
一家に1本はある、お酢。賞味期限切れになってしまったとき、料理以外に活用できる方法があるそうです。節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに教えてもらいました。
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お酢は掃除や洗濯で活躍
料理に使う酢ですが、賞味期限が切れてしまったときや、使い切れないときに捨ててしまうのはもったいないです。
お酢に含まれるクエン酸には汚れを落とす作用があるので、キッチン周りの掃除に使うことができます。食品なので口に入っても大丈夫ですし、合成洗剤に比べて肌も荒れにくいのがうれしいポイントです。
お酢スプレーで簡単除菌
さらにお酢には菌の活動を抑える静菌効果もあります。食べ物がついて菌が繁殖することがある冷蔵庫や電子レンジも、お酢で湿らせた布でサッと拭いておくと、菌の繁殖を防ぐことができます。

また、お酢と水をそれぞれ1カップ、塩小さじ2を混ぜたものをスプレーに入れて、熱湯をかけたあとのまな板や包丁に吹いて一晩置けば、除菌、静菌ができます。また排水溝や三角コーナーのカゴにかければニオイ防止にもなります。
洗濯時の柔軟剤、色落ち防止剤にも
お酢は洗濯にも活用することができます。酸性のお酢が洗剤のアルカリ性を中和するので柔軟剤の代わりになり、洗濯物がふんわりと仕上がります。すすぎの際に、水45リットルに対して50ccを入れるのが目安量です。

また、クエン酸には染料を色素に定着させる効果があるため、デニムなどの色落ち防止剤としても使用可能。バケツなどの容器に溜めた水に、大さじ1のお酢と色落ちを防ぎたい衣類を入れ、30分~1時間浸けておきます。そのあとは普段通りに洗濯機で洗濯すればOKです。洗濯すれば、お酢のニオイは消えますよ。

酢を活用するときの注意点
お酢を掃除や洗濯に使う場合には、注意したい点もあります。
砂糖不使用の穀物酢を使うこと
掃除、洗濯などで使用する場合は、いずれも砂糖の入っていない穀物酢を使用してください。すし酢などの砂糖が入ったお酢は穀物酢に比べて洗浄力が低く、お酢に含まれたクエン酸の効果が弱い場合があります。必ず成分表を見てから使用してくださいね。
日常使いにはコスパ×
日常的に掃除や洗濯にお酢を使うと、体には優しいですが、金額的に高くついてしまう可能性があります。前述のように賞味期限切れや、使い切れないときの活用法としましょう。
また、お酢を使ったナチュラルクリーニングは日々のメンテナンスには有効的ですが、しつこい汚れや広範囲の汚れは落とし切れない場合もあります。その場合は専用の洗剤などを使いましょう。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/吉田可奈