
ゴールデンウィーク(GW)の予定はお決まりですか? 大手旅行会社の調査によると今年は国内旅行の遠出が人気とのこと。でも「あえてずらして、近場の旅もおすすめ」と旅行ジャーナリストの村田和子さん。東京・大阪を数千円で楽しむ大満足のお得なサービスを紹介します。
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新しい街で、新しい生活を始めた方も多い春。GWは、近場を楽しみながら、探検してみるのもいいのでは? 今回は、イチオシの東京・大阪を楽しめるお得なサービスを紹介します。東京・大阪に住んでいる人はもちろん、旅先として考えている人にもおすすめ。お得で便利なサービスは、知って損はありません。
東京をお得に楽しむ「東京・ミュージアム ぐるっとパス2023」
「東京・ミュージアム ぐるっとパス2023」は、都内(一部近郊)にある101のミュージアムに入場あるいは割引があるチケットです。価格は2500円なのですが、これで2か月間、101の施設へ1回入場できる(一部は割引)、とってもお得なパスです。

ミュージアムチケットといっても、美術館、博物館だけではなく、動物園や水族館、植物園なども対象施設に含まれ、春からの気候のよいシーズンは屋外施設もいいですね。
私のおすすめは、東京駅からも近い「相田みつを美術館」、天気のいい日に訪れたい「旧岩崎邸庭園」、このチケットで知って気に入った「郷さくら美術館」など。

個性的な施設も多く、横浜の「帆船日本丸・横浜みなと博物館」や、WBC(ワールドベースボールクラシック)優勝で盛り上がったこの春は「野球殿堂博物館」などもあります。3施設ほど回れば元はとれるので、旅行者にもおすすめ。東京近郊にお住まいなら、GWあとも長く楽しめるメリットがあります。
私は仕事の隙間時間ができたときに、近くにある施設がないか調べて利用することも多くあります。知らなかった穴場の素敵な施設を見つけたり、わざわざ料金を支払ってまではいかない展覧会も「チケットがあるし……」と行ってみたら思いがけず楽しめることも。自分の興味関心の幅も広がります。

カード式に加えて、スマホ利用のQRコードチケットもあり、窓口に行かずとも思い立ったらすぐにWEBで購入できます。QRコードチケットなら忘れる心配もなくより便利に利用できます。
大人用(2500円)のみの発売ですが、実は小学生や未就学はもともと無料や格安という施設も多くあるので、子どもや孫と出かけるときにも重宝します。一日で複数施設を回る場合は、都営や東京メトロの乗り放題チケットとのセットも指定駅で発売。地下鉄のお得な乗り放題チケットが、「東京・ミュージアム ぐるっとパス2023」とセットでさらに割引になります。
※詳細は公式HPでご確認ください
■東京・ミュージアム ぐるっとパス2023 https://www.rekibun.or.jp/grutto/
大阪をお得に楽しむ「大阪周遊パス」&「大阪楽遊パス」
関西をとことん楽しむ定額サービスなら、「大阪周遊パス」および「大阪楽遊パス」がおすすめ。いずれも指定の1日間もしくは2日間、対象施設(体験)を好きなだけ利用できるサービスです。


対象となる施設(体験)がとても魅力的で、「梅田スカイビル 空中庭園展望台」(定価1500円 ※パス提示での無料入場は1

2つのパスの大きな違いは、交通機関の乗り放題があるかないか。
「大阪周遊パス」は、Osaka Metro全線・大阪シティバス全路線(一部路線除く)乗り放題。※1日券は他の私鉄(阪急・阪神・京阪・近鉄・南海の大阪市域)も乗り放題。JRは対象ではありませんが、大阪市内の移動はかなり網羅できます。
「大阪周遊パス」は、利用できる施設や体験も40か所以上(同じ施設は1回限り)と多いのが特徴。乗車券と一体化した磁気カード式です。価格は1日券が2800円、2日券が3600円です。
「大阪楽遊パス」は、交通機関は含まれず、対象の施設や体験は25か所以上。WEB上で購入でき、送られてきたQRコードをそのまま施設の窓口で呈示します。シンプルな分、価格も控えめで1日券が2000円、連続する2日券が2500円です。

詳細は以下でご確認ください。
■大阪周遊バス https://www.osp.osaka-info.jp/jp/
■大阪楽遊パス https://www.e-pass.osaka-info.jp/jp/
いかがですか? 意外と住んでいる地域は観光をしたことがないという声も聞きます。また予め計画せずともその日の気分で予定を決めて、お得に楽しめるメリットもあります。何よりもお財布を気にせずに気持ちの赴くまま観光できるのは、ストレス知らず。興味・関心も広がり、アフターコロナの旅にぴったりです。やっと制限なく外出が叶う春。それぞれのスタイルでお出かけを楽しんでみてくださいね。
◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを
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