国内の新型コロナウイルス感染者の増加が止まらない。「外出自粛」は仕方ないにしても、家にこもりきりだと気持ちがふさぎ、つい食べすぎて"コロナ太り"が気になってくる。そんな心と体をスッキリさせる"おうちフィットネス"の心強い味方をご紹介します!
外出せずにいると持久力も筋力も低下する
「買い物に出かける回数も減らして、友人との集まりもすべてキャンセル。毎日家に引きこもっていると、つい間食が増えてしまって…。この1か月で2.5kgも太ってしまったんです」(60代の専業主婦・Aさん)
会社員のBさん(40代)も嘆く。
「市民マラソン大会に参加する予定で毎日走っていたのに、大会は中止。会社はテレワークなので、家から一歩も出ない日が増えました。体重は2kg増えたし、体がなまって、筋肉が落ちているのを実感しています。新型コロナにはならなかったとしても、生活習慣病になりそうです」
1日20~30分の運動を目標に
読売巨人軍の菅野智之投手(30才)など、数々のアスリートを指導してきたアスレティックトレーナーの西村典子さんが言う。
「2週間くらいまでなら、外出せず運動をしない日が続いても、筋力の低下はそれほど深刻ではありません。しかし、その状態が長く続くと、筋力や体力はガクッと落ちます。さらに3か月ほど運動不足が続くと、筋力だけでなく持久力の低下も懸念されます。そうならないためにも、1回につき5分程度でいいので、1日に計20~30分の運動を行うといいでしょう」
最新トレーニング理論に基づく健康グッズが売れている
いまや、密集・密閉・密接の3密と不要不急の外出を避ける“巣ごもり状態”が全国に広がっている。屋外での運動ができないいま、密かに売り上げを伸ばしているのが、室内で使える健康グッズだ。
ビックカメラの広報担当・高田雅人さんは、この“巣ごもりトレーニング需要”から「2月以降の売り上げが増えている」と話す。
「健康グッズやフィットネス関連用品部門のインターネットでの売り上げは、前年の2倍と大変好調です。従来型のトレーニング用品の中では、安価でデザイン性の高いダンベルやバンド類、バランスボールなどが人気です。2020年のトレンドは、昔からある筋力強化アイテムばかりではなく、筋膜リリースや姿勢矯正ストレッチ、インナーマッスルを鍛えるものなど、新たなトレーニング理論に基づくアイテムです」
昭和のおもちゃが健康グッズに
懐かしい昭和のおもちゃをアップデートした健康グッズもヒットしている。吹き上げパイプが進化した「長息パイプ」(3980円/アメイズプラス)は、3種類のボールを使い分けることで、肺活筋や腹筋トレーニングができるというもの。肺活筋トレや下腹エクササイズに効果的。高齢者の誤嚥予防にもなる。水洗い可。
トレンドは従来アイテムのアップデート品
「ピーヒャラ」「吹き戻し」などとも呼ばれる縁日でおなじみの笛のおもちゃが進化した「腹式呼吸エクサ ロングピロピロ」は、1m近い長さの笛に息を吹き込んで、インナーマッスルを鍛えるグッズだ。東急ハンズ新宿店3階にある「おとこっぷり商店」の店主で、健康グッズに詳しい西智さんが言う。
1セット10回で肺活量と腹筋を鍛える
「『腹式呼吸エクサ ロングピロピロ』(980~1080円/PROIDEA*)は1セット10回のエクササイズで肺活量と腹筋を同時に鍛えられるという手軽さが人気。見た目のユニークさもあり、いま当店で最も売れているグッズです」
強く吹くことで腹筋が鍛えられる。強度は3段階。
ながらトレーニング、筋トレの負荷にも
同店では、フラフープと同じ運動効果が得られる「ツイスターダイエットKUBIRE」(934円/La-VIE*)も売れ筋だという。
「両足で上にのって上半身のひねり運動を行う運動器具で、腰まわりのシェイプアップ効果が期待できます。フラフープと違って場所を取らないし、全身運動によって体幹も鍛えられます」(西さん)
ボードにのって上半身をひねるダイエットは、フラフープ並みの運動効果!
”縄なし”で縄跳び!短時間で強い運動効果
前出の西村さんによれば、長い間運動しないでいると全身の筋肉が落ちるため、できれば全身運動をするのが理想だという。
「縄跳びは短い時間で強い運動効果を得られるエクササイズの1つ。短時間で全身と心肺機能を鍛えられるので、運動不足解消に大きな効果を発揮します。縄の代わりに重りがついた『エアーなわとび』(2000円/カワセ)を使えば、家具や床を傷つける心配もありません」
縄の代わりに重りを回しながらその場でジャンプするだけ。跳んだ回数がわかるカウンターつき。