今年の注目度の高いトレンドカラーのひとつがグリーン。春のおしゃれを楽しくしてくれそうな色ですが、グリーンにもさまざまなタイプがあり、大人女性が着ると渋い印象になってしまいそう…。そこで、パーソナルスタイリストの杉山律子さんにグリーンの上手な取り入れ方を教えてもらいました。
ライトなトーンを選べば老け見えの心配なし
ひと口にグリーンといっても、ライトグリーン、ダークグリーン、モスグリーンなどさまざまな明るさの色がありますが、大人女性はどんなグリーンを選んだらいいのでしょうか。選ぶ色によっては、落ち着きすぎて老けて見えるのでは?
「グリーンは寒色系の色なので、大人女性が着ても若作り感は出づらい色ですが、一歩間違うと老け見えにつながることも。ビビットなグリーンよりもライトなトーンを選んだ方が明るい印象になります。また、ほんの少しだけスモーキーな感じのグリーンを選べば、大人っぽさをキープできますよ」(杉山さん・以下同)
グリーンは白と組み合わせて軽やかさを演出
では、グリーンを取り入れるならどんな色と組み合わせるとおしゃれに着こなすことができるのでしょうか。
「大人女性はグレーと合わせがちですが、白と合わせるのがおすすめ。グレーと合わせると全体的にくすんでしまいますが、白と合わせることでコーディネートが軽やかな印象になります。例えば、グリーンのトップスを着るときは、前ボタンを開けて白いインナーを見せると顔もパッと明るくなります」
グリーンのトップスを着たときはリップは濃いめに
グリーンを取り入れたコーデをおしゃれに着こなすために、注意したいのがメイク。
「グリーンは寒色系の色になるのですが、寒色系を着ると顔がくすんで見えるので、メイクをいつもよりもしっかりめにすることで老け見えにならず、おしゃれ感がアップします。特にリップがポイントで、グリーンを着るときはコーラルオレンジのリップを濃いめに塗りましょう。ピンク系のリップはNGです」
流行りのカーキ色のカーゴパンツ、大人女性がはいても大丈夫?
最近、カーキ色のカーゴパンツをはいている大人女性も見かけますが、着こなし方によっては“痛い”と思われないか心配も。
「カーキ色はグリーン系と混同する人もいますが、カーキは中間色のくすみ色なので、グリーンとは別物です。また、カーゴパンツはカジュアル度の高いので、大人女性には難易度が高いアイテムです。着こなし力に自信のない人は避けた方が無難でしょう。
カーキに近いグリーンを選ぶときは、トップスで取り入れると顔がくすんでしまうので、ボトムスかアウターで取り入れるのが簡単です。さらに、パンツよりもロングのタイトスカートにした方が大人女性でもキレイめに着こなすことができます。そして、カーキを着たときは、ボルドーのリップを塗るとカーキのくすみが中和されることが多いです」
グリーン系でも選ぶ色味によって、印象はガラリと変わります。杉山さんのアドバイスを参考に春のグリーンコーデを楽しんで。
◆教えてくれたのは:パーソナルスタイリスト・杉山律子さん
一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。ファッション講座やプロ認定講座を開催。顔立ちや体型、に合わせたスタイルの提案に定評がある。新著に『シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア』(翔泳社)が発売されたばかり。https://ameblo.jp/stylejiyugaoka719
取材・文/青山貴子