天皇陛下(60)とともに公務に励まれる皇后雅子さま(56)。華麗なスーツの着こなしは毎回注目の的だが、洋装に比べ機会は少ないものの和服の鮮やかな着こなしも世界を魅了してきた。そこで、雅子さまの和服の着こなしをピックアップ。貴重なお着物の着回しにも注目してみた。
秋の園遊会に紅葉模様で

流水にちりばめられた色とりどりの紅葉の模様が秋の園遊会にぴったり。雅子さまのはにかみ笑顔が秋の日差しに照らされキラキラと輝いていた。(1997年10月)

それから21年後、同じ季節のガーデンパーティーに同じお着物を選ばれた雅子さま。このときは15年ぶりに全行程をこなされ、ご快復された様子を人々にアピールされた。(2018年11月9日)
あさぎ色の訪問着をご披露

『第7回アフリカ開発会議』に出席したアフリカの32か国の首脳夫妻らを招いて、天皇皇后両陛下が開かれたお茶会では、民族衣装での出席も多かったゲストのために、雅子さまは、花かごに色とりどりの花々をあしらったあさぎ色の訪問着をお召しに。皇太子妃時代はあまり得意とされていなかった和服でのお出ましだったが、この日は余裕を感じる着こなしだった。(2019年8月30日)

このお着物と帯の組み合わせは、なんと23年前、雅子さまがご成婚(1993年6月9日)から3年後にお召しになったものと同じだった。キャリアウーマンだった雅子さまはお着物を着る機会がなかったが、皇室にはいられて和服の着こなしにも長足の進歩を見せられていた頃だった。(1996年7月12日)
まるでお雛さまのような十二単

令和の「即位の礼」では、古式ゆかしい装束に身を正された天皇皇后両陛下。儀式の中で中心になった「即位礼正殿の儀」では、おすべらかしに宝冠、十二単で横の御帳台に立たれた雅子さまのお姿はまるでお雛さまのよう。来たるべき輝かしい未来に向かって、陛下とともに揃って歩み始められた。(2019年10月22日)

「即位礼正殿の儀」の前に皇室の祖先や神々に即位を奉告される皇居・宮中三殿への参拝。雅子さまがお召しになったのは純白の十二単。表衣の唐衣、5枚重ねの五衣は純白、下衣の裳だけは薄桃色を選ばれるという意表をついたもの。雅子さまの余裕が感じられた。
祝宴の締めくくりに相応しいおめでたい文様の訪問着

祝宴のフィナーレ「饗宴(きょうえん)の儀」では、きらめく訪問着をお召しになった雅子さま。松や亀甲紋などおめでたい文様を日本伝統工芸の粋ともいえる技法でちりばめて乾杯に臨まれた。光沢のある白ベースの着物は、顔映えがよく、雅子さまの笑顔をより引き立て、療養中ということを感じさせないほど明るい印象を与えていた。(2019年10月31日)
愛子さまの洋服とのリンクも注目

大相撲観戦の際は、日本の国技に敬意を表され艶やかなお着物でお出ましに。扇面にあしらわれた春の花々が美しいお着物は、愛子さまのワンピースのクリーム系のトーンと合わせられていた。(1月25日)