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妻の「今晩はハンバーグでいいよね?」 別メニューが食べたいとき夫はどう答えるのが正解なのか

男女では、提案に対するセンスが違う

そもそも、男性と女性では、提案に対するセンスが違います。問題解決型にとって、提案とは、「自分の意見を言って、相手のYES/NOを確認する行為」、共感型にとっては、おもてなし。だから、女性同士の会話は、相手の提案を否定するときも、いきなりNOとは言いません。夫に反論されたくなかったら、「共感を誘うための質問形式(〇〇にしない? 〇〇だと思わない? 〇〇でいい?)」なんかにせずに、自分の気持ちとして伝えるのがコツです。

男女
(Ph/GettyImages)
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「ハンバーグでいい?」→「今日はハンバーグよ」
「寒くない?」→「う~、寒い」
「コーヒーにしない?」→「私はコーヒーにするね」
「私はこう思っている」「私はこうしたい」と伝えることで、夫も「大丈夫?」といたわってくれたり、「俺もたまにはコーヒーが飲みたいな」なんて受け止めてくれる回数が増えるはずです。

女性が、家族に対して共感を求めるのは、家族を愛しているからこそ。自分とつながっている家族だから、「私が感じていることを相手も感じているはず」と無意識に思っています。このため、「俺は違うよ」と夫にいつも反論されると、「私に不満でもあるわけ?」と感じる妻も多いかもしれません。

先日、我が家でもこんな会話がありました。
私「カレーの残りと冷凍うどんがあるから、お昼は、あなたの好きなカレーうどんにしよ
うか?」
夫「え~カレーうどん? う~ん」
私「じゃあ、何が食べたいの?」
夫「急には思いつかないけど、カレーうどんだけは違う!」
私「はぁ?(なんでそこまで、きっぱり否定するわけ!? あなたのために提案したのに(怒))」

お昼を作るモチベーションは地に落ちたけど、夫に悪気がないのはわかってるので、あんまりなセリフに、つい笑っちゃいました。

「とっさに共感してほしい女性脳」と「とっさに問題点を指摘したい男性脳」。「おもてなしで提案する女性脳」に「対案で返そうとする男性脳」。どこまでもすれ違う男と女。

真逆の脳同士で会話をしているのですからしかたのないことではあるのですが。脳の違いを理解して、自分の思いをキッパリ告げつつ、夫のことばを深読みしない。それが、妻が夫にいちいちムッとせず、夫婦円満に過ごすためのコツです。

◆著者:人工知能研究者、脳科学コメンテイター・黒川伊保子

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1959年長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピュータメーカーでAI開発に携わり、脳とことばの研究を始める。1991年に全国の原子力発電所で稼働した、”世界初”と言われた日本語対話型コンピュータを開発。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。著書に『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)『思春期のトリセツ』(小学館)『60歳のトリセツ』(扶桑社)など多数。

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