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痩せるつもりが逆に太る原因に!誰もがやりがちな4つの「間違ったダイエット習慣」

ダメポーズをする女性
痩せるつもりが逆に太る原因になってるかも(Ph/イメージマート)
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年々痩せにくくなってしまっていると感じているかた、原因は単なる加齢による代謝の低下だと思っていませんか? 今回は体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功、その後、トータルダイエットカウンセラーとして活動し現在ヘルスフードサイエンス研究家として活動中の大西ひとみさんに、誰もがやりがちな間違えたダイエット習慣とその改善方法について教えてもらいます。夏はもう少し! 痩せにくい体質をつくっている習慣は今すぐ見直しましょう。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24kg減量に成功した大西ひとみさん
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【1】 “単品食べ”ダイエットは痩せにくい体に

まず多くのかたがやりがちな、単品食べ。カロリーを気にするあまり、食べる量を減らすことにばかり意識が向いてしまい、フルーツだけ、野菜だけ、お肉だけ、そんな食事をしてしまっている人は要注意。単品食べは栄養バランスが偏り、脂肪を燃やすのに必要な栄養素が足りず、むしろ痩せにくい体を作ってしまう原因のひとつ。

サラダを食べる女性
“単品食べ”ダイエットは痩せにくい体に(Ph/イメージマート)
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まず栄養が偏ると、腸内環境が悪くなり、ダイエットには逆効果。腸内には善玉菌と悪玉菌が存在していますが、悪玉菌が腸内に多く存在してしまうと、同じ栄養、カロリーを摂取していても栄養が筋肉にいかず、脂肪として蓄積されて痩せにくくなってしまいます。

腸内環境を整える善玉菌は、水溶性食物繊維を多く摂取すると増えやすいです。水溶性食物繊維を多く含む食材は、オートミール、果物、キャベツ、大根、昆布、わかめ、こんにゃくなど。これらの食材を上手に取り入れながら、できるだけ色々な食材を摂取するようにし、腸内環境が整う食事を心がけましょう。

栄養バランスの良い弁当
栄養バランスのよい食事を(Ph/イメージマート)
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【2】食事をせずに行う朝イチの有酸素運動は基礎代謝が低下

朝イチでの運動は1日の代謝が上がった状態が続くので、効率的なダイエットにはベストなタイミングではあります。

ただ朝食を食べずに行った有酸素運動は、非効率的と考えます。食事をせず有酸素運動をすると筋肉をエネルギーにして体を動かそうとするため、筋肉量が減ってしまい、基礎代謝を下げる原因につながります。

一方、朝イチの食事前の有酸素運動は効果的に脂肪を燃焼しやすいという考えもありますが、脂肪が燃焼されるメリットと筋肉が減ってしまうデメリットを考えると、ある程度年齢を重ねた女性にとっては、筋肉が減ってしまうデメリットのほうが大きいと考えます。

バナナヨーグルト
バナナやヨーグルトなどを軽く体に入れてから運動を(Ph/イメージマート)
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だからといって朝からしっかり朝食をする必要はなく、バナナやヨーグルト、おにぎりなど軽く何か体に入れてから運動をして、長期的に理想的な体型を維持しやすい体作りを目指しましょう。

【3】過度な有酸素運動は逆に脂肪が増えることに

過度な有酸素運動を継続的に行い、体型を維持、もしくは痩せようとしている人はカロリー消費効率が悪くなってしまっている可能性があります。その理由は、体がカロリーを消費してしまうのを防ごうとするモードに入ってしまうからです。

これにはUCP(脱共役たんぱく質)というたんぱく質が大きく関係しています。有酸素運動をやりすぎると体温を上げる役割を果たすUCPが減ってしまいます。そうすると普段の体温が低くなってしまい、何もしていないときの消費カロリーも低下してしまう傾向に。結果としてどんどん代謝が下がる体質になってしまうのです。

走っている女性
過度な有酸素運動は逆に脂肪が増えることに(Ph/イメージマート)
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有酸素運動時は、脂肪がエネルギーとして使われます。有酸素運動を過剰にやりがちな人は、その有酸素運動に備えて筋肉内に脂肪を蓄えるようになってしまいますので、たまにはゆったりと体を休ませてあげましょう。

【4】生活リズムが不規則だと時計遺伝子に影響

無理な食事や運動をしなくても、可能な限り生活リズムを日々同じサイクルにするだけでダイエットにはとても有効。したがって、朝・昼・晩の食事の時間、起床時間、就寝時間がバラバラだと脂肪燃焼率が下がってしまうということも知っておきましょう。

これは、体内にある時計遺伝子と呼ばれるものが狂ってホルモン分泌が乱れることにより、肝臓の脂肪が溜まりやすくなり、体脂肪の燃焼がうまくいかなくなってしまうから。食事時間や寝る時間がどうしてもバラバラにならざるを得ない人は、せめて安定した睡眠時間を確保することだけでも努めるようにしてみましょう。

寝ている女性
睡眠時間しっかりとることが大事(Ph/イメージマート)
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睡眠時間しっかりとれていると、寝不足によって生成される食欲増進ホルモン、グレリンというホルモンも出づらくなります。しかしながら理想的な睡眠時間は人それぞれ。自分のライフスタイルに合った充分な睡眠時間を確保するようにして、寝不足・寝過ぎといった不規則な睡眠習慣を脱して、脂肪燃焼効果を高めていきましょう。

今回ご紹介した改善方法はちょっとした意識で簡単に変えられるものばかり。ダイエットや体型維持はできるだけ無理なくそして、未来の自分にプラスになる方法を選ぶことが大切。今からできる正しいダイエットを知って、無理なく実践してくださいね。

◆教えてくれたのは:ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん

ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
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9年間、米ロサンゼルスでパーソナルトレーナーとして活動後帰国。トータルダイエットカウンセラーとして7冊の本を出版、ダイエット商品・食品の商品開発の監修などをはじめさまざまなメディアで活動。2017年に自身のギルトフリースイーツブランド「h+diet(エイチプラスダイエット)」(https://h-plusdiet.com/)を立ち上げ、現在は東京・武蔵小山で『h+diet laboratory』をオープン。野菜を使い、甘味料・人工甘味料不使用、グルテンフリーの「栄養学から考えるオーガニックスイーツ」を販売、他社の商品監修などに携わるなどヘルスフードサイエンス研究家としても活動。

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