
50代になると、子供が巣立つなどライフスタイルが変化して、落ち着いた時期を迎えている人も増えてきます。「人が減ったりものが減ったりして意外とスペースがあるのに、今までと変わらない暮らし方をしているおうちは多いです。ライフスタイルに合わせて部屋の使い方を変えると、より暮らしやすい家にすることができます」と語るのは、幸せ住空間セラピストで家事効率化支援アドバイザーの古堅純子さん。では、どんなところを見直せばいいのでしょうか? 古堅さんに聞きました。
50代以降の世代は根本的に家の中を見直すべき
子供が家にいるときと違って、ライフステージの変化が少なくなる50代以降の世代。部屋にはものがたくさんあるのに、収納の中がカラカラということはありませんか?

「子供が巣立ったあと20~30年が、人生で一番長い時間になると思います。それが、根本的に家の中を見直すべきタイミングです」(古堅さん・以下同)
生活のしやすさを重視
50代以降の世代が家の収納を見直すときのポイントは、ただ単にものを減らして片付けることではなく、家事に煩わされない暮らしをしながら、自分がやりたいことも含めて来たるべきシニアライフをどう暮らしたいか?を考えることなんです。
部屋を活用することを考える
例えば、今まで自分の部屋にしていた場所をこのまま使っていくのがベストか、というところから考えてみるのもひとつです。「今、自分の部屋が2階にあるという人も、足腰が弱ってくることを考えると、リビングに近い部屋を自室にしたほうが暮らしやすくなりますよね」。
また、これまで夫婦2人で同じ寝室に寝ていた方も夫婦それぞれ自分好みの部屋を持つと考えるだけで、今後の生活がワクワクする人もいるのではないでしょうか?
子供が家を出て行って空いた部屋、物置になっていた部屋など、活用するべき部屋がないか、見直してみてください。

カラカラ収納の”埋め方”
古堅さんがYouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」の撮影で訪れた家を例に、見直しのコツや収納の考え方を紹介します。
思い出のものも捨てなくていい
もともと子供部屋だった場所を依頼者の部屋として使っていましたが、子供のものと自分のものが混在していてなんだか落ち着かない部屋でした。

とはいえ、今はもう使わない子供のものでも無理に捨てる必要はありません。古堅さんはこれをクローゼットの奥に“埋める”形で収納。そして、使えるようになったスペースには、ベランダへつながる他の部屋に置いてあった依頼主の持ち物を持ち込むことで、ベランダへ行き来しやすくなり、洗濯をする際の作業が楽になりました。
物置部屋を見直す
子供がいて忙しかった頃につい、ものを詰め込んでいた物置部屋も、ライフスタイルが変わったときこそ見直すチャンスです。

無造作に物置部屋に置かれていたものも、それぞれどこにあると生活がしやすいかを考えたり、使わないけど捨てられないものは、あまり使わない部屋の収納にしまうなど、あるべき場所が見つけられればものを無理に捨てなくても、部屋はきれいに片付きます。
使っていない部屋の収納にはあまり使わないものをしまう

古堅さんはかつて家族の衣装部屋として使っていた部屋がカラカラになっているのを見て、クローゼットにあまり使わないものや来客用の布団を入れてゲストルームという形で活用することを提案。
空間はあるのにうまく活用できていない、という依頼主の悩みを解決しました。

「今どんな生活をしていて、不便はないか、部屋の使い方や収納の場所を変えることで暮らしやすくできないか、ということを意識すると、やるべき片付けの仕方が見えてくると思います。ものを整理する前に、まず暮らしのシステムを見直してみると、生活が今よりワンランクアップすること間違いなしです。ものの処分はそれからやっても遅くありません」
◆教えてくれたのは:幸せ住空間セラピスト・古堅純子さん

幸せ住空間セラピスト、家事効率化支援アドバイザー。整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャーの資格を所持。1998年、老舗の整理収納サービス会社に入社。20年以上現場第一主義を貫き、クライアントのもとへ通う。5000軒以上の家でサービスを重ね、古堅式メソッドを確立。オンラインを含むコンサルティングやメディア出演や講演も行う。著書は累計60万部で、最新著は『「シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識』(朝日新聞出版)。YouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」は、累計1000万回再生を突破(2022年1月地点)。チャンネル登録者数6万人(2022年1月現在)。https://s-d-m.jp/talents/jyunko-furukata/