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夏に使い切れなかった日焼け止め、まだ捨てないで!「実は使える」意外な活用法を節約のプロが指南

2種類の日焼け止め
使いきれなかった日焼け止めの活用法は?(Ph/photoAC)
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年々厳しくなる夏の日差しに対抗して、毎年のように効果がアップした日焼け止めが販売されますが、夏が終わると使いかけのものが手元にたくさん…なんてことはありませんか? 開封してから時間が経った日焼け止めを使うと、肌にダメージを与えてしまうこともあるので、むやみに翌年も使用することはおすすめできません。そこで活用方法はないものか、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに聞きました。

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前年の夏に開封した日焼け止めの使用は避けるべき

余ってしまった日焼け止めを、もったいないからと翌年の夏にも使ってしまうのは避けるのがベターです。雑菌の混入や高温多湿な環境での保管など開封後の状態によって、中味が変質しやすい日焼け止めは、時間が経ったものを使用すると効果が減少するだけでなく、肌トラブルを起こす可能性もあります。

日焼け止めの使用期限

『アネッサ』の公式サイト(https://www.shiseido.co.jp/anessa/shigaisen/expdate/)によると、日本の医薬品医療機器等法(旧題名:薬事法)では、「製造後3年以内で変質する化粧品を除き、使用期限を表示する必要はない」とされており、基本的に使用期限が表示されていません。逆に言えば、使用期限が記載されていない未開封の日焼け止めの使用期限は3年以上ということになります。

日焼け止めを塗っている
未使用の日焼け止めの使用期限は3年(Ph/photoAC)
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一方、開封済みの日焼け止めに関しては、保管の環境次第ではありますが、一般的によく言われている使用期限は半年ほど。涼しくなると使う機会も減っていきますから、基本的には1シーズンで使い切るようにしましょう。

スプレー缶タイプなら翌年まではOK

スプレー缶タイプの日焼け止めであれば、密封されており、中味が劣化しにくいため、開封後も3年程度は使用可能と言われています。とはいえ、正しく保管されて製品の品質が保たれているという前提での話となるため、翌年中には使い切るようにしたほうがよいでしょう。

デコルテにスプレーをかけている
スプレー缶タイプなら翌年も使える場合が多い(Ph/photoAC)
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余った日焼け止めの再利用方法

使用期限が切れた日焼け止めを肌に塗るのはよくありませんが、実は日焼け止めには、肌に塗る以外にも意外な再利用方法があります。

ハサミの切れ味を復活させる

ガムテープなど粘着性の高いものを切ることが多いハサミは、刃がベタベタになって使いにくくなってしまいます。そんなハサミのベタベタも、日焼け止めで落とすことができます。

ハサミの刃にまんべんなく日焼け止めを塗って、ハサミを数回開閉します。少し時間をおいてからティッシュで拭くと、ベタベタが取れます。しつこいベタベタも、何度か繰り返すことできれいになります。ちなみに、サビついたハサミも、同じやり方で何度か拭けば、サビが取れてきれいになりますよ。

ハサミを持っている
日焼け止めでハサミのベタベタがとれる(Ph/photoAC)
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これは、日焼け止めに含まれる油分によるものなので、ジェルタイプなど使い心地がサラッとしているものよりも、ミルクタイプの濃厚なものの方が効果が期待できます。

シールやステッカーをはがす

油分を含む日焼け止めの性質を使うことで、ビンや家具などに貼られたシールやステッカーをきれいにはがすこともできます。

はがしたいシールなどに日焼け止めを塗り、ラップやティッシュをかぶせて30分ほど放置。時間が経って、油分がしみ込んだシールを指でこすれば簡単にはがすことができます。日焼け止めを塗る前にシールなどをドライヤーで温めておくとさらに効果的です。

シールがたくさん貼ってあるいす
日焼け止めはシールはがしにも使える(Ph/photoAC)
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ただし、家具に貼られたシールなどに使う場合は、日焼け止めがシミになってしまう可能性もありますので、目立たないところで試してから行うのがおすすめです。

油性ペンを落とす

日焼け止めで、手についた油性ペンも落とせます。やり方は、落としたい油性ペンの跡に日焼け止めを塗りこむだけです。徐々にインクが溶けていきますので、ティッシュで拭き取り、手を洗いましょう。

靴クリーム代わり

油分が含まれている日焼け止めは、靴クリームの代用品として使うこともできます。靴クリーム同様に革靴に塗り込み、汚れを落とします。その後は、乾拭きするだけでOK。ただし、日焼け止めによっては変色してしまうものもあるので、目立たない部分で試したり、黒い靴など変色が目立ちにくいものに使用したりするのがおすすめです。

シルバー製品をきれいにする

実はシルバー製品のくすみ取りにも使えます。ティッシュやコットン、専用クロスなどに日焼け止めを付けてシルバー製品を磨き、最後にしっかりと乾拭きするだけ。ぬるぬる感が残る場合は、水洗いし、柔らかい布で水分をよく拭き取りましょう。

シルバーアクセを拭いている
シルバーアクセのお手入れにも使える日焼け止め(Ph/photoAC)
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吸盤を復活させる

吸着力が弱まってしまった吸盤の復活にも、日焼け止めが活躍します。吸盤に日焼け止めを塗り、ティッシュで拭き取れば、汚れが落ち、吸着力が復活。再びしっかりと付くようになってくれますよ。

◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん

丸山晴美さん
節約アドバイザー・丸山晴美さん
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節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/

構成/新藤まつり

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