「美は自律神経を整えることから」を掲げ、ナイトケアアドバイザーとして活躍中の小林麻利子さん。
本連載では、小林さんが良質な睡眠を確保することで、“キレイ”を実現する「うっとり美容」を指導。今回は、小顔作りにつながる「頭皮ブラッシングマッサージ」をご紹介。ヘアケアと一緒にできる簡単ケアは必見!
* * *
睡眠の質を左右する「深部体温」
人の体温には、体の表面の「皮膚体温」と体の中心部の「深部体温」があります。
深部体温は、日中は高く、夜は低いという1日周期の生体リズムをもつもの。深部体温が下がりはじめると眠くなり、明け方に上がりはじめると目が覚めやすくなります。つまり、良質な睡眠を得るためには、深部体温を下げることがとても大切なんです。
眠くなると手が温かくなると言われていますが、これは眠るための準備。体の表面が温かくなるのは、体の内部の熱を放散して、深部体温を低下させるため、と考えられています。深部体温が下がりきらないと眠りが深まらず、夜中に目が覚めてしまったり。
深部体温を低下させて良質の睡眠を得るためには、40度前後のぬるめのお風呂に入ったり、就寝前にストレッチをしたりすることで、体の表面の血行をよくするのがオススメです。
なぜ「頭皮ブラッシングマッサージ」が睡眠にプラス?
頭の頭頂部から首筋に向かったところには、老廃物を集めるリンパ液が循環しています。特に、後頭部の髪の生え際、耳の前後、首筋には、リンパのフィルター機能を果たすリンパ節が集中。
リンパ節をブラシで刺激すると、老廃物を流れ、血流がよくなります。その結果、体の表面の温度が上がって、深部体温が低下し、良質な睡眠へと誘ってくれます。
また、頭皮には毛細血管が集中しています。頭皮全体を指の腹で揉んでみて、頭皮が硬い状態ならば血流とリンパの流れが滞っているはず。顔の皮膚とつながっている頭皮が硬くなると、顔のしわやたるみなどにも影響を及ぼしてしまいます。
ゆえに、頭皮をほぐすこのマッサージは、アンチエイジングにもうってつけ。余分な水分や老廃物の排出を促進するので、顔のむくみ改善、小顔効果も発揮してくれるんです。