
普段、「お金がほしい」「お金が足りない」なんてつぶやいていませんか?「お金が貯まらない人の口ぐせには共通点がある」と語るのは、生活コスト削減コンサルタントの生方正さん。お金に対する口ぐせを見直すことで思考習慣や行動が変わり、自然とお金が貯まりやすくなるといいます。
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お金が貯まらない人、貯まる人の口ぐせの違い
私は、これまで多くの人のお金の使い方や習慣、考え方、行動などを観察してきました。その結果、お金が貯まらない人と、貯まる人には大きな違いがあることに気が付きました。
その1つが口ぐせです。お金が貯まらない人はお金に対してネガティブな発言を繰り返すことが多く、逆に、お金が貯まる人は、ポジティブな言葉を使うことが多いのです。具体的に見てみましょう。
お金が貯まらない人はネガティブな言葉が多い
お金が貯まらない人は、「お金がない」「もっとお金があったらいいのに」「お金が欲しい」などの言葉を口にすることが多い印象です。たとえば、旦那さんが「会社の飲み会があるからお金を出して」と言ったときに、「お金がないから無理」と言っていませんか。「お金がない」といえば相手はあきらめざるを得ず、一見便利な言葉のように思うかもしれません。

しかし、「お金がない」という言葉を使い続けることで、自分自身の気持ちがネガティブになり、次第にお金の不安を抱えるようになってくるのです。「もっとお金があったらいいのに」「お金が欲しい」も同様に、「お金があったらいい=今はお金がない」「お金が欲しい=お金がないから欲しい」となり、‟ない“ことに気持ちがフォーカスしてしまうことになります。
ネガティブ思考の人がお金が貯まらないワケ
では、お金に対してネガティブな言葉を使い続けるとどうなるか。やりたいことがあっても「お金がかかるから無理」とマイナス思考になり、徐々に行動しなくなります。
また、マイナス思考は、普段の生活や仕事などにも影響が出てきます。「どうせ無理」が口癖になると、人から食事会に誘われても「お金がないから無理」、遊びに行こうと誘われても「無理」。仕事で「新しいことにチャレンジしてみないか」と上司に言われても「無理」となってしまう可能性があります。

それだけではなく、お金に対するストレスの反動から「普段頑張っている自分へのご褒美」といって、高価なものを買って散財……なんてことになったら、なかなかお金は貯まりません。お金が貯まる“体質”になるためには、ストレスをため込まないようにすることも大切です。
お金が貯まりやすい人の口ぐせとは?
お金が貯まらない人がネガティブな言葉を使うのに対して、お金が貯まる人は、圧倒的にポジティブな言葉を使います。具体的にどんな言葉を使うのか、いくつか紹介します。
お金が貯まる人はポジティブな言葉+迅速な行動力がある
お金が貯まる人は、「お金があってよかった」「お金は大事」など、お金に対してポジティブな言葉を使います。お金のこと以外にも「やってみよう」「ありがとう」といったプラスの言葉を口にすることが多いです。
表情も明るく、いいと思った情報はとりあえず試してみるなどの積極性もあります。そのためまわりの人から、いい情報やお金を稼ぐチャンスがどんどん集まってきます。

口ぐせ以外にも影響が出てくる!?
「お金を貯める」「稼ぐ」というと、「自分自身で働いて増やす」ことだけを考えがちですが、実は人との縁も大切。「あなたが探していた仕事にぴったりのものを見つけたから紹介するね」「欲しがっていたあのアイテムが半額で買えるよ」など、人から教えてもらった情報が、お金が貯まるきっかけになることもあります。
もし、今「全然お金が貯まらない」「いつもお金のことでストレスを感じている」と思ったら、普段自分がお金に関してどんな発言をしているか思い返してみてください。もし「お金が貯まらない」と口にしている場合は、ネガティブな言葉をやめて、「お金を貯めている途中」など、ポジティブな言葉に置き換えてみましょう。まずは口ぐせを変えて、暗かった気分を前向きに変えることが大きな一歩です。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん

うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/間野由利子