暮らしのプロが実際に使ってみて「これ買ってよかった!」と実感した便利グッズと、暮らしに役立つテクニックを教えてもらうこの企画。今回は、冷蔵庫収納スペシャリストとして活動する冨野真美子さんが実践する「アルミシート」を使った冷凍室の保冷効果UP術について教えてもらいました。
食材の品質維持には、冷凍室の保冷効果を高めるのがコツ
冨野さんがおすすめするのは、100円均一(以下:100均)などでも手軽に購入できる「アルミシート」。冷凍室の底に敷いて使うので、冷凍室の底に敷ける大きさが必要になります。
「アルミシートは、冷凍室で使用します。だいたいどこの100均でも売っていると思います。アルミは熱伝導率が高いということを利用して、冷凍室内の保冷効果を高めることが一番の目的です。これからの時期は食材の品質を維持するためにとても役立ちます」(冨野さん・以下同)
アルミシートが冷凍保存のコツ”できるだけ早く凍結”を手助け
冷凍室に食材を保存するのに大事なことは少しでも早く凍結させることだと冨野さんは言います。
「食材のおいしさや保存状態をよりよく冷凍するコツは“できるだけ早く凍結させること。一般的な家庭用冷蔵庫の冷凍室は業務用冷凍庫より温度が高く(家庭用は-20℃程度。業務用は-30℃~-80℃)なっています。メーカーによっては急速冷凍機能も備わっていますが、大抵は急速冷凍することは難しいため、少しでも早く冷凍するために、小分けにする→空気をしっかり抜く→薄く平らにすることがポイントになります。
さらにおいしさや栄養を損なわないために、食材に合った方法で正しく解凍することが重要です。熱伝導率の高いアルミシートは保冷効果を高めるのにうってつけ。誰でも簡単に使える手軽さもポイントです」
アルミシートを敷いておくことで冷凍室の掃除の時短にも!
冨野さんは、このアルミシートを敷いていたことで冷蔵庫内の掃除の時短にもつながっていると教えてくれました。
「冷凍庫内のゴミやこびりつきなどもこのアルミシートを敷いておくことで、アルミシート自体の掃除や交換のみで済むので、掃除がしやすくラクになります。家事の時短につながるので、とてもおすすめです」
停電など、非常時にもアルミシートを敷いておくことで保冷状態の維持に
大雪や大雨、地震などで停電が起こると、冷蔵庫の保冷もストップし、食材の傷みが心配ですが、そんなときにもこのアルミシートが役立つと教えてくれました。
「これからの時期だと大雨などが心配です。例えば停電時、冷蔵庫の食材がだめになってしまうことがありますが、このアルミシートを敷いておくと、冷凍室内の保冷状態を何もしていない冷凍室に比べて保つことができ、冷凍室の食材の傷みを少しでも遠退けることができます」
◆教えてくれたのは:冷蔵庫収納スペシャリスト・冨野真美子さん
東北初の冷蔵庫収納スペシャリストとして住宅収納サービス・コンサルティングの現場経験に基づく冷蔵庫収納術・食品保存術や住まい全体の収納サービス・コンサルティングを行う。KÖHARUBIYÖR代表。雑誌やテレビなど、メディアにも多数出演。https://koharubiyoricafe.jimdo.com