ライフ

旅行ジャーナリストが実践!旅行や帰省前にやるべき5つの留守宅ケア&旅行中にやってはいけない「SNSへのリアルタイム投稿」

SNSをあげる女性
旅行や帰省前にやるべき5つの留守宅ケアとは?(Ph/イメージマート)
写真6枚

今年の夏休みは旅行や帰省をされるかたも多いことでしょう。旅に出る準備とともに考えたいのが、「留守宅のケア」です。防犯面からも大切な留守宅ケアのポイントと対応を、旅行ジャーナリストの村田和子さんが紹介します。

* * *

帰省や旅行へ出かけるときに忘れがちな留守宅のケア。出発前に慌てないように早めに準備をしておきましょう。今回は、私が仕事で10日間留守にする際に実践したことを中心に、「留守宅ケアの5つのポイント」を紹介します。(※自宅はマンションです)

【1】防犯のために。新聞配達の停止&郵便局の不在届を提出

郵便受けに新聞や郵便物が溜まっていると防犯面で心配です。新聞は1日単位で配達を止めることができますから、不在時には停止依頼をしましょう(停止した分は後日配達の対応もしてくれます)。

ただ停止依頼をしたのに、帰宅したら新聞があふれていたことが過去にありました。原因は販売店から配達する人への伝達ミスが多いよう。対策として、最近は出発の前日から停止依頼をし、自身の目で確実に停止されたのを確認してから出かけています。

郵便は1週間以上不在にする際に、不在届を出すようにしています。保管期間は最長30日間で、保管期間満了日の翌日(翌日が配達を行わない場合は、最初の配達日)に、すべての郵便物等を配達してくれます。

不在届のフォーマットは郵便局やweb(https://www.post.japanpost.jp/question/115.html)から印刷ができます。記入の上、最寄りの郵便局へ身分証明(運転免許証や健康保険証)を提示して提出すれば手続き完了です。受理されると「不在届受付確認票」が自宅に届くので、出発の数日前には手配を終えるといいでしょう。

 不在届フォーマット上部(郵便局HPより)。下半分は留意事項と届の控えになっている
不在届フォーマット上部(郵便局HPより)。下半分は留意事項と届の控えになっている
写真6枚

【2】鉢植えの水やりはどうする?日数によりグッズを駆使して乗り切る

夏場に1週間以上の不在をするときに、私が一番頭を悩ませたのが鉢植えの水やり。管理人さんやご近所にお願いできるのならいいのですが、難しい場合は、グッズを利用しましょう。私が利用したグッズは2種類。いずれも給水の量やペースが植物にあっているか数日経過を見てから本利用をするのがおすすめです。

「水やり当番」は、片方をバケツなどの水に、素焼きの本体を植木鉢の土に刺すことで1日当たり200mlから300mlの水分を間のチューブを伝って給水するというもの。今回は高さ150cmほどの大型の観葉植物に利用しました。

もともと水は少なくていい品種ですが、夏場は土が乾かいたら水やりが必要。7リットルのバケツ(上にはラップをしてできるだけ蒸発を防ぐ)をセットし旅行へ。帰宅すると、バケツの水はほぼ空でしたが、植物は問題なく元気でした。

もう一つの「ドリップ散水システム (散水タイマー)」は、あじさいの鉢に利用。

散水タイマー(USBで充電式)をセットし、散水する装置を土に刺しておくと、設定した時間水やりをしてくれる(※4000円程度)
散水タイマー(USBで充電式)をセットし、散水する装置を土に刺しておくと、設定した時間水やりをしてくれる(※4000円程度)
写真6枚

乾燥が苦手な品種ということもあり、お風呂場に鉢を移動し、散水タイマーを1日1回20秒でセット。お水はバスタブから直接吸い上げるようにして水切れを防ぎ、バスルームの排水溝にはハイターを、換気扇はONにして、湿気による虫やカビの発生を抑えるようにしました。帰宅してみると土にも潤いがあり鉢植えたちも元気でした。

2、3日ならペットボトルを活用した簡易の給水用具も100円ショップで販売があるので、そちらを試すのもいいでしょう。

【3】ごみは計画的に捨てる。どうしても出た生ごみはジッパー付きのビニールに封印

旅行前にはゴミは計画的に捨てることを心がけ、最後のごみ収集日以降は特に生ごみをできるだけ出さないようにしています。そのうえで出た生ごみは、ジッパー付きのビニールに入れて冷蔵庫で保管。あるいは同じくジッパーにハイターと一緒に入れて、二重に包んで蓋つきのごみ箱にいれる等で対応しています。

【4】バルコニーは飛ばされないようにモノを収納。排水溝もチェック

夏場に限らず、長期外出の際はバルコニーにあるもの(植木含めて)は飛ばされないように収納し、物干し竿も外してバルコニーの床に置くようにしています。特に夏は留守中に、豪雨や台風が来るリスクがあるため、短い期間でもバルコニーに物は置かず、排水溝もゴミなどで詰まっていないかチェックをしてから出かけます。

夏は台風や豪雨の心配もあるので、バルコニーには飛ぶようなものは置かないこと
夏は台風や豪雨の心配もあるので、バルコニーには飛ぶようなものは置かないこと
写真6枚

【5】電源OFF、戸締りなどチェックシートを事前に作っておく

「あれ? ガスの元栓閉めたかな?」「リビングのカギ閉めたかな」と、旅へ出てからふっと留守宅が気になった経験があるかたも多いはず。大抵は無意識にしているのですが、そういった心配をしないためにも、戸締まりと必ずすべきポイント(ガスの元栓、エアコンの電源、給湯器のスイッチOFFなど)は、あらかじめ一覧にしておくと便利です。

そのうえで、出発前に2人以上で、あるいはひとり暮らしなら声に出しながら、一覧に沿ってチェックすると冒頭のような「やったかな? 閉めたかな?」という心配も減ります。

戸締り
戸締りはしっかりと(Ph/イメージマート)
写真6枚

仕上げは玄関のドア。「玄関のドア閉めた!行ってきます!」と私は声に出してから旅に出ることにしています。

【番外編】SNSは日時ずらしで。リアルタイム投稿は防犯的にはNG

私は仕事で必要なとき以外は、リアルタイムでSNS投稿はしないようにしています。リアルタイムでのSNS投稿は2つのリスクがあります。ひとつは自分の居場所を教えることになること。もう1つは自宅が留守の可能性を知られてしまうからです。

知人もSNSで「これから海外へ向けて出発」と出かけに投稿をしたところ、飛行機へ搭乗前に「泥棒が入った」と警察から連絡があったそう。本ケースはSNSが直接影響しているかはわかりません。ただ「旅行をしている=留守」というのは公にしないほうが賢明。投稿タイミングや内容を工夫しましょう。

いかがでしたか? 出発前は旅の準備に目が行きがちですが、留守のケアもぜひ忘れずに。安心して旅をお楽しみくださいね。

◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん

村田和子さん
旅行ジャーナリスト・村田和子さん
写真6枚

旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを務めた。トラベルナレッジ代表(https://www.travel-k.com/)。旅ブログも行っている(http://www.murata-kazuko.com/)

関連キーワード