2組の父子を描く韓国版
日本版、韓国版、どちらも「家族」がキーワードになっている。日本版では、主人公と家族の関係が良くなく、犯人の動機に「母親」が関係しているなど、家族関係の希薄さや、家族愛を信用できない登場人物たちを描いていた。
韓国版では、ナミの父親、イ・スンウ(パク・ホサン)が登場する。スンウは娘思いで、ナミが怪しい男性についていかないように注意することもある優しい父親だ。そんなスンウも、ナミとともに事件に巻き込まれていく。さらに、事件によってジマンと息子の関係が少しずつ明らかになっていく。それぞれ違う形ではあるが、こどもへの愛情を持っているスンウとジマン。2組の父子関係と、事件がどう結びついていくのか。
韓国版『スマホを落としただけなのに』とともに、日本版とその続編『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』もNetflixで配信されている。休日に一気見するのにもおすすめ。「もしかして私のスマホも……?」と想像し始めると、肌身離さず持っていたスマホとちょっと距離を置きたくなる。
Netflixオリジナルシリーズ『スマホを落としただけなのに』
脚本・監督:キム・テジュン
出演:チョン・ウヒ、イム・シワン、キム・ヒウォン、パク・ホサン、キム・イェウォン、チョン・ジノ
◆ライター・むらたえりか
ライター・編集者。ドラマ・映画レビュー、インタビュー記事、エッセイなどを執筆。宮城県出身、1年間の韓国在住経験あり。https://twitter.com/eripico
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