体的な方法を紹介します。

目標を細分化する

「次の1年で100万円貯める」と目標設定した場合、100万円÷12か月で1か月の貯金額は約8.3万円。

グラフを書いた紙と万札
月ごとに貯める額を現実的に決めて計画を立てて(Ph/photoAC)
写真6枚

生活に余裕がある人の場合は無理なく貯められるでしょうが、難しい家庭もあります。その場合、年2回のボーナスで各20万円充当することも考えてみましょう。40万円を引いた残金60万円÷12か月=5万円となり、月5万円貯金すれば達成できる計算になります。もし、収支を見直しても「月5万円も貯金に回せない」という場合は、1年間で100万円貯めるのではなく2年かけて貯める、または1年間で貯める金額を50万円に設定するのもいいでしょう。

貯金に回せる金額が少ない場合は、パートで働いているのであれば就労時間を増やす、別の仕事を始めるなど、足りない分を補うこともできます。

立てた目標は定期的に見直す

目標を設定し、具体的な計画にまで落とし込めたら、次は手帳など目につくところに書き留めて、常に確認しましょう。私は毎年、手帳の見開きに「今年の目標」を書きとめて、手帳を開くたびに確認しています。立てた目標を見返すことで、自分が目標に近づけているのかわかります。

もし「急な出費で貯めたお金の半分を使ってしまった」「毎月の目標金額が3か月連続で下回った」というときは、月々の目標金額の見直しをしましょう。支出を見直したり、足りない分を補うためにメルカリなどのフリマサービスで不要品を売ってお金を貯めたりする方法もあります。

私は、このような行動習慣を30年近く続けた結果、海外に別荘を持ち、億を超える資産を築き、40代で早期退職し自由に海外旅行を楽しむことができるようになりました。

カレンダーやノート
目標を達成できなかった人は、目標の立て方を振り返ってみて(Ph/photoAC)
写真6枚

「毎年新年に目標を立ててもうまくいかない」「立てた目標すら忘れてしまう」という人は、新年を迎える前に、「今年の目標は達成できたかどうか」「目標だけじゃなく目的を考え、具体的な行動にまで落とし込めていたか」「立てた目標を定期的に見直していたか」など、振り返って考えてみましょう。そうすることで今年は達成できなかった目標も、来年は達成できるようになるかもしれませんよ。

◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

生方正さん
生活コスト削減コンサルタント・生方正さん(Ph/藤中一平、イメージコンサルタント/坂井二朗)
写真6枚

うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。

構成/間野由利子

●節約のプロが実践する「消費6割、浪費1割、投資3割」でお金が貯まる理由

●「ポチり」による浪費をなくす!ネットショッピングで冷静になるカギは“お取り置き”

関連キーワード