身の回りのさまざまなものの値上げが止まらないなか、パンや麺類など日常的な食べものの原料となっている、小麦価格高騰の影響が気になる人も多いのではないでしょうか? そこで、小麦製品の値上がり対策について節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに教えてもらいました。
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小麦製品を節約する方法
日本は小麦の9割を輸入しており、主な産地であるアメリカ、カナダの不作により現在、小麦価格が高騰しています。今後のウクライナ情勢によっては、世界の小麦価格が上昇し、その影響は日本にも波及する可能性があります。そこで小麦の節約について考えてみましょう。
主食を小麦から米に
朝食はすぐ食べられるパン、昼食は簡単に調理できる麺類など、1か月でどのくらい小麦製品を主食にしているかを考えてみましょう。思っていた以上に小麦製品を食べているという人は小麦の価格が高騰している今こそ、米中心の食生活に切り替えてみてみましょう。小さな積み重ねが、大きな節約につながります。
万能なオートミールを活用
米食に飽きたらロールドオーツのオートミール(粒がしっかりしているオートミール)を取り入れてみると、食事のバリエーションが増えるのでおすすめです。オートミールは加熱して「米化」することで、お米感覚で食べることができ、和風の味付けにもマッチするので、米食文化の日本はオートミールとの相性が良いと言われています。
「米化」の簡単な方法は、オートミール30gに対して、水50ccを耐熱容器に入れて、電子レンジで約1分30秒加熱する。(ラップ不要)スプーンなどでほぐすように混ぜれば「米化」の完成です。
さらに、食物繊維やビタミン・ミネラルも多く、小麦より太りづらくて健康的。ネットを検索すれば小麦粉の代わりにオートミールを使ったパンやお菓子のレシピもあります。
今後、オートミールが値上がりする可能性もありますが、小麦の価格に加えて、加工コストも値上がりしている小麦製品に比べれば、安価で購入できるといえます。安いものも増えていますので、初めは少量を購入して試してから、取り入れられそうなら業務用を購入するとよいでしょう。
麺類、粉類の買いだめは要注意
値上がりが続く小麦粉やパスタなどの乾麺は日持ちするものの、保管場所によっては湿気たり、虫食いの被害が出たりしやすいので、あまり大量に買いだめすることはおすすめできません。
自分の家で使う小麦粉や乾麺の消費量を考えながら、ストックを。保存の際は、ジップ式の袋に入れて冷暗所に保存するようにしましょう。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/吉田可奈