エンタメ

高須克弥の逆襲!成功の突破口は「コーヒー」にあり【第15話前編】『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』

写真15枚

すべて想像の逆を行く男、高須克弥の破天荒な人生を描く連載『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』! 読めば悩みが全て吹き飛ぶ、そんなパワフルすぎる人生を、どうぞご堪能あれ。

第15話:ついに逆張り成功の話【前編】

 開業から2年後の1978年頃から高須クリニックはようやく“下”で稼ぎ始めた。

 処女膜再生、腟を狭く、ペニスを大きく、真珠を入れるなどで、その客層は主に水商売関係とヤクザだった。これでは結局、路地裏でひっそりと手術をする、今までの日陰の美容整形となんら変わりない。しかし克弥にはこの状況を打開する術が無かった。

 患者は整形したことを隠したいので、口コミや噂は絶対に広がらない。告知する手段が無いことが致命的だった。「医者の広告は売名行為で、悪徳医のすることだ」という考えから、医療広告には名前と診療科目、所在地しか書けないと法律で決まっていた。まして“美容外科”という言葉も、診療科目も無い時代なので、どうしようもない。

「知ってもらえさえすれば……」

 そんな八方塞がりの克弥に、契機は美容とは全く別のところからやって来た。

 本家の高須病院にはリハビリ用のプールを作ろうとしていた土地があった。しかしオイルショックで温水を作る燃料がない。そんな時、ある実業家が「高須君、酵素風呂をやりなさい」と提案してくれたのである。

 酵素風呂とは、おが屑と酵素を混ぜた時に熱が発生し、そのおが屑が温かくなる。そこに人間を砂風呂のように埋めれば、酵素熱で健康になるというものだった。

 新しいもの好きな克弥は早速やってみたが、発酵臭が糠味噌臭くて、とてもじゃないが1分も入っていられない。どうにかできないかと思案していると、近くの雪印の工場からコーヒーの香りがしてきた。

「おが屑の代わりにコーヒーの搾りカスでもいいんじゃないか?」

実際のコーヒー風呂の様子。(本人提供)
写真15枚

 克弥が常人と違うところは、根拠のないアイデアでもすぐにやってみるところである。工場から無料でカスをもらってきて、酵素と混ぜると、いい香りのコーヒー風呂ができた。これが中日新聞に取材されたのである。(中編につづく)

最新話は発売中の女性セブン本誌に掲載!
バックナンバーはWEBにて週2回、木曜・月曜AM8:00に更新中!!
<<エピソード一覧はこちら>>

【プロフィール】
家守鷹主(いえす・たかす)/テレビ局プロデューサーとして高須克弥氏と出会い、十数年来の友人。今回、その人生を小説として描きたいと依頼したところ、高須氏は一言“YES”と快諾し、ペンネームも命名。かくして、希代の人生物語が幕を開けた。

高須克弥(たかす・かつや)/1945年、愛知県生まれ。医師(美容外科、整形外科、形成外科。学位は医学博士)。2018年に自身の全身がんを公表(発病は2014年)。

※女性セブン2026年10月1・8日号