エアコン代の節約のために、フィルター掃除が重要ということは広く知られるようになりましたが、室外機が快適に運転することも電気代の節約につながります。そう教えてくれた節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、室外機にまつわる節約術についてうかがいました。
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室外機の周りの点検で節約
エアコンの運転中、室外機は常に放熱しています。室外機の温度が上がり、熱を排出しづらくなると余計な電力がかかってしまうので、室内の熱をスムーズに外に排出することがエアコンにかかる電気代を削減することにつながるのです。
室外機の周りに物を置かない
室外機の上に鉢植えを置いたり、あるいは見た目がよくないからと柵で囲っていたりしませんか？ いずれも放熱の邪魔になってしまうので、室外機に熱がこもらないよう、周囲には物を置かないようにしましょう。
直射日光は避けて
また、室外機自体が直射日光に当たっていたり、地面からの照り返しにさらされたりして高温になると、放熱の効率が低下してしまい、余計な電力を使うことになります。
とはいえ、一度設置した室外機を勝手に動かすのは故障の原因になってしまいます。一戸建てであれば1mほど離れたところに植木や柵を置いたり、マンションであればベランダに設置できるシェードやよしずを使ったりして、日陰を作るとよいでしょう。その際、吹き出し口をおおってしまわないように注意してください。
室外機って掃除する必要はある？
屋外に設置されている室外機は、エアコンのようにシーズンごとの掃除は基本的に必要ありません。しかし、室外機の吹き出し口にゴミが溜まっていると、やはり放熱の邪魔になるので排熱の効率は下がってしまいます。
自分でできる室外機の掃除
まずはエアコンの電源を切って、稼働していないことを確認しましょう。停止が確認できたら、表面のほこりをホウキなどで落としたあと、固く絞った雑巾で拭いてきれいにしてください。吹き出し口の網目状の部分は、ホコリや枯れ葉が詰まりやすいので、ホウキで汚れが落としきれない場合は掃除機で吸い出すか、使い古しの歯ブラシを使って汚れをかきだすといいでしょう。
また側面や裏側にある金属製の板の汚れも冷暖房効率を低下させる原因になります。同様に掃除機や使い古した歯ブラシを使って汚れをかきだしましょう。しかし力を入れすぎると変形する可能性があるので、丁寧に扱ってください。
室外機はシーズンごとの掃除は必要ありませんが、台風などで強風にさらされたあとや、異音がする場合などに、点検してみるといいですね。
気になる場合は業者に依頼を
しかし内側の掃除は自分ではできません。ゴミを取り除いても異音がする場合などはエアコンクリーニング業者に室外機掃除を依頼しましょう。自分では点検のできない室外機の内側のほか、自分で覗くのは不安なホース内なども掃除してくれるので、折を見て依頼してみるのもおすすめです。
エアコン利用が多い夏はトラブルも多いものです。故障してからの修理依頼は、予約が取りにくく時間がかかることがありますので、おかしいなと思ったら早めに依頼をすることをおすすめします。
◆教えてくれたのは：節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー（AFP）、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士（登録）、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成／吉田可奈